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第四話 遺したもの

 棚を動かすと、床板が少し浮いているのが見えた。力いっぱいめくると、今の俺でもなんとか剥がせた。床下にはロープで出来た梯子があり、高さ1.5メートルくらいの空間が広がっていた。さっきの空間魔法で認識出来なかったことから、そういう認識阻害系の魔法でもかかっていたのだろう。


 梯子を使い床下へ降りてみると、そこには小さな木の箱が2つと、大きな木の箱が1つあった。小さな箱の中身は1つにはいくつかのアクセサリー、もう一つには本がたくさん入っていた。大きな箱には、大剣、小剣、弓、槍、盾、杖、ローブが一つずつ入っていた。

 本の入っていた箱の一番上にそれぞれを説明する紙があった。指輪等のアクセサリーはステータスをアップするためのものらしい。そしてたくさんの本は魔導書といって、使うと魔法を覚えられるらしい。そして武器と防具は、初めて使用したものに馴染み、その人ぴったりに変わっていく特殊な武器だそうだ。

 とりあえずアクセサリーを全部つけてみる。指輪が2つにブレスレットが1つ、イヤリング1組にアンクレット1つだ。すると…


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

白河 大地  16歳

Lv.1

職業: 

HP   30/30+3000(無尽蔵の耳飾り)

MP    30/30+3000(無尽蔵の耳飾り)

攻撃  10+1000(武神の腕輪)

防御  10+1000(硬化の指輪)

魔力  10+1000(賢者の指輪)

敏捷  10+1000(韋駄天の足飾り)


スキル

翻訳Lv.1 ステータス魔法Lv.1 空間魔法Lv.1

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「桁が跳ね上がりすぎだろ!急に!」


 今の俺が弱いことは理解していた。だけど一気に全ステータス100倍分もプラスされると思っていなかった。それに、冒険者の手引きには俺のステータスが平均と書いてあったため、昔の人が生まれながらにして特段強かったという訳でもないだろう。この研究者は賢者として名を轟かせていた位なので、周りより才能があったのかもしれない。それでも、これだけのレベルの装飾品を作るのが簡単だとは到底思えない。失敗作も山ほどあったはずだ。それだけの価値のある代物を託されたのだ。責任感が湧かないはずがない。浮かれてばかりいられない。


 次に魔導書を手に取る。『六属性全書』とある。とりあえず開こうとしたら、消滅してしまった。


「やべぇ…やり方ミスったか?」


 冷や汗が止まらない。ちゃんとした手順を踏んで使う物だったのかもしれない。そして恐る恐るステータスを確認すると、火水風土光闇属性の魔法のスキルレベルがMAXになっていた。


「ふぅ…危なかった…」


 どうやら、開いた時点て使用したことになるらしい。そうと分かれば簡単。5分もかからずに全ての魔導書が消滅した。ステータス欄を確認する。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

白河 大地  16歳

Lv.1

職業: 

HP   30/30+3000(無尽蔵の耳飾り)

MP    30/30+3000(無尽蔵の耳飾り)

攻撃  10+1000(武神の腕輪)

防御  10+1000(硬化の指輪)

魔力  10+1000(賢者の指輪)

敏捷  10+1000(韋駄天の足飾り)


スキル

属性魔法

 六属性魔法Lv.MAX

 四属性応用魔法Lv.1

無属性魔法

 空間魔法Lv.MAX 転移魔法Lv.MAX 回復魔法Lv.MAX 状態異常魔法Lv.MAX

 身体強化魔法Lv.MAX 収納魔法Lv.MAX 魔法剣Lv.MAX 奴隷魔法Lv.MAX 

 ステータス魔法Lv.MAX 錬成術Lv.MAX 蘇生魔法Lv.1

戦闘スキル

 剣術Lv.MAX 弓術Lv.MAX 槍術Lv.MAX 盾術Lv.MAX 杖術Lv.MAX

 暗殺術Lv.MAX 投擲術Lv.MAX 体術Lv.MAX 指揮Lv.MAX 威圧Lv.MAX

 未来視Lv.MAX 騎馬術Lv.MAX 危険察知Lv.MAX

非戦闘スキル

 話術Lv.MAX マッピングLv.MAX 家事Lv.MAX 便利機能Lv.MAX

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「つっこみ所が多いな…」


 まず、ほとんどのスキルがレベルMAXなのだが、それは魔導書がどれも高レベルだからだそうだ。そしてレベル1のスキルは応用スキルといって、四属性魔法のレベルをMAXにすることで、四属性応用魔法が使えるようになる。また蘇生魔法も回復魔法の応用スキルだ。中には下位スキルのレベルをMAXにした状態で、さらに他の条件を満たさなければいけない物がある。

 そしてスキルを統合して表示している物がいくつかある。例えば、六属性魔法は火水風土光闇属性を統合したものだが、同様に話術には「翻訳」、「洗脳」、「説得」、「尋問」、「恫喝」等が含まれる(いくつか物騒なものがあるが)。

 四属性応用魔法とは、火属性魔法の上位の「爆発属性魔法」、水属性魔法の上位の「氷属性魔法」、風属性魔法の上位の「雷属性魔法」、土属性魔法の上位の「木属性魔法」を統合したものだそうだ。

 そして、便利機能は俺が勝手に便利そうな細かなスキルをいくつか統合しておいた。時計(アラーム、ストップウォッチ、タイマー付き!)や、メモ帳(暗号残すのに便利!)、電卓(sinやlimも使えるぞ!)等だ。

 

 とにかく転移魔法が使えるようになった。これで、地上に転移することが出来るだろう。ようやく異世界での冒険が始まるのだ。

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