罪ingドール
処女作です。全く持って変な感じで仕上がってしまいました。それでも一生懸命ですので、良かったら見ていって下さい。
英語の授業で~ing系は習ったと思います。そう、現在進行形の形。
あ、この書記には英語のように、堅苦しい文章は無いです...残念。ただ、心得て欲しいのは、この書記には、本来ありえないこと、つまり、未来からきた機械が自分を守ったり、最悪の魔術師が眼鏡の少年を全力で消しかけたり、そう言った物が日常的に行われています。まぁ、そんな過激なものでは無いですがこの書記では、ある一つの事項を題材とし目的としましょう。それは、『罪を犯した人形』です。
人は皆暑い暑いと項垂れている時期。そんな時に帽子を目深に被り、長袖にスカートと、言ってしまえば適当に見繕った格好をした、少女を型にした人形が一体。ある屋敷を目指し歩いていました。その人形の名は『ユーリ』持ち主のユーリーから取った名前です。
ユーリは何故屋敷に向かっているかと言うと、自分の代わりの人形を壊すためなのです。なぜ、そのような経緯になったかというと。原因はユーリーに有るのです。ユーリーが言った新しい人形が手に入ったからユーリは要らないという一言でした。ユーリは当然捨てられました。それで怒ったのです。なぜ、捨てたの?と疑問を持つユーリですが、ユーリーははっきりと言ったのです。「ごめんなさい、新しい人形が届いたの、ユーリーと同じ型なの!だけど、完全に貴女ではない、けど、貴女に注いだ愛と一緒くらい...ううん、それ以上にこの子を愛すわ!」と、ユーリに言い聞かせる様に言っていたのです。しかし、ユーリはこれを聞いていませんでした。あるのは激怒と、嫉妬だけ。その二つの感情はユーリをおかしな方向へと、導いたのです。
突然話は変わりますが、ユーリは愛されていました。どれくらいかと言うと、ユーリのパーツは一つ一つオーダーメイドです。それぞれがそれぞれで生きるように、それぞれが完璧でした。それはもう最高傑作の品です。最高であるが故にユーリーは普通のを好みました。では、何故捨てるまでに至ったのか、答えは...美しいからです。美しいものは人を狂わせる。それを怖がったユーリーはユーリを捨てる決断をしました。
話を戻しましょう。午前2時45分、ユーリは屋敷に着きました。まずはあの人形を壊すことに決めました。ユーリーの屋敷は二階建てで、部屋の数が20個はあります。それ全てを探す事は流石に骨が折れます。しかし、ユーリは慌てません。何故なら、ユーリーは眠るとき必ず人形をそばに置くのです。その事を知っていたユーリは迷わず、ユーリーの部屋を目指しました。物音を一切立てず。ゆっくりと。目指すべき所へ一直線に。
ついに、目的の場所へと着きました。ユーリは目の前の扉を開き、ユーリーが眠っているであろうベッドに近づきました。たまたま、今日はベッドの中で一緒に眠っているようでした。ユーリはこの計画を立てた当初から持っていたナイフを一突きにベッドの膨らみへと突き立てました。すると、鮮血が吹き出すではありませんか。なんで、どうして、とユーリは考えます。そこで全ての答えが当てはまりました。「ああ、姉か」と。
ユーリとユーリーは双子の姉妹です。姉はユーリー、妹のユーリ。何故ユーリは捨てられたかと言うと、実の親が娘は一人で良い。とユーリを見放したからです。そこで、ユーリは考えました。「私が一番になれば良いのか」と簡単な事を考えました。ユーリーは新しい人形の事を実の妹の名前と同じユーリと名付け実の妹よりも可愛がりました。それで、ユーリは怒り、こうなってしまいました。
最後に何故ユーリは屋敷を探していたか。ですが、探していたのはユーリーです。実の姉を探すのは手間暇をかけなくてはいけません。大冒険のように。私はこの書記を見ている頃にはこの娘は刑務所でしょう。人形と一緒に。