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最終決戦~魔法少女を取り戻すための戦い~-9

「楓――!!」


 バシュウ!!


 スターフェザー――浅科星羽がサーヴィン・メプル――南九条楓と空中戦を繰り広げる――


「なかなかやるじゃない星羽! 昔とは考えられないくらいよ! そのパワードスーツのお陰なのかしら?」

「ああ、超常自衛隊の方にいただいたお前を奪い返すための――オレの力だ!!」


 シュウン!!


 飛翔装置を使い空飛ぶ箒を使う楓より高く舞い上がる。

「いくぞ!!」

 そこから一気に舞い降りる!!


「――!?」


 上へ! 下へ! 右へ! 左へ! 前へ! 後へ!


 上下左右――!!


「くらえ!! スターライト・イリュージョン!!」


 高速で飛翔しまくる星羽――


 そして、楓の視界から星羽が消える――!!


「―――うっ!?」


 ガシ!!


「とらえたぞ!!」

 楓の背後に現れた星羽が現れ羽交い絞めにする――!!


 カラン――!


 魔法の箒がステッキに戻り地面に落ちる――


「ここまでだな楓! おとなしくしてくれ!」


 楓をとらえ地面へゆっくりと下降する星羽――

「……ねえ、星羽……なかなかいいもの持ってるね――私にも、使わせてくれないかな?」

「何だそれは?」

 星羽は気がついていなかった――楓の瞳が怪しく輝いているのを!!


「――私も使ってみたいわ――『マインド・チェンジ』!!」


「――!!」


 魔力によって染められた楓の瞳と星羽の瞳が交差する――その時、ほんの一瞬、唇が合わさったような……


 …

 ……

 ………

 …………

 ……………っは!?


 地面に降り立った星羽はあっさりと楓を解放し、地面に落ちた楓のステッキを拾いあげる―――


「ああっ!? お前一体!! これは!?」


 楓は驚いたように自分の着ているサーヴィン・メプルの魔法衣装をあちこち触りまくり、引っ張りまくり、撫で回し、間違いなくそれが自分の身につけているのだと確認する――そしてその下にある肉体も――


「お、お前!! 体を入れ替えたな!!」


 楓は後ろに立っていた星羽に詰め寄る!!


 バシュン!!


 星羽は――正確には、星羽の体とスターフェザーの装備を奪った楓はそれに答えず舞い上がる!!

「面白いねぇこれ! これを使えば簡単な魔法しか使えない飛行中もステッキの魔法が使い放題みたいね! ねぇ、これ私にくれないかなぁ?」

「ふざけるな! 降りて来い!!」

 楓の体に閉じ込められた星羽が叫ぶ!!

「やーだよ!」

 にっこりと、星羽の顔で笑う楓――

「こういうのはどう!? 『ドレスアップ』!!」


 ポワン!!


 どうやら、星羽の肉体でも魔法が使えるらしい――ステッキの先から放たれた淡い光が楓の肉体を包み込む!!


「い――!?」


 淡い光が消えた時、そこには媛崎中学校の女子制服を着た南九條楓がたっていた――もちろん中身は星羽だ――


「どう? あなたが取り返したかった南九條楓が返ってきたでしょう?」

 地上の自分の体をあざ笑うかのように笑う楓――

「それが気に入らないならこういうのもあるけど? 『ドレス・アップ』!!」


 ポワン!! ポワン!!


 再び放った魔法が、星羽の精神を閉じ込めた楓の肉体を体操服姿、スクール水着姿、バニーガール姿などに変化させていく――!!


「いい加減しろ!! 楓!! オレで遊ぶな!!」


 顔にメイクを施されているわけではないが、恥ずかしいバニーガールの姿のまま叫ぶ星羽!!

「やっぱり胸囲がないとそういう衣装は似合わないよね」

 冷静な声でそう言う感想を言う楓――


「確かに、お前の胸はぺったんこだな……」

「あ、ひどーい星羽!! でもそれは今あなたの使ってる体なんだよ! わかってる!?」

「うるさい! とっとと元に戻せ!! ええっと、スターフェザー緊急停止コード・パスワード×××××!! キーワード・ユーリアミティ!!」

 星羽が叫ぶ、と、

『緊急停止コード確認――これより地上に降下し、機能停止します――』

「へ?」


 シュウウウウウン―――


 楓の意思に従って飛翔し続けていたパワードスーツが、すべての動きを止め地上へと降りてくる――

「悪かったな! そいつの緊急停止用パスワードと再起動パスワードはそいつをもらった時にむちゃくちゃ覚えこまされたんだ! そいつは使えば敵に奪われた時でも機能停止だけはさせられるのさ! まさか体まで奪われるとは思っていなかったけどな!!」

 そう叫んで地面に降りた星羽の体をおさえつけようとする楓!!


「とりあえず体を元に戻せ!! そして帰ってこい媛崎中学に!!」

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