[第1話]地獄の日々の幕開け
…ガラッ。
いつも通り、教室の扉を開けて、中に足を踏み入れた。
そうすると、賑やかだったクラスメイトは
俺の顔を見て、なぜか急に静かになる。
ピタリと何もかもが止まって、
俺の方を見ていた生徒が気まずそうに目をそらした。
でも、それはほんの一瞬で、
みんな何事も無かったかのように、また話し始めた。
まるで、その空間に俺が存在しないかのように…
俺は状況が理解できていなかった為、
とりあえず席についた。
俺の名前は飯田優太。
因みに高2だ。
今、とても心に傷がついている…
その理由は…… 失恋だ…!
俺は昨日、クラスの人気者の橋本姫乃に告白して振られたのだ。
それなのにも関わらず何故か今日は無視されていて、
自分が置かれている状況が理解できなかった。
なので、一度状況を整理する為に、
クラスメイト達の会話に耳を傾ける事にした。
「それにしても姫乃マジ可愛そぉ」
「マジそれな」
「だって、飯田に告られたんでしょ?」
「キモいよねー」
「ホント。身の程を知れって感じ」
どうやら、俺が無視されている原因は
橋本さんに告白してしたせいのようだ。
橋本さんが、それをクラスメイトに言いふらしたせいで、
クラスメイトに無視されているようだ。
……最悪だっ!
〔この日から、飯田優太は、学校でいじめを受ける立場になってしまったのだ。〕