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Oneマイク  作者: きんたつ。
3/5

漫才部

いよいよ漫才部に入部を決めた2人。だが一つ重要なことを忘れていた!

 ネタを書いた次の日の放課後、俺たちは漫才部の部室に向かった。


「部長どんな人だろうね」


「まあ漫才部の部長だからな、面白くてヤバい人だろ

  あっ、ここだ」


 部室棟の2階、1番奥の部屋。俺たちは漫才部と書かれた部室を扉を開けた。


「失礼します!」


 扉を開けた瞬間に広がっていた光景は、2人の男が組体操を全力でやっている姿だった。


「部長ですよね?」


「ん?そうだよ?そんでこっちが副部長」


「おい、早く降りろ」


 副部長は限界なのかプルプルと震えている。


「あの、僕たち漫才部に入部したくて!」


「あー、お前らが噂の1年か!よし、いいだろう。そんで、コンビ名は決まったのか?」


 少しの沈黙の後、田沢が叫んだ。


「あー!!そうじゃん!コンビ名決めて無いじゃん!」


 ビックリした俺は、飛び上がり置いてあった長机に体をぶつけその勢いで長机の上に乗り飛び技を待っているプロレスラーのような体勢になった。


「なんでそうなるの!高田君、そういえばコンビ名決めてなかったよ」


「コンビ名決めてからまた入部しに来いよ、コンビ名は大事だからな」


「はい!高田君、早く机から降りて!考えに行くよ!

  失礼しましたー」


 俺は机から降り、田沢の後について行った。


「それでどうする?コンビ名」


「完璧に忘れてたな、でもちょっと候補がある」


「ほんと!さすが高田君!」


 俺は密かに考えていたコンビ名を田沢に言った。


「笑いをこらえてとか、笑いの果てまでイッテQとか、笑うたかだ御殿とか…」


「なんで全部日テレ系のパロディなの!」


「じゃあなんだよ、田沢はあるのか?」


「今ふと考えたんだけどTT3ってどうかな?」


「なんだ、あの大人気SF映画3期決定したのか?」


「それはET3ね、2期すらないから!」


「じゃああれか、タンジェントリニアラッキング・トーンアーム」


「んんん??」


「アナログ音楽再生芸術の終着点ともいわれるリニアトラッキングアーム、まあご存知のようにアナログ・レコードが生まれる時、最初に音溝が刻まれるラッカー盤は、レイズと呼ばれる…」


「待って待って、何それ?無駄に説明長いし」


「それのことじゃ無いのかよ」


「違うよ!僕たちは高田と田沢で頭文字がTじゃん?そしてひらがな3文字、だからTT3」


「そうゆう事か!じゃあそれで行こう!決まったって事でまた部長のところに行こう!」


 俺たちはまた漫才部の部室に向かった。


「部長ー!コンビ名決まりましたー!」


「おー!決まったかー」


 冷静に答えている部長だが、その姿はただ耳たぶがデカイ高校生だった。その冷静さに負けないくらいに、田沢が質問をした。


「部長達、何やってるんですか?」


「これか?これは耳たぶデカイ高校生だ」


「そのまんまかい!そんなことよりも、コンビ名決まりましたよ!」


「そうか、何になったんだ?」


 俺たちは声を合わせて答えた。


「TT3です!」


「おーTT3ね、あれか?タンジェント リニアラッキング・トーンアームから取ったのか?」


「えっ、それそんな有名なんですか!?それ知らない僕がやばい!?」


「結構気に入ってます」


 俺は誇りげに言った。


「まあお前らが決めた名前だからな、ようこそ!漫才部へ!

  お前らにはとりあえず、9月にある学園祭に向けて頑張ってもらう!今は俺たちとお前ら、あと2年にも1組コンビがいる、この3組で文化祭を盛り上げよう!」


 とりあえずの目標ができた。9月の文化祭。今からワクワクしてきた。2年の先輩にも会ってみたい。そんなことを思いながら俺は部長に質問をした。


「そういえばなんですけど」


「ん?なんだ?」


「部長達のコンビ名ってなんなんですか?」


「あー、俺達はな…”に”だ」


「え?」


 俺たちは同時に聞き直した。


「だーかーらー、”に”だ」


「一文字ですか?」


「そうだよ!悪いか?」


「いえいえ、先輩たちが考えたんだから何も言いませんよwww」


「めちゃめちゃ笑ってんじゃねーか!」


「すみません!」


 この部ではうまくやっていけそうだ。先輩たちも面白そうだし。これからどんなことが起こるのだろう。


もうちょい続きます。 ここまで読んでくださりありがとうございます!

きんたつ。

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