602 【優香編】不安!!【挿絵有】
六百二話 【優香編】 不安!!
褐色少女・陽菜と公園で遊んでる時に聞いてしまったヤンキーどもの聞き捨てならない会話。
もちろんオレはそのことを優香や委員長JK七瀬、インキャJK早乙女に報告。 春休みに開催されるらしき春祭りには参加しないよう訴えてみたのだが……
「じゃああいつらの誘いは断って3人で行かん? もともと私とサッちゃんは一緒に行く予定やったし、福田さんと仲良くなってからは福田さんも誘うつもりやったけん」
「タマちん、それいい。 ウチ賛成」
「え、私もいいの? だったら私も3人がいいな」
「じゃあサッちゃんも福田さんもその方向でいい?」
「「うん」」
ーー……え?
お泊まり会が始まったばかりだからなのだろうか。
3人はヤンキー問題を一気に解決。 早速お風呂に入って委員長JK七瀬の持参してきたコスプレ衣装に着替えようという流れになっていく。
「あ、あのー、そんな簡単なノリでいいの?」
オレがそう尋ねるも3人とも「「「なにが?」」」的な視線を向けてくる。
「いやだから……もし3人でお祭りに行ったとしますよね? そこでそいつらに絡まれたらどうするつもりなのかなーって」
「そんなの大丈夫やろ。 当日は結構人おるし、見回りのお巡りさんもいるけん」
「え、そうなんだ」
オレよりも先に優香が声に出しながら驚く。
「そうやよ。 やけん福田さんもそこは心配せんでも大丈夫。 それにあいつらも受験生になるわけやし、学校でもそんな危険なことはしてこんと思うよ」
「「なるほど」」
委員長JK七瀬の言葉に優香とオレは頷きながら納得。
確かに委員長JKL七瀬の言い分も一理ある。 受験生という大事な時期に厄介ごとは誰だって起こしたくない……ということは春祭りさえ乗り切ればもう安泰……ということだよな。
そこでヤンキーたちの話は一瞬で終了。
もう夜も遅くなってきたということでJK3人はオレを残して仲良くお風呂へ……そして戻ってきた3人の姿を見たオレはかなり動揺。 コスプレ姿に案の定興奮してしまい、立ち上がることができなくなってしまっていたのだった。
だって仕方ないじゃないか。 優香はエロナースで委員長JK七瀬はチャイナ……そしてインキャJK早乙女はスクール水着&ニーソックスだったのだから。
「ちょっとダイキ……もしかして」
オレの異変にいち早く気づいた優香が気まずそうに後ろにいた委員長JK七瀬とインキャJK早乙女へと振り返る。
その優香の焦り具合でJK2人は色々と察したのだろう。 2人の目がより一層大きく開かれた。
「あはーーっ!! ねぇねぇダイキくん!! 恥ずかしがらないでいいけんそのまま起立して!! 私その状態で立ったらズボンどうなるか見てみたいんよ!!」
「シンボル……」
そ、そんなに見つめないでくれ。
JKに……盛んな時期の女の子にそんな熱心に見られた日にゃあオレはもう……!!!
は、ハーーーックション!!!
「ダイキーーーー!!!!」
「え!? 脚ガタガタしてるけどもしかして!? ねぇダイキくんもしかして!?」
「むあぁ……っ、ああぁぁあああ……!」
どうやら委員長JK七瀬もインキャJK早乙女も一人っ子のようで異性の知識は漫画や動画、保健の授業のみとのこと。
だからこそ珍しく嬉しかったんだろうな。
その後もこの2人はことあるごとにオレにパンチラ等……普段女子が簡単に見せることのない体勢をとるように。 それに対してオレが反応する度にその視線は動物園へと向けられていた。
「あーんっ! 何度見ても神秘……ごめんね福田さん、大事な弟くんをからかっちゃって」
「あはは、いいよいいよ。 多分なにもしなくてもぁあなってると思うし」
「ボクくん……もしかしてめちゃくちゃエッチ?」
うるせぇ!!!
そして優香……よく分かってるじゃないか。
こうして賑やかなお泊まり会は深夜まで続き、後日インキャJK早乙女から無事ヤンキーどもからの春祭りの誘いを断れたという旨の報告を受けたのだった。
【受信・早乙女ひかり】ボクくんも一緒にお祭りいく?
【送信・早乙女ひかり】あーいや、オレは大丈夫です。 女子だけの時間を楽しんでください。
【受信・早乙女ひかり】他の誰かと約束してるん?
【送信・早乙女ひかり】いえ今の所はまったく。 でもなんだかんだでお姉ちゃんたち心配なんで、こっそり監視しようか悩んでます。
【受信・早乙女ひかり】お祭り衣装見てピューピューする?
【送信・早乙女ひかり】しませんよ!!! 多分!!!
春祭りの予定されている日まであと少し。
3人ともヤンキーの誘いを断ったことで脅威は去ったと思ってるっぽいけど……そんな簡単にいくものなのか?
しかし当日、オレのそんな不安は的中することとなる。
昨夜投稿予定だった話です……挿絵頑張りました 笑




