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最終決戦~魔法少女を取り戻すための戦い~-1

「超常自衛隊はワーボワール勢を可能ならば捕縛!! 不可能なら殲滅!! 和風戦隊とスターフェザーの中学生組は魔法少女の説得および保護だ!!」


 銀河が叫ぶ! それが戦闘開始の合図となった!!


「人間たちめ……我らは天覇の魔女を相手にするために来ているのだぞ……それなりの用意はしてきてある!!」

 タビノ・キングは、獣魔石をいくつも取り出し放り投げる!!

「獣たちよ!! お前達を解放してやる!!」


 ゴウ……


 魔石が震え、強大な何匹も獣魔達が解放される!!


「グオオオオオオオ!!」

「ガアアアアアア!!」

「グルルルルルル!!」


 異界の獣たちが身の毛もよだつ唸り声を上げながら出現する!!


「あれは……!!」

 見たこともない化け物たちに戦慄する人間たち…………!!

 一体は巨大な亀の様な魔獣、別の一体は鎧竜のようなごつごつした魔獣、もう一体は人間の様な二足歩行の……だが、熊を思わせる凶悪な外見をしている……!!


『シルバーファングオペレーションシステム起動! フルメイル装備!!』


 すぐさま動いたのは銀河だった――パワードスーツ・シルバーファングを呼び出しその身にまとう!!


「『シルバーファング・クラッシュ』!!」


 ギン!! ドス!! ガキ!! グギ!!


 瞬間――銀色の閃光の中でより濃い銀色の人影が、踊るように魔獣たちを打倒す!!


「グオ!」

「ガッ!!」

「ゴバッ!!」


「なにぃ!?」


 スタ……


 その重厚な外見に似合わず、軽やかな音を立ててシルバーファングは降り立つ!!


 ドザザ……!!


 その背後で、魔獣たちがその外見通りの鈍重な音を立てて倒れ伏す!!


「見かけ倒しだな。RPGのモンスターの方がまだまだ手ごわいぞ。これがあの天覇の魔女を相手取るために用意した精鋭とでも言うのか?」


 パワードスーツの中から、銀河のそのような声が響き渡る!!


「……なかなか素晴らしいものだな……異世界の技術によって生み出された鎧か……」

 タビノ・キングがその銀色の巨体を軽く睨み付ける――!!




「あの技術……素晴らしい……あれ俺達の力にすることも夢ではないということ……」

 マジュ・リッツがほくそ笑む――銀河と裏取引をしている彼はワーボワールの集団から人知れず外れる――

「さてさて、俺は別に人間たちに協力しろと言われていない――戦いには手を出さず見学させてもらうとするか――」

 オオカミはそっと戦列を離れ時計塔の上へと移動する――

 そこで彼は見学することにした。




「スターフェザー! 推参!!」


 簡易パワードスーツをまとった星羽が戦場に突入する――彼の目的は幼馴染の少女だ!


「楓――!!」


「何か来るぞ――!! 『ファイヤ』!!」


 ワーボワールのヌイグルミの一部が星羽に気づき炎の魔法を投げかけてくる!!


「く!!」


 スターフェザーは飛翔能力はあるものの、戦闘能力はほぼない!! 滑空し、南九條楓のいる場所まで突入しようとするが、ヌイグルミの魔法に妨害されてしまう!!


「爆裂の音、ボンレンジャー!!」

「破壊の音、ドカレンジャー!!」

「撲滅の音、ゴンレンジャー!!」

「破裂の音、パコレンジャー!!」

「打撃の音、ガンレンジャー!!」

「静寂の音、シーンレンジャー!!」


「「「六人が奏でる音のファンタジー!!」」」

「「擬音戦隊!!」」


「「「「「「ドンレンジャー!!!!!!」」」」」」


「人々の期待に答えるために、ここに見参!!」


「ぎ、擬音戦隊ドンレンジャー……そうか、あなた達も……超常自衛隊の……」

 魔法による集中攻撃を受けるところを救われた星羽は、呆然と自分を救った6人の英雄を見る――

「まぁ、七瀬三佐のパワードスーツほどの装備をもっている訳じゃ無いけどね」

「異世界製の軽量兵器テストプレイヤーだけどね」

「だから追加戦士の装備は豪華なんだ」

「でも、サポートぐらいはできる」

「君は、君の幼馴染のところに急ぐんだ」

「ここは、我々が引き受ける!!」

 擬音戦隊の6人がそれぞれいう。


「……ありがとうございます!!」

 星羽は、深々と頭を下げると再び幼馴染のもとへと飛翔する!!




「――――!?」


 ビュン!


 辰羅は、突然飛来したエネルギーを寸前でかわす――!!


「?」


 キョロキョロと、あたりを見渡し――ヌイグルミからの攻撃ではなかったことを、確認する!!


「……魔法じゃない……誰だ!?」


「よう、御陵……」

 竹刀をかまえた隆幸がそこにいた――!

「『コトリ』? 何をやっているんだ? こんな場所で?」

「『コトリ』じゃない! 『オズ』だ!!」

 隆幸はいつもの突っ込みをしてから辰羅に向けて竹刀を振る!!


 ――ヴォン!!


「!?」


 竹刀が光り、そこからエネルギー波が放たれる――!!

「は……?」

 竹刀から放たれたエネルギーをかわす辰羅……外れたエネルギーは地面に当足り……


 ボウン!!


 爆発した!!


「……何だ今のは……? 小鳥、お前、一体……」

 爆発のために穴の開いた地面と隆幸を交互に見比べる――

「なあに、簡単なことさ。お前も持ってんだろ? 特別な力を――!」

 隆幸は得意げにいい、竹刀を再び光らせる――

「……俺はいちど、魔法少女と魂を交換した……それはお前も知っているでろう? 元に戻るのに協力してくれたのはお前たちのだから……」


 ブン!!


 竹刀を振りかざし、光と剣筋で辰羅を攻撃し始める隆幸――!

「その時、元の体に戻った時、俺の体の中には魔法少女の心の一部が残されていた……」

 辰羅は隆幸の連続攻撃をかわす!!

「……その魔法少女を、ワーボワールは……あのヌイグルミ共は自分達の兵器にするためにかっさらおうとしているんだぞ……わかっているのか?」

「その子の心は、俺に新たな力を与えてくれた――今ここでこの新たな力を使い二年前の雪辱を晴らしてやる!!」


 瞬間、隆幸の体全体が光に包まれる。


「あのな、お前、今状況をわかってるのか?」


 辰羅と隆幸の周りでは未だ超常自衛隊とヌイグルミ達との戦いが続いている――辰羅は魔法少女の説得に向かう瑠璃や綾花、魅咲たちの護衛をしようとしてるところだった。それを邪魔されているのだ!


「関係ないさ! 俺はお前との決着をつける!! ……そしてその後俺は魔法少女を助けるためにこの力を使うのさ!!」


 シュン!!


 能力によって凄まじいスピードで駆け抜ける隆幸!!


「――――――」


 ヴン……!


「!?」


 しかし、完全にとらえたと思っていた攻撃は、見えていた辰羅自身が幻影だったために当たることがなかった!!


「……お前も不思議な力を使っている……2年前もそうだったのか……そういえば、演劇部の舞台で戦った時も似たようなことをしていたなぁ!!」


 凄絶な笑みを浮かべ、再び全身に光を纏う隆幸――!!


「……お前、力に覚醒したばっかりでコントロールできてないだろ? そんなんで血統型の能力者である俺に勝てると思っているのか?」

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