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俺だけ超人な世界  作者: 斗毛利大
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第2話 モテすぎなんだけど?

第2話 モテすぎなんだけど?


「原谷くん、付き合って下さい!」

「あ、すみません。好きな人いるので。」

「そ、そうですか。」

はあ、これで何人目だよ。

中学に入学してからというもの、

頼み事の次に多いのは告白である。なんでも

出来る万能マンがモテない訳はないのだが、

3ヶ月経たない内に100回を超えたのは

恐ろしく感じた。

「滝都、最近モテてるみたいじゃん。」

話しかけてきたのは幼馴染みの金原日菜未

(かなはらひなみ)だ。幼稚園から隣の家に

住んでる子で、昔から仲良くしていたが

俺の超人的な能力覚醒から距離を置かれて

いた。久しぶりに話しかけてきたので

かなりびっくりした。

「か、金原か。ど、どうしたんだよ。」

あ、あまりにびっくりし過ぎてオドオド

してる。

「べ、別に?最近色んな子に告白されてる

からモテてるなぁって。」

こいつ、嫉妬してる?………。いやいや、

無いな。こいつに限ってはない。

「まあ、そうだな。」

「で?」

で?ってなんだよ。

「………?」

「……。」

金原は少し赤らみながら、

「付き合ったの?誰かと。」

ああ、これ嫉妬してるわ。

「いや?誰とも付き合ってないよ。」

「嘘よ!」

まさかの返答だ。

「な、なんだよ!誰か言ってたのか?」

少し強めに返す。

「べ、別にそんなんじゃないわよ。」

「あ、ちょっ!待てよ!」

走り去ってしまった。怒らせたか。

あいつ、なんなんだよ。別に彼女でもねぇ

くせにいちいち突っ掛かるなんてよ。


「何よ、滝都のせいでどんだけ苦労してる

と思ってんのよ。」

原谷から逃げながら呟く。

「滝都の幼馴染みだって知られたから、

「原谷さんの好みってなんですか?

幼馴染みなら知ってますよね?」とか

「幼馴染み!?あの人と付き合ってる

の?付き合ってないなら下手に近寄らないで!」とか付き合いたいやつが根掘り

葉掘り私に聞いては私をけなして。

本当、最低な気分だわ。」


原谷はモテにモテまくる。

「滝都さん!付き合って下さい!」

「原谷くん!私の彼氏になって下さい!」

同級生だけでなく、先輩にまで噂が広まり

10月になる頃は毎日のように告白の嵐

だった。

「はぁ。また出待ちされてる。」

俺を呼び出せないけど付き合いたい女子は

俺の帰りを校門で待つのはよくある。

部活帰りでかなり疲れてるのにきつい。

「原谷くん?だよね?」

「あ、はい。」

「私、2年生なんだけど。」

「あ、はい。」

先輩か。もう慣れてきた。

「私と付き合ってほしいな。」

軽くないか?その告白。………あ。俺、

いつのまにか告白されることに慣れて

人の告白に点数つけ始めてるわ。

「無理です。すみません。」

先輩が少し泣きそうな顔をしてるが

仕方ない。

「ど、どうして?せめて理由だけでも。」

「あ、俺好きな人いるので。その人以外は

あり得ないって思ってるのですみませんが

無理です。」

半分くらいしか納得してないみたいだが

大人しく帰った。

「おい!今の人じゃダメなんか?」

何処かで見てたのか、同じ部活の同級生が

近寄ってきた。

「まあな。」

「本当お前が羨ましいよ。」

原谷を見ながら不服そうな顔をする。

「そうか?」

「そうだよ、毎日のように学校中の

女子から告白されるなんて羨ましい限り

だよ!」

まあ、普通の人からすればそうだな。

しかし、告白してくる奴は大体俺の能力しか

見てない。OKする価値はない。

「皆俺の能力しか見てない。俺の性格とか

好みとかに興味がない。そんな奴と

付き合ってもつまらない。」

それを聞いて何か納得ようで、

「なるほどな、恋愛って結局そこ

だもんな。」

と答えた。続けて、

「でもさ、モテすぎなんですけど?

あ、そういや、先生にも言い寄られて

なかったか?」

ああ、K先生と、G先生の事か。

「ああ。」

「なんて言われたの?」

「ああ、

「卒業したら付き合ってくれない?」

って。」

「うわあ。ガッツリだな。教師失格

じゃね?」

「そうだな。」

今日はこいつと一緒に帰ることにした。


いやぁ、それにしても滝都ってモテすぎ

なんだけど?って思う。ずるいですね。

まだまだ中学生時代のお話。次回

俺だけ超人な世界 第3話、勝手過ぎるん

だけど?


第2話 完

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