492 【共通】2人の姉との共同生活②【挿絵有】
四百九十二話 【共通】2人の姉との共同生活②
夜。 今回も夕食は優香指導のもとギャルJK星が調理。
本人曰く「いやー、ゆーちゃんの手捌きとか見てたらアタシなんかまだまだだわ」らしいのだが普通に美味。 優香&ギャルJK星の合作ということで、オレはこれでもかという程に口の中へとかきこみ幸福感に満ち溢れていたのだが……
「うっし、んじゃお皿洗ったら早速やろうぜぃ!!」
ギャルJK星が隣に座っている優香の肩に腕を回しながらニカっと微笑んだ。
ーー……とうとうきたか。
「え、美咲……本当にやるの?」
「当たり前っしょ! こういうことするのもJKの夏休みって感じだべ!」
「えええ……」
もちろんみんなもこれから何が始まるのかは分かっているよな。
そう……ギャルJK星考案の『どっちが似合ってる!? 水着判定イベント!!』だあああああああ!!!!
こうしてギャルJK星と優香は二人仲良く後片付けをしにキッチンへ。
オレも手伝おうかと聞いたのだが人数が多すぎるという理由から却下。 「だったらダイキ、今のうちにお風呂入っておいで」と優香に言われたので、素直に従い体の向きを脱衣所の方へと向けた。
「あ、ちょい待ちダイキ。 ダイキ的にもお風呂は後の方がいいよなー?」
「え」
振り返ってみるとギャルJK星がお皿を洗いながらオレに「だべ?」と同意を求めてくる。
オレはその意図が分からず首を傾げながら立ち尽くしていると、代わりに優香が「どうして?」とギャルJK星に尋ねた。
「えー、ゆーちゃん分かんない? 絶対ダイキ、後に入った方がいいよ」
「だから何で?」
「だってこれからアタシらのセクシー&プリティーな水着姿を拝むわけじゃん? だったら……ねぇ。 また爆発させちゃったらもう1回お風呂入るの二度手間じゃね?」
「ーー……」
優香とギャルJK星が揃って顔をオレの方へ……それから僅かに視線を下へと移動させていく。
「だべ?」
「あー……」
やめてえええええ!!! そんなチョロそうな目でオレを見ないでえええええええ!!!
これはオレが……いや、オレの魂がチョロチョロ君じゃないことを2人に証明しなければ……!!!
そして見せてやるぜ……そう簡単にオレは爆発しないことをな!!!
オレは絶対に自爆しないことを心に誓うと2人が着替え終わるまで自室で待機。
ギャルJK星の「ダイキ、準備できたからおいでー」の合図とともに部屋を飛び出しリビングの扉に手を掛け……男としてのプライド・尊厳を守るための戦場に足を踏み入れたのであった。
さぁ……戦いの始まりだ!!!!
「ダ、ダイキ……どうかな」
「似合ってんべー?」
ハーーーックション!!!!!
◆◇◆◇
ーー……ふむ。 あまりにも眩しすぎる光景につい身体が……いや、魂が反応してしまったようだ。
オレの目の前には室内で水着姿になっているJK2人。
優香は赤と白のボーダーな感じのビキニで、ギャルJK星は紫の……面積が比較的少なめのビキニを身に付けている。
そしてそんな2人の視線の先はオレの脚を伝って床へと落ちていってる何か。
「え、ダイキ……もう?」
「あははははは!! ほらねゆーちゃん、ダイキお風呂入らなくてよかったっしょ?」
一瞬にして男としての尊厳を失ってしまったオレ。
そういえば前にも似たような戦いを挑んで負けた記憶があるな。 あれはいつだったか……福田祖母が入院して学校休んでお見舞いに行ってた時だったような……。(第296話・297話より)
ショックといえばショックだ。 でももうお昼に一回見られちまってるからな。
少し慣れたって言ったらあれだけど、なっちまったもんは仕方ねぇ。
こうなりゃこのまま続けさせてもらうぜ。
オレは下半身から感じる不快感を一旦無視して水着姿の優香とギャルJKのもとへ。
まさかオレが判定を続行するとは思っていなかった2人は一瞬驚いたように互いの顔を見つめ合うと、なんだかんだで勝ちたいのだろうな……背筋を伸ばし胸を若干張らせながら「ど、どう?」とイベントを再開させたのであった。
「ダイキ、お姉ちゃんの方が似合ってるよね?」
「違うよねダイキー。 ほーら、こっち見てみ? ゆーちゃんより布の面積少ないから角度によっちゃ見えちゃうかもよー?」
うむむ。
オレは腕を組みながら真剣な眼差しで見比べる。
そしてそんな交互比較を10往復ほどしたくらいだろうか。 ぶっちゃけ下半身あたりがまだ苦しいのだが、オレは勝敗の結果を伝えることに。
結果はもちろん……
「うん、2人優勝!」
「「え」」
オレの判定に優香とギャルJK星が同時に声を漏らす。
「ちょ、ちょっとダイキ、せっかく着たんだからそういう優しさは……」
「ゆーちゃんの言う通りだべダイキ。 これは女の戦い……負けられない戦いがここにはあるんだべさ」
女の負けられない戦い……か。 まぁオレはついさっき、男としての負けられない戦いで瞬殺だったけどな。
優香とギャルJK星が再審を求めて詰め寄ってくる。
しかしオレは毅然とした態度でその理由を説明することにした。
「まず星さんは身体も水着もセクシーすぎて凄い。 でもどこか可愛さもあってとっても似合ってる」
「おおお!! 分かってんねダイキ!」
「それでお姉ちゃんは星さんほど露出はないんだけど、その水着がお姉ちゃんの可愛さを増大させてる。 あと、前に見たお姉ちゃんの水着って確か黒セクシーだったと思うんだけど、今回はその真逆でキュートな感じになってて好き。 似合ってる」
「す、好き……? はにゃああ……」
そう、似合いすぎていて判定出来ないのだ。
2人とも自分の良さ・特徴を完璧に把握している。 これがもしお互いの水着を交換したとしたら全然似合ってはいないのだろうな。
これにて早々に女の戦いは終了。
オレはポケットからスマートフォンを取り出し、「そ、それじゃああの……お昼に星さんが言ってくれてたけど、夜のお供としての写真を……」と撮影タイムをお願いしようとしたのだが……
「まぁでもこれはあれだね! ダイキはアタシの可愛さにも気が付いたんだし、これは内面まで見せることができたアタシの勝ちかな!」
「何言ってるの美咲。 私はダイキに好きって言われたんだよ? どっちかって言えば私の勝ちじゃない?」
え。
どうやら2人の戦いはまだ終わっていないらしく、オレの夜のお供の話など一切耳には入っていないっぽい。
「確かにゆーちゃんのそのセンスは可愛いと思うけど、セクシーには勝てないんじゃない? ほら、男の子ってエッチだからセクシーなの大好物じゃん」
「ううん、ダイキはセクシーよりも可愛いが好きなの。 私も美咲のその水着のチョイスはいい感じに攻めてるし尊敬できるって思うけど、ことダイキに関して言うなら私かな」
「ええええ、アタシじゃない?」
「私だもんっ!!」
「むーーーっ!」
「ぷぅーーっ!」
こ、これが女の戦い……!
しかしあれだ、お互いにバーニング化やダーク化をしていないってことはそこまでガチではない……ということだよな。
だったら安心して見届けられるぜ。
オレは2人の言い合いが終わるまで、再び迫り来るムラムラに耐えながらセクシー&キュートな水着姿を拝むことに。
それからどのくらい経っただろう。 一向に決着が付かなかった2人だったのだが、ギャルJK星のとある一言がこの流れを変える。
「じゃあさ、アタシとゆーちゃん……どっちと2人で海とかプールに行きたいかダイキに決めてもらわん? それで選ばれた方の勝ち。 どう?」
「いいね。 負けても恨みっこなしだよ」
え。
2人の視線が再びオレへ。
そして先手を繰り出したのはもちろんギャルJK星だった。
「ほーらダイキ、見てみこれー。 上のビキニの真ん中で留めてるこのリボン……引っ張ったら解けちゃうかなー」
ーー……ムム!?
「それに……あぁーん。 下の腰で結んでる紐……片方解けちゃったぁー」
ムムムムムムーーーー!!!!!
完全に色気で攻めてきたギャルJK星。
それに対し優香は後ろから「ちょ、美咲! 流石にそれは見えちゃうって!!!」と勝負を忘れ一気に焦り始める。
「えー、そう? 見える?」
「そうだって!!! ていうか美咲、もうお尻半分見えてるよ!」
「大丈夫、後ろだけっしょー? ダイキには見えてないべー」
「そのうち前もペロンいくから!!!」
「いかないいかない」
2人はまたもや可愛げのある言い争いを開始。
しかしオレはここで、とんでもないことに気づいてしまう。
てかこれ……今ボーナスタイムじゃね?
「ーー……」
オレは静かにスマートフォンのカメラを向けると録画ボタンをオン。
これも何がとは言わない。 少し動く度に過剰に揺れるギャルJK星や、それに対しお淑やかに揺れる優香のそれをしっかりと記録していったのだった。
「美咲、早く紐結びなって! もうこうなったら私が……!」
「あ、ちょ……ちょっと待ったゆーちゃん!! あ……あああああ!!!!」
ギャルJK星、下ペロン!!! 優香、上パラン!!!
そしてオレはパオーンでハックショオオオオン!!!!!!
それからそんな日々が一週間ちゃんと続き、オレは色んな意味で体力がなくなっていたのは言うまでもない。
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