登場人物紹介
ヘイレン
心や体の傷を癒す力を宿す者。
『時空の裂け目』を経て、とある海岸で倒れていたところを、アルスに助けられた。本来の姿は『テンバ』という生き物だが、どのような姿だったのかは記憶に無い上、たどり着いた時代では滅びたとされていた為、『ヒトの姿』となっている。
シェラードの正式な『付きビト』となって巡礼の旅をした際に、秘められた魔力を解放することができ、身も心も立派なおとなへと成長した。
シェラード(シェラ)
光の国ルクシアの『氷河召喚士』。
氷魔法を得意とする幻獣「エール」を従えている。自身の魔力も相当強い。戦いは守り優先で、氷の壁を作ってから隙を突く戦法。
エールとは強い絆で結ばれており、魔法石無しで召喚できたことから、『上位召喚士』の試験資格を得る。その厳しい試験に合格したのだが、実は元竜騎士という経歴を持つ。ガントレットを装着した右腕は、かつての相棒の生命が宿っている。
区別する事なくヒトと接するので、『地界一の召喚士』と称される程ヒトビトから慕われている。
ラウル
魔力を持つ相手から力を奪い、『魔法石』を生み出す力持つ。魔法石は大地や水など、自然のモノからも生成できる。地属性の魔法も使え、大地や砂、岩石などを自在に操れる。弓の名手。
とあるジンブツを探すべく己の持つ術を使ったことをきっかけに、闇に侵されてしまう。
アルス
心の深淵に潜む「闇」を体内から取り出し、己に取り込む術を持つ、『黒の一族』の末裔。滅びたはずのい一族だったので、自分がそうである事を隠してきた。
がたいが良く体術に長けており、頼りになる存在だが、無愛想でヒトと接することが苦手(嫌い?)。単独行動しがちで、すぐに行方をくらませる。
ラウルの変化を見て、何やら心当たりがあるようだ。
フレイ
ハーフアップにした臙脂色の髪とオレンジ色の眼を持つ『炎の竜騎士』。竜を操ることに長けている。
実は聖なる国ホーリアの血族らしいが、本人はそこで育った記憶がないらしい。しかしなぜか、ホーリアの王イルムにはタメ口である(側近たちの前ではさすがに敬語だが)。
どうやらイルムとは幼馴染みである、という記憶はある様子だが……?
レント
炎の都モントレアの長であり竜騎士。相棒は地竜。かしこまった態度で接されることが苦手なので、民とは壁を作らず気さくに接している。メイスの扱いに長けている。
ラウルのように砂地やヒトの魔力を石に変える力を持っていて、火の魔法を得意とする。
原因不明の病に倒れ、一時生死を彷徨うことに。
ミスティア(ティア)
風の国ヴェントルの『霧の療法士』。自身が放つ霧の魔法は、傷を癒したり相手の視界を遮る力となる。思ったことはハッキリ言うタイプで、きつい言い方になることも。とはいえ姉御肌で頼りになる存在である。
ウィージャ
王宮都市ダーラムの国王に仕えていた元騎士であり、現医師。
かつては騎士団長を担うほどの腕前だったが、ある事件を機に剣を置いた。医師となってからは、魔物に襲われた人々の治療に明け暮れている。両腕は義手(肩から全部)。
ルーシェ
火の国ファイストの首都モントレアで働く医師。ミスティアのようにはっきりとものを言うタイプ。その言い方が少しキツいところがあり、シェラは一時期かなり怯えていた。
的確な治療を素早く行う敏腕さは、一目置かれている。
ヴァルゴス
紺のローブを纏う『上位召喚士』で、シェラの師でもある。濃い紫色の眼と紺色の髪を持ち、がっちりした体格はアルスに似ている。容姿から見て闇の種族のようだ。
ある日突然、何の連絡もなく行方不明に。約1年後にまた突然姿を現したのだが……。
アルティア
聖属性の幻獣グリフォリル。なぜかヒトの言葉を話すことができる。
頭部は狼、首から肩まで白い毛で覆われていて、前脚と翼は鷲、月色の胴と後脚は獅子、尾は馬。馬車を引く馬よりやや大きめ。おとなふたりまでなら乗せられる。
ヒトを前脚で抱えることもできるのだが、そっと置く(横たわらせる)ことが下手で、いつも雑に置いてしまう。
ガロ
ウィンシス城の専属騎士。ラウルの次に弓の使い手で、部下たちからも熱い信頼を得ている。その姿は半獣。長耳の上に立派な巻角を生やし、端正な顔立ちに顎髭を蓄え、鎧の上からでもよく分かる筋骨隆々の肉体。腰から下は馬の身体だが四肢は偶蹄。
シェキル
トップクラスの強さを誇る『蒼竜騎士』で、シェラの父。亜麻色の髪と空色の眼(見た目はシェラとそっくり)、体格はアルス並みにがたいが良い。
相棒は様々な属性を併せ持つ『蒼竜』のヘルト。
ルーエとルーア
港町ポルテニエの漁師フィエドの双子の娘たち。青眼だが、右眼が濃いほうがルーエ、左目が濃いほうがルーア。ルーエは活発な性格で、ルーアは冷静。見た目はそっくりだが正反対の性格。
因みにルーエはアルスが大好き……らしい。
イルム
聖なる国ホーリアの王。数年前に過去からやってきた闇の種族の魔導士に国を壊滅させられそうになったが、生き残ったヒトビトとの懸命な復興作業の末、元の状態に戻した。
しかし最近、国内で闇の種族の「殲滅派」と「擁護派」で派閥ができ、イルムは後者ではないかと噂され、内紛が起きてしまったため、どうにか抑えるべく奮闘するのだが……。
アスール
水の国ウォーティスの王にして海底都市ポセイルの長。水属性の魔法を得意とする。
膝裏まで伸びた紺色の髪に端正な顔立ち、背丈も相まってどことなくイルムに雰囲気が似ている。
エルビーナ
核を持つコア族の女性。各地を放浪していたが、訪れる先で奴隷のように扱われては捨てられる現実を恨み、死を求めて辿り着いた『蒼き沼』の闇毒に身を浸らせた。
彼女は、あるジンブツを蘇生するための『ヒトバシラ』だというが……。
マクトゥーモ
核を持つコア族の男性。賢者の座を奪われた、同じくコア族のヴォンテの付きビトのような役割を担っていた。ヒト使いの荒いヴォンテに文句を一つも言わず耐えてきたのを『友人』と勘違いされてしまっていた。
仲間を闇毒から救うべく、ひとり奮闘しようとするが……。
ハヌス
暗殺者集団『ギルド・クレベスのギルド』の長。狼型の魔物を僕に、地界に住む闇の種族を生け捕りにしては拷問を繰り返していた。
何やらホーリアの内紛にも関与しているらしい……。
バルド(バルドラーシュ)
ヘイレンを屠ろうとした闇の魔導士。オッドアイであることから『黒の一族』と思われる。太古からあらゆる生命力を吸収して生き延びてきたらしい。
ヘイレンとシェラとの戦いで重傷を負って以降、消息を絶っていたのだが、完治した姿で、かつ僕と思しき霊体を連れて彼らと対峙する。




