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「ばあちゃん、飯」


「あいよ できてるよ」


「うぃー」



昨日、突然望月家から実家に帰ってきてしまった、自分自身なにがなにやら・・・


ばあちゃんにちょっとだけ説教され、望月家のみんなさんにも心配や迷惑をかけたようであった


だが元々の原因はあのハゲ親バカのせいだ・・・・


ただわかった事は実家が一番落ち着くわー やっぱ家が一番だわー


そしてよかった事と悪かった事がある


悪かった事は、帰りよるはずだったアニ〇イト メロン本 によれなかった事だ・・・・・

遅刻してまで品定めをしてたというのに・・・・


よかった事は、ダンジョン装備が望月家に置きっぱなしだという事

これではダンジョンにいけないなぁー 本当は行きたいけど仕方ないなぁー (チラッ

数日間のニート復活祭である!!


積げーを消化しなくては・・・・・・


飯→日課→ゲーム→昼飯→ゲーム→夕飯→ゲーム  久しぶりのゴールデンサイクルだZE!!


~3日経過~


「アイボー」「アイボー」

こいつうざいな・・・


「オバサマ-」」「オバサマー」

カチカチ・・・・


「アイボー」「アイボー」

3乙 リモコンぶん投げ―


「玄一、荷物とどいたよ」


「はーい」


こうして俺の3日間だけのニート復活祭は幕を下ろした 


そういえば千代が荷物に連絡先を入れていた事を思い出す


26の俺が16の女の子の連絡先を知る・・・犯罪の匂いが・・・


封筒が入っていたので開けてみる


まさかの   自宅電


だが貴重な携帯の電話帳の一件 少しがっかりしながらも 電話帳へ登録した



そして、久しぶりのダンジョンへいざ!!


地下1階へいくと 久しぶりの兎 懐かしさを感じつつよく見てみると


「え?・・・・白くない・・白茶色・・・顔もちょっとしか怖くない・・・・」

「一体、俺がいないうちにダンジョンになにが・・・・・」


すると兎はこちらに気づき 足で地面をタンタンたたき始めた


少しするとこちらへ向かってこず、奥へといってしまう


なにか異変を感じながらも歩を進めていく


・・・・・・・・・兎が一羽もいない・・・・・・・


ダンジョンの道は憶えているので最短で進んでは来たが、まさか1階~4階まで入り口で会った兎以外の兎にあわないとは・・・・

このまま6階の狼まで兎とは出会わないのだろうと高を括っていると、5階に降りると先ほどの入り口にいた兎が待っていた


近づくと一定の距離を保って進んでいく・・・・・


あれ・・・デジャヴったぞ・・・・俺の頭の中にでっけえ鹿が思い出される


誘導されているのか・・・ま、罠があったら『超躍』で逃げればいっか・・・


フロアの入り口につくと誘導していた兎が急にスピードをあげ奥へといってしまった


フロアに入ると3羽の兎が・・・先ほどの兎もそうであったが、さらに特徴のある兎達が・・・・・



真ん中の兎は グレーの毛並みに他の兎にはある角がない


右の兎は   毛並みは白いが長毛、目も隠れていてみえない


左の兎は  毛並みは茶色、体格が他の兎より一回りほどでかい



そして三羽に共通する点 顔が怖くない、グレーの兎にいたっては可愛い・・・・



特徴のある兎達であった


三羽が話し合っている


その間少し考え事をしてみる


望月家へいく前の俺でも狼をスキルなしで倒せているのに、望月家で千代と修行した俺・・・余裕じゃん!!


話し合いが終わるとこちらにグレーの兎と茶色に兎が突進してくる


二羽の突進を躱し、躱し際にグレーの兎に一刀を入れる・・・


がよけられてしまう、相手が兎で油断したか?それともニート復活祭3日間でのブランクが?


そんな事が頭をよぎるが 次のグレー兎の動きで認識を改める


油断でもブランクでもない、こいつ・・・速い・・・


1対多数のセオリー・・・・弱いやつから狙う・・・


遠くの長毛は置いておいて、動きの遅い茶色の兎から狙う


グレーの兎に注意しつつ 角で突いてきた隙を狙い斬る、まずは一羽・・・・・


ん?一羽を倒した俺に多数のいしつぶてが襲いかかる

 

とっさに顔を腕で覆い、全身に力を入れて耐えたが痛いものは痛い


いしつぶてが飛んできた方を見ると 先ほどの長毛の兎の周りにいしつぶてが浮遊していた


長毛をやっかいだ 長毛を先にやらないと・・・・


グレーの兎をけん制し 『超躍』で長毛との間合いをつめ 刀を振りおろ・・・・ドゴッ!!


グレーの兎が俺の脇腹に蹴りを入れ 吹き飛ぶ


ダメージはさほどではないが、すぐ立ち上がり間合いをとる


おかしい・・・さっきまでのスピードではタイミング的に間に合わないはずなのに・・・・


グレーの兎は長毛に何か話かけた後 こちらを伺う


長毛の兎を観察していると 先ほどの茶色の兎の方へ 消えていない? 


さきほど一撃を入れた茶色の兎が生きていた・・・・・


なんか傷口舐めてるし・・・・・手ごたえはあったはずなのに・・・


長毛の兎が肩を貸し茶色の兎と共に部屋の隅でこちらの様子を伺っていた


感じから察するにこの戦闘に参加してくる様子ではなさそうであった


グレーの兎と1対1になるが先ほどの事があるので油断はできなそうだ


じりじりとお互い間合いを詰めていく


グレーの兎が突進してくる そのタイミングに合わせこちらは刀で突く


刀が当たる瞬間一気にスピードが上がり横へ避けられ、勢いを殺さず、俺に向かい再度突進をする


突いた刀を振り直しても間に合わないため 『超躍』で避けるが グレーの兎も加速し、追撃を仕掛けてくる


こうして一進一退の攻防が続くが お互い攻撃があたらないまま数十秒スキルを使い続ける


「「『超躍』」」



「やはりこの兎『超躍』を・・・・」

「まさか、この人間『超躍』を・・・・」


「「!?」」


「え、兎がしゃべった・・・?」

「え、人間がしゃべった・・?」



「「・・・・・・・」」


「「おまえ・・・」」


ドウゾドウゾオサキニ イエイエドウゾオサキニ イエイエドウゾドウゾ


「人間、なぜ俺達の言葉がわかる?どういう事だ!?」


「逆だろ?なんで日本語話してるの?兎が?おかしいだろ?」


「「・・・・・・・」」


「アンゴちょっとこい!!」


「はい親分、なんでしょう?」


「いままで俺達兎と話しできる人間はいたか?」


「いいえ 長く生きてますが、いままでそんな人間はみたことはありません・・・」


「じゃあ やはりおかしいのはこの人間か・・・・」


「待て待て待て、そもそもおかしいのはお前たちだろ?ここには白い兎しかいないはずなのに・・・」


「色も違うし、顔も違う、おまけに日本語を話す・・・おかしいのはお前ら兎だろ・・・」


「まぁ、俺は最近生まれたばかりだからな・・・だがアンゴとフレミーは結構生きてるみたいだぞ?」

「お前が知らないだけだろう?」


「アンゴ?フレミー?・・・ま、まぁ俺も最近ダンジョンにきたばかりだから全部しってるわけじゃないけど・・・・」


「この話はここまでだ、話が通じるのならば早い、人間よ なにしにきた?」


「魔物退治・・・・・ですけど・・・」


「魔物退治・・・だと???俺達兎がお前ら人間になにか危害を与えたのか?俺たち兎はただこの

ダンジョンで生きていたいだけだ!!」


「あの・・・・その・・・危害というか将来的に危害を与えられるというか・・・」


「将来的に・・・・?」


「親分、すこしいいですか?」


「おう」


「多分この人間が言っているのは・・・魔素の循環が・・・・ダンジョンの暴走・・・で・・」

ごにょごにょごにょ


「つまり簡単にいうと、魔素がたまり過ぎてダンジョンの暴走が起きないように魔物を間引いていると・・・」


「親分、多分そのような事だと思われます」


~親分考え中~


「人間、このまま戦っても埒が明かない、だから取引だ」


「まず、人間お前は兎には手を出すな、その代わりこちらもお前には手をださない いいな?」


少し考えてみる



「常識的に考えて魔物とそういった関係はまずいというか・・・・」

「そもそもお前ら三羽通常種じゃないだろ?強化種か特別種的ななにかだろ?」

「もし地上に出られでもしたら、大変な事になる・・・・という事で断る」


親分心の中

まずい まずいぞ こいつを敵にしたまま 狼共とも事を構える事になると・・・・・


「ちょっと待て。」

三羽の兎が集まりなにやら相談をしている


茶色の兎お前傷ふさがっとるやんけ・・・・・


すると長毛の兎が駆け出し、少し経つと戻ってきた


そして相談が終わり三羽でこちらへ近づいてくる


「例えば・・・・例えばだぞ?」



数秒  間が空く



「お前が兎に手を出さないで、代わりこちらもお前には手をださない」


「という条件はどうしたら飲んでもらえる?」


「う~ん・・・地上にでない事、もし俺以外の人間がダンジョンに入っても危害を加えないこと、

それとお前をたまにモフモフさせてくれたりすれば・・・・・」

適当に思いついた事を羅列してみた



「・・・・・・・」

グレーの兎がなにやら茶色の兎に視線を送る


「よし 交渉成立だ!!オスに二言はないな!!」


「親分!!兄弟盃の用意できていやす!!」


「え、例えばって・・・・」


不意に三羽が襲い掛かり、急な事に俺は対応できす体を抑えられてしまう


長毛の兎が持つ、陶器みたいな物から、口になにかを流しこまれる


三羽は飲ませた後 距離を置き、今度はグレーの兎が同じ陶器からなにかを飲んだようであった


「お、おいこれ酒じゃねーか」

口の中に広がる味から察した


「よしアルゴ 説明してやれ」


「このアイテムは兄弟盃~兎~であります、強制的に兄弟の契りを交わし、約束事を守らせる物です」

「先ほどの会話をアイテムに聞かせ、酒が湧き、両者飲む事によって効果を発揮します」

「なお、約束事を違えますと、死をもって償う事になりましょう」

「ただし、どちらかが約束を違えるか、それ以外で死んだ場合、効果はなくなります」


「え・・・・・え・・」

死という言葉を聞き頭がフリーズする


「よし、多少不利な条件だが、作戦成功だな」

「流石、親分」

「アルゴ下に行き全兎に伝えてこい」

「はっ!!」

「これでとりあえず地上からの心配事はなくなった」

「これで狼共に集中できやずぜ親分」


そして思考が動き出す

死という言葉で動揺してしまったが先ほどの約束事を思い出す


俺は兎に危害を与えない 兎は俺に危害を与えない


その代り 兎達は地上にもでないし、俺以外の人間がダンジョンに入っても危害を与える事はない


しかもモフモフつき


あれ?これあんまり俺にデメリットなくね?


まぁ しゃーない もしもなにあってもばあちゃんに頼めば約束を破らず対処できる


そんな楽観的な考えで納得した


面倒くさそうなのでその場を後にしようとする


「じゃあ グレーの兎、約束はちゃんと守れよ」


「親分に向かってグレーの兎やと?コラ?ワレ?」

茶色の兎がつっかかってきた


「いや名前しらないし?俺も親分呼び?」


「親分の名前はなぁ~・・親分の名前は・・・」


「?」


「儂はフレミーや」「うん、お前はフレミー」


「さっきいなくなった長毛はアルゴや」「ああ、さっきのはアルゴ」


「で?親分の名前は?」


「・・・・・・・・・・」


「あ・・・!??」玄一閃く


「ん・・・?」


「フレミーは・・・・・フレミッシュジャイアント・・・」


「さっきの長毛はアンゴ・・・アンゴラウサギ・・・・」


「親分は・・・・チン」


「いうなーーーーーーー!!!!!!」

グレーの兎が急に叫ぶ


「・・・・・・・チンチラウサギ」

少し間をおいて言った


肩を落とし動かない親分


「親分の名前はチンチラ・・・・・」


「多分な・・・お前らの名前からするとそうなる」


親分は魂が抜けているようであった


「じゃあ 約束は守れよ チンチラ」


「殺してやる・・・」

可愛いお目目に殺気がみなぎっていた


「いや 殺したら さっきの盃の効果でお前も死ぬと思うんだけど・・・」


「くッ・・・こんな事になるとは・・・・」


「親分なんで名前が嫌なんですか?儂はいい名だとおもいやすが」


「いや・・・ほら・・・こう・・な?」


「?」


「・・・・フレミーはいままでどうり親分呼びで・・・」


「へい」


「じゃあな 親分 約束守れよ」

めんどくさくなったので親分呼びにした


「・・・・・早くいけ、お前こそ約束まもれよ」


叔父御おじご気を付けていってきてくだせぇ」

ペコッ

フレミーは俺に対し軽く頭をさげた


「「叔父御!?!?!?」」

俺と親分がフレミーをみる


「へい、親分の兄弟になったわけですから、そう呼ばさせていただきやす」

「ま、まぁいいや それじゃあ・・・」


そういい下の階へ向かう


6階に入ると狼がいるはずの階にウサギ達がいた


なぜ?とは思ったが  きっとあの三羽のせいだろう


さきほどの長毛のアルゴがこちらに気が付き こちらへきて、他の兎達には事の成り行きを言い含めてあるとの事であった


7階へ降りるまで 兎達がこちらを見て警戒しているようであったがこちらを襲ってくるような事はなかった


少しいない間にダンジョンが変わってしまったショックと、よくわからない契約みたいなものを結んでしまい、心ここにあらずの状態で 狼達と対峙した


望月家での修行の効果もあってか、特に手こずる事もなく倒す事ができた


ニート明けだから この程度でいいかと見切りをつけ、上の階へ戻る


6階にあがった所に兎達が集まっており こちらに一斉に頭をさげた


アルゴやフレミーはいたが親分チンチラの姿はなかった


代表でフレミーが前へでてきて


「叔父御、儂からすべてを話ましたんで、過去の事は水に流してくだせぇ 兎達にも言ってあります これからよろしくお願い申しあげます」

と頭を下げる


「う、うん 流します・・・」

兎達の迫力に気圧され 了解してしまう


フレミーは大勢の兎に対して

「お前ら、これで過去の事はすべて流れた この先過去の遺恨を持ち出したやつは儂が許さん!!いいな!?」


「「はい!!若頭」」


大勢の兎達はフレミーに対して一斉に返事をする


するとモーゼの十戒の様に兎達の間に道ができる


「叔父御、親分は今ショックから立ち直ってなく、顔を出すことが出来やせんが、後であってやってくだせえ」


俺は了解の意を示し、帰路へついた




特殊な兎達 兎との変な約束  そもそもなんで会話できてるのか 色々な考えが錯綜し



救助信号を出したのに俺だけで3乙した


相手は ウンコ爆撃機であった

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