41/149
第34節 寝落ち
「ひいちゃん、おきて?」
サヨの声に目を開ければ辺りは暗くなっていた。
いつの間にかうたた寝でもしてしまったのか。
「だいじょうぶ?」
覗き込んでくる小柄な人影にしか見えなくなったサヨがいる。
彼女の言葉に、そう言えばわたしは体調が優れないことになっているんだっけ、と思い出す。
わたしは調子の整わないことになっている体をムクリと起こし、彼女の頭にポンと手を載せてもう大丈夫だよと告げる。
「宴は?」
「もう終わったよ。みんなで後片付けしてる。」
サヨの言葉を聞いて、ならばわたしも手伝うかと思い立ち上がろうとすると、何を思ったのかサヨが脇に手を回して立つのを手伝ってくれる。
「ありがと。」
なぜ彼女がそんなことをするのかよく分からないが、とりあえず礼を言っておく。
じゃあ行こっか、と部屋を出ようとすると、
「あ、ひいちゃんはいいんだよ。おひいさまがお部屋で待ってるって。」
とわたしを支えたままサヨが言う。
なるほどそれでみんな働いてる中、わたしの様子を見に来たのか。
「うん。わかった。」
わたしはそう応えると引っ付いたまま離れようとしない彼女と一緒に部屋を出た。




