表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
90/119

AS版その4『魔法少女の帰還』-6

「翡翠瑠璃……神城綾花……?」

 ここでも、面識のある隆幸が名前を呼ぶ。

 ここは、屋上……本来であれば下の階から階段を使って上がらない限り入ることができないはずである。

 だがこの2人は、外から来た……

「な、何? その雲!?」

「あ、これ? 白飛雲って言って、上に乗ると飛ぶことができるんだ。星占部のつかう、仙術の一つだよ」

「仙術………?」

 聞きなれない言葉に戸惑う魔法少女。

「飛雲術は星占部の仙術だけじゃないだろ? 天逆衆の妖術にだって、飛雲術はあるんだ」

 辰羅があきれたように言う。


「……御陵君がブシレンジャー、新浪さんがニンジャレンジャー、だったらもしかして、ミコレンジャーは……」

 ロイヤルセレナがつぶやく。

「あ、それは私ね――祈力全開・化身! 『巫女化生』!!」

 飛雲から降りた瑠璃が力を使う!!


 シュイン!!


「星の運行にて未来を詠む、星占部が末裔の巫女少女、翡翠瑠璃! 和風戦隊ヤマトレンジャーのミコレンジャーとして、堂々見参!!」


 さすがはヒーローマニアの翡翠瑠璃。ポーズも決め台詞も、仲間の二人よりも道に入っている――


「……次回には、追加戦士としてナデシコレンジャー神城綾花が加わります」

 瑠璃に続いて屋上に降りた綾花が、羨ましそうにぼそっと言った。

「お前は、魔法少女エースでは無いのか?」

「だから私は魔法少女じゃないって」

 綾花の後から屋上に降りたのは、うさぎとオオカミのヌイグルミ――

「キャロ、マジュ・リッツ!!」

「そんなところで、何をやってるんですか!?」

 仲間のヌイグルミに気づいたグレン・ナジャとフォウ・リンスが声を上げる。

 その声に気づいた瑠璃がトコトコとグレン・ナジャに近づいていく。

「ねえ、マジュ・リッツ! これが、預言者グレン・ナジャ?」

「ああ、そうだ」

 瑠璃の声に応えるマジュ・リッツ。

「……な? あなた達、仲良さそうですね……どういうことです? こんな事予言には……」

 うろたえるグレン・ナジャ。

「……本当に優秀な預言者なの? コレ? 何か、予知能力者としては初級者レベルの私より未来予知が下手そうじゃない」

「な……!?」

 瑠璃の言葉に唖然とするグレン・ナジャ。

「あなたも、予知能力者というのですか……?」

「そうだよ」

「……私の予言には、あなたのような方と出会うとは出ていません――あなたの方ではどうのですか?」

 見つめ合う瑠璃とグレン・ナジャ――


「何を、言ってるんだろう?」

 事態を理解できない魔法少女と同級生の少年――

 ミコレンジャーと同じ戦隊の仲間たちと同級生の少女は黙って成り行きを見つめている。

 カピバラ、メガネザル、うさぎ、オオカミのヌイグルミ達も同様だ。


「私の予言は、間違っているとでも……?」

 三毛猫のヌイグルミが、口調を少し荒げながら言う。

「……違うね。あなたは多分、自分の見た予言が信じられず、目をそむけているって、事だと思う」

「はぁ!?」

 ミコレンジャーの言葉に声を上げる三毛猫のヌイグルミ。

「どういう意味ですか!? このワーボワールでも有名な預言者グレン・ナジャに向かって……!!」

「じゃあ、あなたは見えたの? 私には見えているよ――天覇の魔女、ジョアンナ・バルサモ、リトル・カリオストロの事が……」  

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ