表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王城の掃除係  作者:
1/1

0 エピローグ

※この作品は全て作者の妄想であり、至らない点があり、不快な思いをさせてしまうかもしれませんが、それを承知の上でお読みください。

アリス・ユージニア。ユージニア王国の姫で聖女。だが、彼女は目を覚ますとホコリだらけのベットの上にいた。

(ここはどこでしょう?)

彼女はキョトンとした様子。辺りは暗く不気味だ。すると、ドアらしきものが開き、誰かが部屋に入ってきた。

「あなたは…?」

「やぁ、私かい?私は魔王ルナだ!」

「…へぇ。ここは?」

質問をしたわりには反応が薄いアリスにルナはえぇ…と少し動揺したが、持ち直してアリスの質問に答える。

「ここは魔王城さ!ようこそ!人間のお姫様。」

「へぇー」

またも反応が薄いアリスを見てルナは困惑していた。

(えっ、こういうのはもっと驚いたり、城に帰せ!とかいう感じじゃないの!?)

それが普通の反応である。アリスの興味は違うところにあるようだ。それは暗闇の中、微かに見える蜘蛛の巣やホコリ、床に散らばるゴミ達だった。

「あの、魔王さん。」

「な、なんだい?」

「ここ、掃除していいですか?」

「…へ?」

やっときた質問に構えていたルナだったが、その回答にぽかんとしていた。一方、アリスは今にも掃除し始めそうな雰囲気だ。

「えっとね…」

ルナはやっとのことで自我を取り戻し返答する。

「ここ、掃除道具なんてものないよ?」

そう、ここは魔王城。けれど実際は人間が住めるようなものではなく、勇者が来るための目的の場所でもなくただの魔王の城だ。魔族たちは住んでいるが、大丈夫なのは魔族だからだ。だからここには掃除用具など必要ないのだった。なので、勿論掃除をする道具なんてない。

「別に掃除用具がなくても掃除できますよ?私が出せばいいのだけですから。」

「…へ?」

そう、魔王城に道具がなくてもべつにアリスは困らないのだ。

 彼女は魔法が使える。魔法で収納しているため、ルナも気づかなかったのだろう。

「じゃあ、掃除しますね!」

完全にアリスのペースである。アリスは魔法でほうきを取り出し、掃除をし始めた。ルナは口を開けて、ただただアリスが掃除しているのを見ている。そして、ルナが呆然としている数分間の間にアリス達のいた部屋は新品のようなものになっていた。

「ふぅ…」

掃除が終わってアリスが一息ついているとルナはハッと自我を取り戻した。

「なんでやねん!!お前人質だぞ!?なんでのんきに掃除してるんだぁぁぁぁぁ!!!」

掃除を軽く見られたのでは、と感じたアリスは反論する。

「む、掃除は大切ですよ!こうして部屋が綺麗になったことで清潔感を感じますし、部屋が大きく感じますし、空気もさっきより良くなってますよ!!!」

「そこじゃなぁぁぁぁい!!!お前人質だぞ!?分かってるのか!?」

「人質…」

黙り込むアリスにルナは

(やっと自分の立場が分かったか…しめしめ)

と心の中で思った。

「ふむ、人質とは?」

やっと口を開いたアリスにルナは

「…は、?」

唖然としていた。

「いやいやいや!そこから!?私はなんていう姫を攫って来たんだ…」

「?まぁ元気だしてくださいよ。」

「お前が言うな!!」

元凶に慰められて涙目になる魔王様。平然としている聖女様。

「気を取り直して…私はどうしてここにいるのでしょう?」

やっとまとも(?)になったアリスがルナに問う。

「それはな、私がお前を攫ってきたからだ!」

「はい、それで?」

「え!?それで…えっと、あ!お前人間の姫だろ!?重要な人物だから攫って来たのだ!!」

「私、姫じゃないですよ?」

「え」

「聖女です。姫ではありますが、本当の姫ではないです。」

「ゑ」

「…」

「…」

両者沈黙。

「ブフォォォォォォォォォォwwwアハハッ!!」

当然話し始めた人物に二人は声が聞こえた方に向く。そこには青髪の少年がいた。

「レオ…」

微妙な顔をしたルナがそう呟く。少年の名前はレオというのだろう。

「どちらさまでしょうか」

アリスが問う。

「あぁ、俺?俺はレオ。魔王城に住まわせてもらってるただの人間さ。」

「なるほど。」

「なんでそこだけ察しがいいの!?」

あっさり納得したアリスに不満げなルナ。

「で、人間が約束を破ったから約束を守ってくれるまでアリスちゃんはここで暮らしてもらうよ。」

「ほほう?」

「いやなんで私の説明をレオがする!?」

ふくれっ面をする魔王様。

「では、私は掃除係をやりたいです!」

元気に手を挙げるアリス。働く気まんまんだ。

「お前…働きたいのか、?しかも掃除…」

「いーよーアリスちゃんは魔王城の掃除係ね!」

「え!?レオ!?!?」

こうして、魔王城の掃除係が誕生したのであった。

作者は気分で投稿するので、完全不定期です。拙い作者ですので、楽しく呼んでくれたら幸いです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ