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596 【優香編】素晴らしい案!!


 五百九十六話  【優香編】素晴らしい案!!



 あー、オレって天才かもしれない。

 とてつもなく素晴らしい案を思いついてしまったぜ。



 それは優香の件を結城の母親代わりをしている高槻さんに相談した翌日の昼ごろ。

 見事中学受験で志望校合格を勝ち取った多田にお祝いの言葉を送り、数分程度ではあるが雑談に参加した後のことだった。



「なんでオレは今の今まで忘れていたんだ。 多田は塾や勉強のストレスで押し潰されそうになっていた時、あれに心を救ってもらってたんじゃないか」



 そう……それはとても気持ちのいいこと。



 確か多田がうちに泊まりにきた際、オレの相棒……白鳥さんパンツを穿いてその付け根がピンポイントに某所に当たったことで回復スキル【自家発電】を習得(第140話『嵐を呼ぶラブレター』参照)。 それを日々夜に使うことによって自身のストレスを発散させることに成功したんだよな。



 となればオレのとるべき行動は1つしかない。



 オレは早速お昼の時間に計画を実行。

 お昼ご飯を食べ終え一息入れている優香の隣でわざとらしく腕を回した。



「うん? どうしたのダイキ、肩でも凝ってるの?」



 オレの大げさな動きに気づいた優香が頭上にはてなマークを浮かばせながら首を傾げ尋ねてくる。



「あー、実はそうなんだよね。 こっちの学校の子って元気すぎるからさ、あっちにいた時より体動かす頻度増えちゃって」


「そうなんだ、でも楽しそうでよかった」


「それはそうとお姉ちゃんはどうなの? 毎日勉強とかしててお姉ちゃんの方こそ肩とか凝りそうだけど」



 そう尋ねてみると優香は「うーん、どうだろ」と呟きながら小さく肩を回す。



「ーー……どう?」


「うん、言われてみればちょっと凝ってるかな。 まぁでも今が踏ん張り時だしそんなこと言ってられないけどさ」



 ハイ、『肩凝ってる』頂きましたあああああ!!!!



 オレはすぐに「だったらさ!!!」と言葉を挟み優香との距離を縮めた。



「ん? なに?」


「お姉ちゃんが勉強終わった後とかキリのいい時にでも、オレは全身マッサージしてあげるよ!!!!」

 

「え、マッサージ?」


「うん! もちろんお姉ちゃんが良かったらの話だけどね! オレ、何か少しでもお姉ちゃんの力になりたいから」


「ダ、ダイキ……」



 それから優香はオレの頭を優しく撫でながら「でもダイキはずっとお姉ちゃんの力になってくれてるよ、ありがとう」と微笑んでマッサージを了承。

 なので早速優香の部屋へと2人で向かったわけだが……



「じゃあダイキ、早速お願いしちゃおうかな」



 優香がベッドの上にうつ伏せで寝そべりながらオレを見上げてくる。



「わかった。 じゃあ早速だけど……お姉ちゃん、あれどこにある?」


「あれ?」


「うん。 一昨年に星さんから誕生日プレゼントでもらったマッサージ機」


「ーー……え?」


「あれがあった方がいいと思うんだけど……どこ?」



 そう尋ねると優香は少し恥ずかしそうな表情をしながらも「つ、机の下だけど……」と小さな段ボールを指差す。



「わかった。 あの箱だね」



 中を開け確認してみると確かにそこにはマッサージ機が。

 しかし……やはりそうだったか。 電源を押しても振動しない……ということは充電していないってことだ。 ここ最近使っていなかった証拠だな。

 オレは充電ケーブルをマッサージ機に接続して早速充電を開始。 こいつが使えるようになるのは数時間後……仕方なくオレはこの時間に限り真面目なマッサージを施すことにしたのだった。



「お姉ちゃん、どこが凝ってる?」


「うーーん、とりあえず肩と背中、あとは腰とお尻かなー」


「分かった!! お尻も分かった!!!」



 ◆◇◆◇



 ていうかあれだよな。

 マッサージしてて思ったんだ。



・肩……揉む(分かる)

・背中……揉む(分かる)

・腰……揉む(分かる)



・お尻……揉む?(ただのご褒美じゃね?)



 実際にオレは上部……肩からマッサージをしていったのだが腰のあたりでオレの握力が限界に。

 しかしお尻ゾーンに入った途端にそのあまりの至福な感触からオレは全ステータスを回復。 肩・背中・腰の時よりも遥かに長い時間をかけてマッサージしたのだった。



「ありがとダイキ、おかげで身体が軽くなった気がするよ」


「う、うん。 じゃあ次は夜にお勉強終わってからもするから呼んで」


「え、いいの?」


「うん。 どうせオレ起きてると思うし」


「分かった。 じゃあダイキがその時間に起きてたらお願いしようかな」



 それから優香はスッキリした表情で勉強を開始。

 オレもなぜかスッキリした顔で優香の部屋を出ると、すぐに自室へと直行……先ほどの魅惑の感触が手のひらに残っている状態でハッスルタイムへと移行したのだった。



「あぁ……逆にオレの心がマッサージされた気分だぜ」



 ハックシュン!!



お読みいただきましてありがとうございます!!

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感想やブクマ・レビュー等、お待ちしております!!!


ストレス発散は重要ですよ☆

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[一言] >お尻……揉む?(ただのご褒美じゃね?) お尻も凝りますよ? いやマジで
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