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671 【真・結城編】下着屋さんで!?


 六百七十一話  【真・結城編】下着屋さんで!?



 さて、楽しみなお泊まり会は週末の土曜日。

 オレは当日に参加者のエマ・結城・三好・エルシィちゃんにパンツをプレゼントするべく商店街にある女性専用の下着屋さんの前に来ていた。



「うむむ、今更だがどうやって買えばいいんだ? てか男1人で入ってもいいものなのだろうか」



 ネットで調べると『男1人でも入店出来る』と書いてあったのだがガチで店に入る1歩が重い。 レンタルビデオ屋さんとかで成人向けエロコーナーに入るよりも難易度が高いぞ。



 数分間自身の勇気と格闘した結果、オレはこの下着購入を別日にすることに。

「そ、そうだよな。 ここにそういうお店があるって分かっただけでもいいじゃないか」と呟きながら店に背を向け帰宅しようとしたのだが……



「だあああああああ!!! もう、焦れったい!!!」



「え」



 突然背後から声がしたので振り返ると、建物の陰から小畑が飛び出してくる。

 


「えええ、小畑さん!? ーー……と、その後ろに多田まで。 どうしたの」


「どうしたのじゃないよ!! なんで入らないのさー!」



 小畑はオレの目の前にまで詰め寄ってくると、「ほら、なんかよく分かんないけど入りたいんしょ!? 行くよー!?」とオレの腕を引っ張り下着屋の方へ。

 オレはあまりにもいきなりのことで混乱していると、耳元で多田が小さく耳打ちをしてきた。



「ウチらと一緒なら別に怪しまれたりとかしないしいいでしょ」



 ーー……なるほど。



「確かに」


「なんかよく分かんないけど必要なんでしょー? こういう時くらいウチらを頼ってよねー」


「た、多田……」

 

 

 こうしてオレは小畑に引っ張られ、多田に背中を押されながら店内へ。

 子供用下着は奥にあるらしく、オレは色とりどりのパンツやブラジャーに目を奪われながらも足を進ませていった。



「っし、着いたぁー! なんかエマから聞いたんだけど、お泊まり会するんだよね。 誰の買うの? 佳奈の?」


「ええ、なんでそのことを」


「んなもん決まってんじゃん。 学園マドンナ四天王であり、伝説のセンター美波ちゃんだから」


「ーー……理由になってなくない?」


「うるさいなー! 気を遣ってあげてんのにー! で、誰の買うのー!?」


「え、あ……エマとエルシィちゃん、結城さん、それと三好の……です」


「えええ!? 全員分じゃん! それだとなんか特別感なくない!? 佳奈だけのでいいじゃん」



 さっきから小畑はどうしてそんなに三好を推してくるのだろう。

 あれか? 三好が恥ずかしがってる姿でも想像して楽しんでるのか?



「あー、いや。 それを1つのイベントとしてみんなに盛り上がってもらおうかなって思ってさ」


「なーる。 そういうことかー。 なかなか面白いこと考えんね福田」


「あ、ありがとう」


 

 ーー……考えたのエマなんだけどな。



 ともあれこれで小畑も多田もオレのやりたかったことを理解。 「どうせなら1人めっちゃエロいの混ぜた方が面白くない?」などとと結構盛り上がりながら選んでいったのだった。



「あ、そうそう福田。 お泊まり会に桜子来るんしょ?」


「うん」


「てことは仲直りできたん? よかったじゃん」


「ーー……え、なんでそれを」


「わわ、ちょっと美波、何言っちゃってんの!」

「あ、私としたことが」



 小畑と多田が『やってしまった』という表情をしながらゆっくりとオレの反応を伺ってくる。

 まぁ別に隠してたわけではないんだけど……



「ーー……知ってたの?」


「「うん」」


「な、なんで」


「実はウチらさ……」

「うん、ちょうど福田が玉砕してるとこ見ちゃったんだよねー」


「なっ……」



 なんだってエエエエエエエエ!?!?!!??



 ◆◇◆◇



 あれからも少しその件に関して話してたんだけど、2人ともオレが失恋したこと黙ってくれてたって分かって……その優しさにちょっと感動したぜ。

 ともあれこれでパンツは揃った!! 待ってろよ当日!!!



 帰り道。 オレは目の前を歩く小畑と多田の背中を眺めながらお泊まり会・パンツイベントの成功を誓う。



「あ、そうそう福田、言い忘れてたってか店の中じゃ言いにくかったんだけどさ」


「うん?」



 小畑が思い出したように振り返りオレを指差してくる。



「な、なに?」


「福田、さっきまでめっちゃ大っきくなってたし形もくっきりしてたんだけど、パンツ履いてないの?」


「エ」


「あー、美波も気づいてたんだ! ウチも途中で気付いちゃってさ! そのせいでめっちゃ見ちゃってた……多分あれ周りのお客さんも気づいてたよね!」


「あの空間に男1人で、それであんだけバチコーンなってたら流石にねー」



 ーー……。



「え、ほんと? 店内で? みんなが?」



「「うん」」



 GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!



お読みいただきましてありがとうございます!!!


2人のおかげでなんとか無事に店内へ……!

皆さんは1人で入るの勇気がいる場所ってありますかー?笑



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