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終章


 戦いが終えて数日後の休日。白嵜公園にて、大我とキャシー、紀美代がいつも通りの椅子に座り、テーブルに置かれているお茶とお菓子を大我が手を付けている。


「え!? 私の方の依頼、大我君の方で消してくれたの!?」

「うん。お話しをしたら、僕の叔父にあたる人が知り合いだったらしくってね? 直接乗り込んで殺しちゃったんだって。そんで、それを狙っていたであろうへんな組織も壊滅させたらしいよ? 凄い行動派だよねぇ~~」

「……私もその世界に入っているとはいえ、本当に物騒な話しね」

「甲我お兄ちゃんと剣司お兄ちゃんはまだまだ終わらないっぽいから、そっち手伝おうかなぁ~~。あ、そうそう。執事さ~~ん! 例の奴!」


 例の奴? とキャシーと紀美代が横を見れば、一つのスナイパーライフルが箱に入れられており、蓋が開けられた状態で大きな黒人の執事によって持ってこられる。


「あ! 私のスナイパーライフル!」

「それの強化版だねぇ~~。銃に詳しいお姉ちゃんに頼んだら、作ってくれた。スナイパーライフルの資料を大門のお兄ちゃんから貰ったから、返すねぇ。というか、キャシーさんが自分で壊したんだけどね」

「あ、あははは……。仕事道具を放棄しないといけないくらい大変だったのよ、大我君との戦いは」


 黒人執事がスナイパーライフルをテーブルに置く。


「これ滅茶苦茶いい銃だぜ! 馬鹿みてぇなヴィーガン野郎の額を一発で吹っ飛ばせるぜ!」

「その発言はまずくないですか!?」

「構わねぇよ、ウーメ~~~ン」


 とても楽しそうに黒人執事が言う。大我が二人を交互に見ながら、


「その人、昔からうちを守ってくれている人の家系なんで~~、めっちゃ陽気。甲我お兄ちゃんの教育係でもあるけど」

「甲我はレディーに対する対応がなっちゃいねぇからなぁ。一年前からそのレディーに、甲我の情報を送ってるんだが、中々前に進まねぇんだこれが。っは!! 日本の恋愛事情も大変だぜ!!」

「あんた何人よ!?」

「生まれは日本だが血筋はアメリカだぜ! お前もアメリカなんだろぅ? 大我坊ちゃんのフィアンセになるならこれくらい乗り越えようぜ、イェーアー!」

「この黒人が!」

「日本に黒人差別だの白人差別だの持ってくるのはお門違いだって、ママから教わってねぇのか!? これだから進化しねぇんだよアメリカってのはよぉ、フゥ~~!!」


 黒人執事とキャシーが言い争いを始める。が、何やら楽しそうである。

 紀美代は大我を見る。大我の前には、二十センチはある丸く青い石が置いてあり、じっと見ている。


「なんだか不思議ね。呼び石が目の前にあるんだなんて」

「そうだよねぇ~~。けど、漬物石にしかならなそぉ~~。もうちょっと調べないとねぇ。まぁ報酬はもらったし、なんかお嫁さん出来たし、紀美代さんもお姉ちゃんになりそうだし、戦いも楽しかったし、良い事尽くめだったよぉ」

「お、お姉ちゃん? あ、剣司さんとの……」


 剣司の顔を思い出す。確かにかっこいいが、色々と抜けてそうではある。


「お母さんに相談したら、僕の通帳作ってくれたから、あのお金振り込まれたよぉ~~」

「あ、そ、そう。凄いわね……」


 金額を思い出して、あれが小学生が持っているんだと思うと、凄いなぁとしか思えない。


「甲我お兄ちゃんの”大会”と、剣司お兄ちゃんの”最後の晩餐”に参加したいなぁ~~」

「どっちも龍宮寺が関わっているのよね。闇が深そうだから、私は遠慮しておくわね」

「紀美代さんは参加しなくちゃ~~、僕のスカウトマンなんだから~~」

「あ~~、まぁ確かに。今回で終わりではなさそうよねぇ~~」

「次があったら、また参加するからっさ。次は海外の人達を呼びたいね。いっぱい居そうじゃん?」


 ニンマリと笑って紀美代を見て発言する大我に、溜息を一つ。


「大我君と出会ったのが運命だとしたら、本当に凄いわね、神様って」

「そうだね~~。神様~~!! ありがと~~!!」


 空を見ながら感謝の言葉を告げる大我。


 空は雲一つない、奇麗な青空が広がっている





 この物語は、白濱 大我、年齢にして12才の少年に託された、千波 紀美代の願いを叶えるための物語。




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