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乙女王子瑠依  作者: 緋吹 楓
1/5

元気な鞠奈と可愛い瑠依

メモのとおりに。

桜が咲き誇る季節。

今年から始まる新生活。

私は期待と緊張を胸に、新たな学校へと足を進めるのであった。


??「ちょっと待ってよ、マリ~。」

後ろから声がする。

鞠奈「どうしたのよ、ルイ。」

制服のスカートをひらひらさせながら瑠依が駆け寄ってくる。

瑠依「この革靴、ちょっと小さくて歩きにくいんだよ~。」

制服に合わせて買ったピカピカの靴だ。

鞠奈「新品だからでしょ。その内慣れるわよ。」

瑠依「そうかなぁ。」

鞠奈「そうよ。さあ、初日から遅刻なんてしたら駄目でしょ!」

瑠依「あ、うん!」

私達は校舎へ向かって走り出す。



私達が教室に着いた頃には新入生でにぎわっていた。

それは何故か。

席順が張り出されていたからだ。

出席番号順には変わりないが。

瑠依「席どこだろ・・・」

そう、運がいい事に、私と瑠依は同じクラスになったのだ。

鞠奈「私は・・・」

6番だから一番後ろか。

席に座る。

瑠依「今年もよろしくね。」

隣に瑠依が座る。

もしかして・・・

鞠奈「隣の席がルイだったりする?」

瑠依「12番だから隣だね。」

新学期早々から本当に運がいい。



新学期初めてのホームルームが始まった。

赤い眼鏡を掛けた女性の先生が教卓に立つ。

担任「今回、1年C組の担任になった多田だ。担当は古文な。」

若干ザワつく。

担任「じゃあ、順番に自己紹介していけ~」

ザワつきが大きくなる。

自己紹介があるのは分かってたけど、いざとなると緊張する。

瑠依「マリはもう考えてるの?」

私はポケットからメモ帳を取り出す。

鞠奈「当たり前よ。昨日の夜にどれだけ悩んだか・・・」

担任「静かに。」

教室が静まる。

担任「出席番号1番から順番でどうぞ。」

一番前の人がぎこちなく立ち上がって自己紹介していく。



ああ、もう次か・・・

前の5人の自己紹介を緊張で聞き流しつつ、心の中で復唱する。

担任「はい、次、6番。自己紹介どうぞ。」

ドキッとしつつも、椅子を引いて立ち上がる。

クラス中の視線が飛んで来る。

ここで舌を噛んだりでもしたら、1年間クラスの笑いものだ。


深呼吸。


鞠奈「江崎鞠奈です。得意科目は英語です。趣味は読書です。」

ただただ普通の自己紹介。

ただこれだけでも緊張する。

担任「はい、江崎さん、よろしく。」

それを聞いて席に座ると、ルイが耳打ちしてくる。

瑠依「面白みが無さ過ぎない?」

そんな事私が一番分かってるわよ!

叫びたい気持ちを抑え、他の人の自己紹介を聞く。

こうなったらルイの自己紹介を弄り倒してあげる!



担任「はい、次、12番、自己紹介どうぞ。」

ルイが立ち上がる。

クラス中の視線が集中する。

釘付けになっているのは決して瑠依が可愛いからではないと思う。

瑠依「恋町瑠依です。名前は適当に読んでください。」

ルイも普通じゃないの!

担任「はい、恋町くん・・、よろしく。」

その時、教室中が固まる。

誰かが「くん?さんじゃなくて?」と、質問を投げかける。

瑠依「うん、合ってるよ。」

教室が凍りつく。


そう、ルイは。


正真正銘の男の娘なのだ!

どうも緋吹 楓です。

読んでいただきありがとうございました。

ガールズラブ?いいえ、男の娘です。

なんと瑠依、小さい頃から女装していたり。

全5話程度で完結させる予定です。

次回もよろしくおねがいします。

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