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夢の猫

02ー夢の猫


私はその日、ネガをつれて彼女の後を追っていた

普段から図書館ばかり入り浸っているネガを連れ出すのは

あまり難しいことではない

しかし、私としては、部活を休むのは少し説明を部の部員に説明するしつようがあった、少しばかり幸いしたことがあったと言えば

夏期の吹奏楽の大会が終わり、後数日したら、本格的に部活のない休みとなる、そうなれば、この謎をとくじかんが取れるという物だった

しかしながら、万年暇そうにしている奴に限って、どうも休みだからと言う物がないらしく、図書館にいるというのを引っ張ると考えると

少しめんどくさい

私たちはその日、結局図書館で二人で会合を開くことにした

会合と言っても何をするか考えるにすぎない

私たちは一つのテーブルにつくと

差し向かいで一枚の紙を真ん中に

これからすべき事を考えることにした

しかしながら

大した案が浮かぶこともなく

結局

最初のとおり

彼女の素性を調べることにした

その時ネガが

「でも、もし彼女がそれほど重要なポジションにいるのだったら

これは少し気をつけた方がいいと思う・・さいあく警察を呼ぶ準備も」

「警察が何も事件が起きる前に来ると思う」

私は言う

「・・・・・・一応、携帯電話でも」

「そうよね」

私は相づちを打つ

「・・・・・・・・これからどうする」

「・・・行くに決まってるでしょ」

先ほど決めたことを少し繰り返す彼に対して

少し苛立ちを覚えるも

それは彼の癖だ

何かあると

わざと繰り返す

それが怒りを相手に覚えさせて

それでもつきあうかどうか

それを無意識でしているとしたら

きっとまだ

・・・


「そろそろ行こう」

彼女は生徒会の委員であり

今日はその集会であり

委員たちが集まって会議をしていることはしっている

だからそのメンバーが、この図書室から見える廊下を歩いて外に出て行くのを確認した私は

そろそろかと思ってカバンを持つと

彼がそう言った

彼女が出てきたのは

私たちが玄関の少し人から見えにくいところで待ってすぐのことだった

彼女は幸い一人で帰るらしく

玄関先で数人の生徒と帰りの挨拶をしているとき

もしその誰かが一緒に帰るかと思って

少しやっかいだと考えたが幸い挨拶だけだったようで

一人少し丘になったところにあるこの中学の下り道を歩いていく

私たちはさも普通を装って

そのかのじょの後を付ける

付けるが

「・・・それにしてもお前身長延びないな」

いきなりとなりでネガがそう言った

「何よこんな大事なときに」

私はそう思って彼をにらんでやろうと思って顔を向けたが

どうやら、話さない方が不自然に思われるだろうとそう話してきたようで

そのかおは、真顔だった

「何言ってるの、よ・・このチックで、マンガばっかり読む奴」

私はいつもを装って切り返すが

どうも不自然になってしまった気がする

少なくともマンガを攻めたことは今まで一度もない

しかし奴は大してきにもせず

「うっせ、この吹奏筋肉馬鹿」

と、言ってきた

「何よ、花の乙女に向かって、このひ弱な帰宅部」

と、そんなことを言っている事になった

普段はこんな感じだから

きっとこれの方がましなのだろう

大体、帰る方が同じなのだから

私は無理にそんな理由を付ける

次第に帰宅する生徒とは道が違うため

その制服を目にする数減り

いよいよ私たちは

装いを捨て

尾行することになる

しかし、ドラマや何かでやるような

そんなことは私たちに分かるはずもなく

端から見たらどうも怪しいのではないかと思う

現に

「俺たち、ちょっと、あやしんじゃないかな」

と願が自分から言うせいで

いよいよ意識することで怪しさが増えてしまう気がした

しかしここで中断して練習した後になんて悠長な考えは、私にはない

ただしりたいと思う心が私を急かしていた

場所は徐々に学校のある

少し人が多い場所から

少しづつはなれている

しかし私たちは離れるわけにはいかないと思い

必死で後を追う

そんなときふと彼女の姿が消えた

それは別の集落にきた頃であり

徐々に家屋が増えてきていた

そんなとき彼女が忽然と目の前から消えた

「・・・」

その時横で人が動く気配を感じた

ネガが、どうやら人の家の陰を曲がったと思ったのかも知れないが

果たしてそうだろうか

走っていく彼を見ながら

しかし、頭の中で考えていることは

実は気づかれていて

それでてきとうなところで姿をくらましたんじゃないか

現に二人で見ていてその片方もが見ていないと言うのは

二人を意識して

見えないように見えなくなるという風に動いたせいでは

私はネガの後を追う

そんなとき

いきなり後ろから声がした

「あなたたち何なの」

それは、拒絶とも疑問とも、取れる冷たい声であり、たぶん彼女の声だと

頭の中では思うが、その敵意ある声に、私は自分自信に向けられているんじゃない、そうかんがえていた

しかし

振り向いたそこには

瑞季がいて

そしてその唇から

その声がまたはっしられた

「・・・何か用」

それは確実に自分に用があって

私たち二人が来たこをと

知っていっていることを示していた

「・・・・・」

私たちは彼女を前にして黙ることしかできない

「・・・・そう」

何がそうなのかは、分からないが、彼女はそう言うと、私たちの前を、何事もなかったように通り過ぎようとした

だが、それをネガが止めた

「ま・待ってください」

そう言ってネガはいつもよりおどおどと彼女にそう言う

「・・待ってください」

聞こえなかったように、歩くかのじょに、ネガは先ほどより大きな声で、彼女を引き留めようと声を出した

オトセさんは、その声を聞いて数歩歩いたところで、こちらを振り向いた

そのかおはどこまでも無表情であり、まるで私たちの声など聞こえていないかのようだったが、それでも振り返ったのだから

聞こえたことは聞こえたのだろう

「これなんですか」

私は心の中でアチャーと声を出した

それはきっとその声を聞いたとき

私は無理に分かっていないから奴の方を見ようとしていた

しかし実際は

見る前から、何となく分かっていた

奴は妙なところで、いや、普段から、遠回しにものを言わない奴だった

と言うことは

私はあの図書館の前の廊下で見つけた

オトセさんが持っていたあの紙を突き出すネガを見ているのである


3ーシイラ関すと煮干し湖


僕は紙をつきだしていた

きっと彼女にどんないいわけを見ても

いや、それ以前に、僕たちのことを言い当てているかのじょに嘘を言うのは滑稽だと思って

僕はここは正々堂々と、紙を突き出すことにした

そのポケットに入れられた紙を彼女に突き出すと

さっきまで感情の無かった表情が、崩れ

どこか焦っている

「それをどこで」

彼女は言った

「・・・それを知ってどうするの」

後ろであいつがそんなことを言う

喧嘩腰になってどうするのか

しかしそれに被るように瑞季さんも

言葉を柵木に返す

「・・・どこ」

「・・あの、オトセさん、実は図書館で昨日僕とぶつかったでしょ

その時」

そう言うと彼女は、さも納得したようにうなずくと

僕の方へ、その手を差し出してきた

そう、まるで犬に対して、お手を要求しているように僕の目に映る

「返してちょうだい」

オトセさんは言う

「返さなくて良いから、願」

後ろで言っていた柵木が横に来た

「あなたが何で口を挟むの」

その時彼女、即ち瑞季さんが

言うか言わない内に

その距離を積めて

僕の手にしている紙を奪い取ろうとしていた

僕はとっさのことでそれを僕の方へと

隠すように抱こうとしたが

それを阻止するように

さらに、柵木が僕と瑞季さんの間に入ってくる

「何なのそれ」

柵木の妨害があるにも関わらず

その間を抜けようとする

瑞季に対して

柵木が言う

「返しなさい」

しかしそれを妨害する柵木をよけながら

まるでバスケのディフェンスを避けるような感じで

瑞季さんがそう言いながら僕に近寄ろうとする

しかし、どちらも運動神経が良いようで

じりじりとうしろに下がっているものの

結果として僕の手にある、紙を瑞季さんが取れる状況にいまだになっていない

「返しなさい、君」

彼女は僕のことを君と言った

「返さなくて良いから」

何度めかになることを僕に言う柵木

僕はここで逃げるべきか迷う

しかし逃げたところで

結局この謎が分かるわけではない

僕は聞く

「これは何なんです、瑞季さん」

僕はそのとき初めて彼女の下の名前で彼女を呼んだ

「・・・返しなさい」

しかしそれは結局

怒りの含んだ言葉と顔を返されるだけだった

きっと端から見たら

何かを取って

いじめている男女の二人組に見えるのだろうか

もしかしたらこれは瑞季さんが考えた

暗号で

少し人には言えない秘密が書かれているんじゃ

・・・しかしそれはあり得ない

だったら柵木の両親が持っていたという

こっとりみたしょ類と同じだなんて事があるはずがない

・・いやまて、これは実は有名な暗号なのか

しかしそれなら仕事の書類にまで使うのは少し不用心か

・・・いやまて、そこで僕はとんでもない考えが頭に浮かんだ

まさか

そのとき目の前にいて

必死で攻防戦を繰り返している

柵木の背中が見える

まさか、こいつが嘘を言って

でも何で

・・・・・・・

「願」

そのとき僕の名前を誰かが呼んだ

それが柵木だと分かったとき

僕の手の中から

あの紙が抜き取られようとしていた

僕はとっさに紙を強く握りしめる

クシャリと音がするが

そんな暢気なことに構っている感じではない

僕の方とは反対側に

彼女つまりは、オトセ瑞季の手がつかんでいたのである

「・・・・・」

僕はそのときなぜかそのかみを放した

いやきっと理由は分かっている

彼女が真剣そうだったからだ

そんな真剣そうな彼女に僕は一体何をやっていたのか

しかしそのとき

その紙を放したとき

僕は柵木がいやなかおをしたのが目に入ったが

しかしそれはすぐに忘れることになった

一方しか力が急にくわえられなくなった

その本体が

田圃のあぜ道に

派手にすっころんだのだったから


「だっだいじょうぶですか」

僕はすぐにすっ飛んで彼女の元に飛んでいったが

しかし彼女は自分の心配をする前に

自分の手に紙があると分かると

それを抱いてうずくまった

「・・あの」

僕は声をかけた物の言葉が見つからず

ただ彼女を見ているしかない

「それは何なの」

困り果ててませ気を見ようかとしたとき

柵木がそんなことを言った

それをきっかけに、先ほどまで守りに徹してきた瑞季さんが

そんなことはなかったように

立ち上がると

僕たちに一別もしないであり気だそうとした

しかし

そうはいかないと

瑞季が叫んだ

「逃げるのみずきさん」

しかし彼女は止まらず、そのまま建物の角を曲がろうとした

待って

たぶんそんなことを柵木が言おうとしたとき

僕は、彼女に叫ぶ

「待って」と

しかしそれはどちらにしても

結局変わらなかった

そう思った

しかし彼女は振り返り

そしてそれは悪意ある笑みというべき物を浮かべ

こちらに対してこう言った

「死にたいの」と

しかしそれに対してまたしても僕は言葉がでなかった

それは軽い言葉じゃないように思えた

そう

そう言っただけで、数日後に自殺を絶対しているような

そんなよく分からない恐怖

しかし

それでも後ろから

「なによそれ」

と、いつものような喧嘩腰にもにた彼女の声を聞き

僕はそれに勇気づけられたかのように

彼女に言った

「それでも教えてくれないか」

きっとそう言えたのも

柵木だって鈍い方じゃないはずだ

だからあの殺気のような

そんな言葉を前にして

それでも言うような覚悟があった

それなら僕もつきあわないわけには行かないだろう

こうなってしまえば

幼なじみのよしみという奴であった


僕はそれに勇気づけられたかのように

彼女に言った

「それでも教えてくれないか」

きっとそう言えたのも

柵木だって鈍い方じゃないはずだ

だからあの殺気のような

そんな言葉を前にして

それでも言うような覚悟があった

それなら僕もつきあわないわけには行かないだろう

こうなってしまえば

幼なじみのよしみという奴であった


4ー夜の鯖缶詰


私は奴の後ろから彼女の方へと歩いた

しかし先ほどの言葉がどうも腑に落ちない

果たして瑞季にそれほどの力があるというのか

先ほどの言い方は

まるで自分の後ろには組織が行るという感じだ

そして私はそれが真っ赤な嘘ではないような気がしてならないし

大体彼女の後ろに組織がいた場合

私が親に抱いている何らかの疑惑にそれは当てはまる

しかし、それでも私が前にでたのは

たぶん好奇心だけではないきがする

それ何だったら何かと考えても

たぶん言葉など出てこない気がした

しかし私は考えるより前に

そのからだが動いていた

「・・・本当に死ぬよ」

彼女は言った

しかし私はそのまるで死んだ人間を見るような

そんな何の感情もないような目で見るかのじょの方へと歩く

「・・・私の親がそれと同じ物、または似ているような物を持っていたの

あなたはそれが何か分かっているの、もし分かっていたら、知っているのだったら、教えて・・・さっきは、ちょっとあなたの行動に驚いて・・それであの・・ごめん」

彼女はそれを黙って聞いていた

ただ少し顔をうつむかせていたので

表情は今一つつかめない

しかし私が近づく

そして彼女もそれを知っているからなのか

それとも別の意志があるのか

こちらを見た

「良いの」

なぜ彼女がそのとき泣いているのか私は分からなかった

しかし泣くからにはつらいことなのだろうと思うしかない

「・・・場所を移しましょう」

私は自分に似合わないようなてきぱきとした指示を出したなーと

思いながらそんなことを言う

「ええ、私の家が良いわ」

瑞季さんがそう言う

「え」

後ろでどこぞの馬鹿がそんなことを言った

「でも大丈夫なの」

私は彼女に聞いた

もし彼女の涙が

何かを隠しごとしたせいで

その重みで泣いていたら

それはきっと誰にも話せないことであり

そしてその方法がなかったようなことを

家で話すのはどうなのだろう

少なくともそう思う一端に

家の親がまともなしごとをしていないのではないから

と思うことから

彼女の家に、何らかの情報を監視する、たとえば盗聴器のようなものがしかけられているのではないか

しかしそれならもうこの会話自体

アウトなのか

それとも彼女自身

わざと今泣いて見せているのだとしたら

しかし私は信じてみることにした

それが正しいかどうかではなく

そうなんだとそのとき思ったのだ


彼女の家は

他の家と大差はなく

至って普通と形容詞できそうだった

そして私たちは彼女の家におじゃまするが

家の中からは誰も出てくることが無く

まるで展示ルームのような静けさを感じた

そのくらい廊下は

いつか見たホラー映画に見えてしまう自分が情けないが

しかし

それは私が弱気な証拠に思え

二階に上がろうとしている

彼女を見て必死に頭をふって感情を切り替えようとしていた

彼女の部屋は至って清潔であり

どっちかと言えば

あまり女子女子した感じではない

どちらかと言えば、地味という文字があてはましそうであるが

しかし

おじゃまします、そう言って扉から入ってきたネガは

そんなことは気にならないようである

・・・・

「・・・それじゃあ話すわね」

それは、お茶も出すことなく

私たちの前で正座して

そして紙を挟んでこうきりだした

「これは陰謀というなの秘密結社の・・いえ、政府・・そう、世界の陰の歴史」

私はそれがどのような話につながるのか

そのときにはまだ、予想が出来ていなかった


僕は女性の部屋という物をこの世で一つしか知らない

そしてその一つも

ほとんどはいったことがない

それはいつの頃からか覚えていないが

どっちともなくと言うよりかは、僕の方からはいらなくなり

次に彼女の方から孤絶されていった気がする

どちらにしても

ぼくとしては、憧れていたはずの彼女の部屋にはいることで

もうそれだけで面白いのであるが

内容が内容だけに

そうともだけいっていられない

僕は彼女を挟んで座っている

そしてその前には紙があり

僕たち二人は

その対面で座る

しかしながら

お茶がでないと文句を言っているような

そんな柵木の顔を見て

なぜか平和だなーと思う僕とは一体

しかし、そんな空気など

瑞季さんの口調と雰囲気で、すぐに場違いなものだと意識することになる


「もう私は我慢できない、あのね、この世にはある理由があるの

それはこの世を回すための物で、決して要らない事じゃないのかも知れない、でもそれがばれれば」

そう言って彼女は居無いはずの人間を見るように

あたりを見た

「・・・世の中には虫歯がある・・でもそれは、人為的に水道水に混ぜられているの」

そのとき僕は彼女が何を言っているのか分からないと思った

しかし彼女は堰を切ったようにしゃべり始めた

「人間って、実はもっと長生きする生物なの

もし虫歯になる病原菌が居なければ、虫歯のない人はもちろん

虫歯の人だって、もっと長生きする、少なくとも後三百年

でも虫歯という、人為的な病原菌が居るせいで

人は知らず知らずの寿命を決められ

そして、世代を変えていく、血を変えていく、人をまた減らしていく」

「ちょっと待って」

僕は言う

しかし彼女は続けた

まるでとぎれたら二度と口から出てこないと言うように

「だから今の政府は、歴史を作り上げた

人間の寿命が、あたかも百年以内だというように

歴史という歴史を人為的に改ざんして

その真意を消し去った」

・・・・

静寂が包む

柵木も黙っている

「・・・なら、なんで、瑞季さんはそれを知っているんだ」

「監視しなきゃいけないから」

「監視」

僕たちはその言葉を繰り返した

「そう、あなた達が妙な行動を起こさないか

その行動はその一人だけか、人々の動向は・・とか」

「・・・・・一つ聞いても良い」柵木が手を挙げた

「ええ、ぞうぞ」瑞季さんが言う

「あの紙は何」

「暗号」

彼女は言う

「暗号って何が書かれているの」

「・・・人間の情報

その人間が今どういう状況か・・そんなとこ」

「・・・家の親を知ってる」

柵木は聞く

しかし彼女は首を振る

「ほとんど面識をみんな持っていない

だけどいろんなところにいるのは確かだと思う

知らないだけだけど」

「・・・ちなみにこの紙にはなんて書いてあるの」

彼女は柵木を

そして僕のことを見てこう言った

「佐々木・柵木、14歳 ブラックデューイングに反逆の意志あり」

そのとき周りで何か音がした気がした

それは家の中ではなく

家の外

そしてその言葉を発した

瑞季本人の顔は

まるで感情のない

そんなお面のようなかおだった

しかも悪意のある悪魔のようなひきつった笑みで

「帰ろ」

柵木が言う

しかし僕は彼女の方が心配である

このままここに残して大丈夫だろうか

そしてさっき外で聞こえた物音は

「逃げるわよ」

柵木が僕の腕をつかんだ

そのとき反対側から別の手がつかむ

それは瑞季である

「・・・もう逃げられない」

「・・・・・分からないじゃない」

柵木が言う

「・・あっそう」

瑞季さんが手を離した

しかし今度は先ほどのように

派手にすっころぶようなことは無かった

そして、また、彼女の家の階段を下りても

そして外にでてもそこには

わずかに日が暮れ始めただけで

大した違いがあるように思えずそして小さな違和感もない

「なあ柵木、本当だと思うか」

僕は柵木になんとなしに聞いた

「・・・・」

柵木はただ黙って

どことなく

先ほどまで居た瑞季の家を見ている

「どうかしたか」

僕がそう声をかける

「うんうん」

彼女はそう言ったが

それとは反対に

彼女は先ほどまで居た家にはいっていく

僕はてっきり帰るものかと思ったが

どうやら違うらしい

しかしその家の階段を登る途中

「ねえ、もし本当だとしても言いと思わない」

彼女が言った

「どういうことだませき、それならお前はそんなにはやくしにたいという事なのか」

「違うから・・よかったらもっと居たいけど・・でもそう言う事じゃなくて」

なぜか照れるようにしたその言葉をうやむやにして続けた

「もう私たちはそうだと思っている、だからそれ以上を今更望んだら

きっと、私は楽しくないと思う」

「楽しくないのか寿命がこれ以上延びたら」

「・・・でも私は今のままでいいと思う・・うん」

彼女はそう言って、先ほど出て行った部屋にまた戻った

・・・

しかしそこに先ほどまでそこで正座していた瑞季さんの姿はなく

また、ここに置いていったあの白い紙もなく

まるでそこはモデルルームのような

そんな、人気のない空間に思えた

あの後彼女は突然の転校だと学校のホームルームで言われた

しかし僕はふとそのとき後ろを見たが

どうやら柵木もそれが何を意味するのか

考えているようすであった

それはその日の帰り道

僕たちは並んである居ていた

しかしあのことが会話にでることはない

それが意味することは

果たして僕も分からないようであった



みじかいあとがき


この最後の文に対して

大した感想はない

しかしながら

邪推だとは思うが

これは僕なりにひねくれをなおして

途中まで素直に書いたはずだが

後のことは神の味噌汁という事になってしまうのかも知れない

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