表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結済/手直しするの止めました】神殺しの皇女  作者: 埼山一
第九章 クニを盗ル(二)
99/149

第89節 暗い世界で一人 タマズサの声

 彷徨うことをやめたわたしは暗い暗い樹々の海にその身を委ねると、少しずつズブズブと呑み込まれていった。

 そしてわたしはいつの間にか大樹の影にひっそりと根を張るタマズサとなって語りかけた。




(もういい。もうイイんだよ……。)


 わたしは頑張ったじゃない。

 これまでも頑張って頑張って、頑張ってヒカリを探し続けて……それでもダメだった。

 わたしのすべてを振り絞ってもダメだった。

 頑張る事はつらい事でしょう。

 頑張る事は疲れる事でしょう。

 もう頑張らなくていいよ。

 もうわたしに優しくしてあげようよ。

 もうわたしを楽にしてあげようよ。



 わたしは応えた。



(そうだよね。もういいよネ……。)


 わたしの努力は報われない。

 何をやっても報われることはない。

 そうやって報われない努力を尽くした果てにやって来たのがこの場所。

 暗い樹々が支配する一片のヒカリも届かない闇の中。

 だったらもうここで根を下ろして、何もかもされるがままに任せればいい。

 ここがわたしの終着点。

 わたしが一生をかけて得られた成果。


(これで終わり。ふ、フフ……。あハハ……。)


 わたしは嘲笑(わら)った。

 そうしてわたしは目を閉じると、それきり考えることもなくなり、暗い樹々の海に呑まれるに任せていた。

 そして――


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ