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【完結済/手直しするの止めました】神殺しの皇女  作者: 埼山一
第六章 使者の再来
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第38節 使者の再来

 そして若葉が生い茂り、雨に打たれて青々とした色に変わり、頭上から聞こえる虫の声が煩わしくなったころタケハヤは再びやってきた。




 タケハヤらヨシノ国の一行は前回同様に献上品を多数乗せた馬を引き連れて、ヨシノ大王(おおきみ)の言葉と称して同盟、つまり友好からもう一歩踏み込んだ兵事について助け合う関係を築きたいと言ってきた。

 兵事にまで踏み込んでくるとは父さまらしからぬ申し出だと思ったが、わたしがいない間にヨシノが危機に晒されていないとも言い切れない。

 何を想像したとしても、あくまで想像の域を出ていない。結局、決定的なことは何も分からないことを痛感するばかりだった。

 トラひげはこれに難色を示していたが、タケハヤが約束通りに馬を献上すると言った途端に態度を一変、喜色を浮かべて、


「もっともなことだ。早速、契りを交わそう。」


 と言った。




その後、開かれる歓待の宴の準備が始まると、わたしも前回の汚名を雪ぐべく忙しく動き回っていた。

その際、タエさんに賓客部屋に案内されているタケハヤと目が合ったような気もしたが、だからと言って彼に話しかける道理も余裕もなく、わたしは右に左に動き回っていた。


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