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Oneマイク  作者: きんたつ。
2/5

初めてのネタ作り

コンビを組むことになった2人はネタ作りに励みます。

コンビを組んだ俺達は次の週の休み、近くのファミレスに来ていた。


「ネタ書いてきたぜ!」


「えっ、もう!?」


俺は嬉しさのあまり、勢いで漫才のネタを一本書いてしまったのだ。それを見せたいがために田沢を誘ったのだ。


「どのくらいかかったの?」


「30分くらいかな」


「何者!?集中力凄すぎるのかペラペラなネタなのかどっちなの」


「それで、読んだか?」


「えっ、ごめん、メール送られてきてた?」


「昨日送ったろ!速達で」


「郵便!?それは気付かないよ!てかなんで急ぎで高い方選んだの」


「まあここにあるんだけどな」


「送った意味ないじゃん」


俺は考えてきたネタを田沢に見せた。田沢は一通り目を通してから大きく息を吐いた。


「んー、高田くん漫才書いたことないでしょ」


「えっ!なんでわかったの」


ちゃんと指摘されてしまった。漫才なんて見た事しかないので書こうと思っても書けず、この1週間見よう見まねでこれでいいのかな?こんなんでいいか!と思いながら大体で考えていたのだ。


「素人の僕でもわかるよ、これはひどいって」


「マジか、芸人のネタ見まくって考えたんだけどな」


「一つ一つのボケは好きなんだけどね、ストーリーがよくわからないというか、あとオチもなんかね」


俺は少し気になった事を田沢に聞いてみた。


「なあ田沢、オチってなんだ?」


「そこからなの!?よく漫才やろうと思ったね」


そこまで言われるものなのか。でもこれからやっていくには必要なんだろうな。


「オチって言うのは、話の結末を最後に上手くまとめることだよ。ダジャレで締めたり、伏線を回収したり、ホラーな感じにも変えることもできる」


「大事なのか?」


「大事だよ!最後のオチまでちゃんとするのが僕のやりたい漫才なんだ」


「漫才にも種類がある感じ?」


「あるよ!設定のキャラになりきるコント漫才とか話題に沿って話すしゃべくり漫才とか!」


「お前はどっちをやりたいんだ?」


「僕はしゃべくり漫才の方かな、そっちの方が見てて面白そうだった」


田沢と話していくうちに漫才に詳しくなった気がする。そして熱量がすごい。


「田沢ってお笑い好きなんだな」


「うん、小さい頃から好きなんだ」


「何かきっかけでもあったのか?」


「小学生の時にテレビでお笑い番組を見て、人を笑わせるのってかっこいいな、こんな人達になりたい!と思ったんだよね」


「俺もだよ!人を笑わせるのって楽しいよな!」


「そう!笑ってくれた!ってなるんだよね!」


まさか俺と一緒の事を思っていたなんて。こいつとは気が合いそうだ。


「これから一緒に漫才頑張ろうな」


「うん!ネタも一緒に考えよう」


そこから俺たちはみっちりネタを考えた。俺がボケを考え、田沢がストーリーとツッコミを考える。意見を交換するだけですごく楽しかった。漫才って考えるだけでも面白いのか!


「なんとか出来たな」


「うん、僕も初めて作ったけど面白いのができたと思う」


「まあ俺の手にかかればお茶の子さいさいだけどな」


「オチも分かんなかったくせに?あとその言葉同年代で使う人初めて会った」


「俺の手にかかればの部分?」


「お茶の子さいさいの部分! そういえばさ、僕たちってまだ漫才部じゃなく無い?」


「そういえばそうだった!月曜日部室に行ってみるか!」


「そうしよう!」


俺たちはこうして絆を深め、漫才の門を叩くのであった。


「それも中々使わない!」


「絆を深めの部分?」


「門を叩くの部分!」


次回、部長が登場。 ここまで読んでくださりありがとうございます。

きんたつ。

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