ルイのバカー!
あらすじ
学校の帰り道にお昼ごはんの話をする。
ルイのリクエストは塩焼きそば。
家に帰ると瑠美さんが迎えてくれるのであった。
自分の部屋で制服を脱いだ私は颯爽と普段着に着替えるのであった。
颯爽とは言えど乙女の着替えには時間が掛かる。
あーだこーだしているうちに、コンコンと部屋のドアが鳴る。
瑠依「マリー、入るよー。」
え、着替え中なんですけど。
鞠奈「え、ちょっと、ま・・・」
私が待ってと言う前に、ルイはドアを開ける。
・・・マズイ!!
ガチャン。
瑠依「マリ、寒いの?」
鞠奈「・・・寒くない。」
瑠依「じゃあどうして布団に包まってるの?」
鞠奈「・・・寒いから。」
瑠依「え?」
鞠奈「・・・着替え中だったの。」
瑠依「あ、そうだったんだ、ごめんね。」
鞠奈「・・・」
瑠依「マリ、熱でもあるの?」
鞠奈「着替え中に入ってこないでよバカー!」
瑠依「え、あ、ごめんね。」
鞠奈「早く出て行ってよバカー!」
瑠依「痛い痛い、枕投げないで。」
鞠奈「今度からは返答待って!急に入ってきたら枕じゃ済まさないから!」
瑠依「ごめんごめん、焼きそば楽しみにしてるからね。」
鞠奈「分かったから着替えさせて!」
ガチャン。
はぁ・・・・・・。
疲れた。
小学生までは一緒にお風呂に入ってたりもしたし、中学生までは着替えを見られても別に恥ずかしくなかった。
高校生になって意識しすぎだろうか。
幼馴染から想い人になってしまった。
まあ今は着替えて塩焼きそばを作らなくては。
ルイもお腹を空かせているだろう。
恋に悩むのは今じゃない・・・はず。
着替えてキッチンに立つ。
でも・・・
瑠美「遅かったからもう作っちゃったわよ~」
・・・まじですか。
ボケーっとしている私に瑠美さんが耳打ちしてくる。
瑠美「ルイがね、マリが疲れてるって言ってたからね。」
疲れてた訳じゃないのに・・・
あぁ・・・本当に熱が出そうだ。
リビングのソファで脱力する。
色々空回りしちゃったな。
鞠奈「はぁ・・・。」
瑠依「そんな大きなため息吐いてどうしたの?」
鞠奈「ル、ルイ!」
そこに立っていたのは女装しているルイじゃなくて、家でしか見せてくれないNOウィッグルイ。
鞠奈「ちょ、ちょっと、びっくりしたじゃない!」
瑠依「やっぱりマリ、熱あるよね。」
ルイが額に手を当ててくる。
鞠奈「ひゃい!?」
瑠依「あー動かないで、さわれない。」
両手で顔を固定される。
そして、ルイの顔が目の前に・・・
おでことおでこがくっつく。
瑠依「あーやっぱり熱あるじゃないか、って、どうしたの?」
鞠奈「ルイのばかぁ・・・」
心臓の鼓動の音が聞こえるぐらい速い。
瑠依「顔も赤いし、かなり熱があるんじゃない?」
顔が赤いのはあんたのせいよ!
鞠奈「だ、だいじょうぶだからぁ・・・」
瑠依「え、でも・・・」
鞠奈「ちょっとほっといて!」
ソファに顔を埋める。
とりあえず、気持ちを整理したいのよ・・・
どうも緋吹 楓です。
読んでいただきありがとうございました。
NOウィッグルイ、かなりイケてます。
脳内だけですが。
次回もよろしくおねがいします。