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AS版その1『不測の事態』-3

「行くぜ『黒飛雲・雷撃』!!」


 ピシャーーーーン!


 辰羅と綾花が乗っている黒い雲から雷がほとばしり、怪物に直撃する!

「ウガ……」

 ゆっくりと動いていた怪物の動きが止まる。

「ナンダ、オマエラ……ワーボワールハドコダ!?」

「お前が何を言っているのかはわからないが、お前みたいな奴がここにいるのは迷惑だ。おとなしくするんだったら、それ相応のところに引き渡してやる!」

 雲から降りた辰羅と綾花、そして瑠璃と魅咲。

「ジャマヲ……スルナ!!」


 ブンッ! ドゴ!!


 怪物が4本ある腕の1本を上げて勢い良く振り落とす!!

 ゆっくりとした動きから、急に速い動きを見せたが、4人は素早くよける!!

「引き渡すって、どこに!!」

「こんな怪物、自衛隊に決まってるだろ!!」

 辰羅はどこからともなく長い槍を取り出しそれを軸に飛び上がる!!

「ハァツ!!」


 バギ!!


 怪物の顔にたたき込まれた槍が弾かれる!!

「固い……打撃による攻撃はあんまし効かないみたいだな!」

「なら、これならどう? 『火遁・桜火扇 炎界乱レ桜』!!」


 ボオオオオオ!!


 魅咲の取り出した扇から炎が舞い上がる!!

「グ、グオ!」

 怪物は炎に押されるように後退する!

「炎は効くみたいね。さっき辰君の雷も効いていたし、これはどうかな? 白飛雲!」

 瑠璃が白飛雲を怪物の真上に移動させる。

「いくよ! 『雪氷の舞』!!」


 コォォォォォォォォ!!


 白飛雲から雪が舞い落ちて怪物を覆う!

「グ、グ、グ……」

 苦しそうな声を上げ後退する怪物。

「……守備力が高くて物理攻撃は効きにくいけど、属性を持った攻撃なら、効果あるみたいだな」

「じゃあ、どの属性攻撃が一番〝効果抜群だ”になるのか試してみようよ」

 ゲームでは無いのに軽くそう言う綾花。その時、

「『ライトニング・アーチェリー』!!」


 リーーン、リン!!


 光の矢が飛来し、怪物に当たる!!

「――!?」

「グウ……」

「あれは……」

 そこにいたのは白い魔法少女!!

「この学校の平和はこの私、魔法少女ベル・ホワイトが守ってみせる! 天逆衆の怪物よ、覚悟!!」

 先ほど魔法の矢を放った弓を中心にポーズをとるベル・ホワイト。

「なぜ、天逆衆の怪物なんて言うんだ? あいつ、さっきからワーボワールワーボワールって言っているが?」

 辰羅がとりあえず突っ込みを入れる。

「て、いうか……あなた達は? さっきからなんか不思議な力を使っているみたいだけど?」

「私達? 私達はその名も高き、〝少年少女能力団”……」

「ちょっと待って、それを名乗るには後2人、足りないよ!」

「あ、私は追加戦士枠ね」

 ベル・ホワイトの質問に、漫才みたいな返答をする瑠璃、魅咲、綾花。

「う~ん、それじゃあ……」

 瑠璃は0,5秒ほど考え込む。

「何か、嫌な予感がするんだが」

 辰羅がそうぼやく。

「私達は――そう、〝和風戦隊ヤマトレンジャー”だよ!」

「やっぱり、そういうネーミングになるか!」

 ヒーローマニアの瑠璃から出た台詞に突っ込みの辰羅が突っ込む!

「私は、〝ミコレンジャー”、彼は〝ブシレンジャー”、彼女は〝ニンジャレンジャー”ね!」

 辰羅の突っ込みに答えず勝手に名前をつける瑠璃。

「……ニ○ニン○ャー?」

「それは、言ったらだめなことだろ!!」

 辰羅はベル・ホワイトにまで突っ込んでしまった。

「何なのかしら?」

「変わった連中だな……ワーボワール出身の魔法少女とかではないようだけど、何かしらの力を感じる……」

 ベル・ホワイトの横でパクがそう言う。

「――――!! ワーボワール!!」

 パクの声を聞き、姿をその瞳に捉えた怪物が勢い良く動き出す!!

「グ、グオオ!! オノレ、オノレワーボワール!!」

「――!!」


 ドゴオオオオン!!


「あ、あぶなぁ……」


 リン!


 すごい勢いで降り押された怪物の腕を慌てて避けたベル・ホワイト。

「グ、グ、グ!!」

 先ほどまでの辰羅たちの攻撃を受けて弱っているのか、動きが鈍っている怪物……

「最初から、結構ゆっくりだったけど」

 綾花はそういう。

「これはどうやらお前たちの関係物らしいな。魔法少女」

 辰羅がベル・ホワイトにそう言い放つ。

「え? 私もこんなのを知らないよ。たぶん、天逆衆の仕業だよ!」

「……」

 疑惑の瞳がベル・ホワイトに向けられる。




「……何、この状況……?」

 今まで見たことのない強大な怪物。それと普通に戦っている〝和風戦隊ヤマトレンジャー”。また、自分がよく知っている先輩魔法少女ベル・ホワイト……


 ロイヤルセレナは出て行くタイミングを完全に逃してしまっていた……

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