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46 後ろではJK【挿絵有】

2020/08/12 挿絵描いて入れました!


 四十六話  後ろではJK



 ファミレスに向かってる最中、多田が「そういえばさ」とオレに話を振ってきた。



「今日は裕太兄ちゃん来ないの?」


「さっき連絡したら、仮病使ってでも早く仕事終わらせて来るってさ」


「へぇー、裕太兄ちゃん大人って感じだねー」


「そ、そうか?」



 ちなみにその後三好たちのことを尋ねると、三好と小畑は先に帰ってしまったとのこと。 なんでも小畑がラブカツがどんなものか知りたくなったらしく、三好を連れて本屋さんに行ったらしい。



「いや、アニメを見ろよアニメを。 その方が色々分かるだろうに」


「だね。 今度ウチからもそう伝えてみるよ」



 しばらくしてファミレスに到着したオレたちはドリンクを注文。

 多田はこの後塾が控えているということであまり長い時間は話せないらしいのだが、オレたちは工藤が到着するまでの間、雑談に花を咲かせることにした。

 


 ◆◇◆◇



「あ、ママから電話だ。 ちょっとゴメンね」



 話が盛り上がっている途中で多田のスマートフォンが着信。 多田がスマートフォンを耳に当てながら席を離れる。



 ーー……てか工藤いつ来るんだよ。 まぁ仕事だから仕方ないけど、帰れそうにないのなら今日はお開きか?



 オレは工藤から連絡が来ていないか改めてメールの受信ボックスを確認し、その後表示されている時刻を見て「はぁ……」とため息をつく。

 とりあえず後どれくらいで到着予定かだけでも教えてほしいものだ。

 オレはそれをそっくりそのままメールで文章に起こして工藤に送信……返信が来るのを今か今かと待ちわびていたのだが……

 


「えー! まだ告ってないのー!? 早くした方がいいよー!」



 ーー……ん?



 後ろの席の方から何やら楽しそうな声が聞こえて来る。

 窓越しに確認してみると、どうやら制服的にJK……女子高生のようだ。


 ファミレスで恋バナですか。 いいですね。

 やることもないオレはその話に聞き耳を立てることにした。



「え、てかゆーちゃんアレ使ってないの!?」


 

 ギャルっぽい感じの金髪が黒髪ショートカットの子に前のめりになりながら話しかけている。

 


「いやいや、使うわけないでしょ! この前だって弟に見つかって焦ったんだから。 引き出しに入れてるよ」



 何が見つかったんだろう……エロ本かな?

 いや、でもそれなら『使う』って言葉はおかしいか。

 オレは勝手の脳内で『アレ』の正体を考えることに。 そして今後の会話にヒントが隠されているかもしれないと先ほどよりも集中して耳を傾けた。



「だったらほら、またあげるからこれ持って告白しな! それでそのまま愛を育んじゃいなよ。 はい、これー」



 何かを渡してるようなので窓の反射越しに視線を集中させていると、その手にはコンパクトサイズで正方形の袋に詰められたなにか。 

 それを見た途端オレの脳内では最近の大事件……優香のビッチ疑惑の件が浮かび上がった。



 いや渡してるのってアレかよ!!!

 そう、男性用防御アイテム……通称ゴム!!



 まったく……最近のJKはマジでビッチなのか!? だからネット犯罪にも巻き込まれやすいんだよこのやろう。


 とはいえそんな生々しい会話を聞いたオレの心は興奮状態。

 そんなことを平気でする今時のビッチJKの顔はどんな感じなのだろう。 気になったオレは物を床に落とすフリをしながらさりげなく視線を向ける。

 そして視界に移った人物にオレは我が目を疑った。



「ーー……!?!?!?!?」



 オレの瞳に映ったもの。 それは金髪ギャルJKの後ろ姿と、その対面に座っていた黒髪ショートカットのJK……



 オレの姉・福田優香ああああああ!?!?!?



 動揺したオレはすぐに席へと姿を隠す。



 ーー……え? え? なんだなんだ?? なんで!?

 アレは……あのコンパクトな正方形の袋は保健の授業でもらったんじゃないのか!?


 オレの脳内がグチャグチャになっていくのが分かる。



「これは……聞くしかない」



 オレはスマートフォンを取り出し電話帳を開くとそこから優香の電話番号をタップ。 電話をかけてすぐに呼び出し音を切る。



「あれ、ダイ……弟からだ。 なんだろう……ちょっと電話かけ直して来るね」


「あいよーん」



 優香がスマートフォンを片手に女子トイレの方へと向かう。

 オレはそんな優香の姿が見えなくなったのを確認すると、すぐさまスマートフォンをマナーモードに変更しポケットの中へ。 後ろの席に座っていたギャルっぽいJKの肩を叩いた。



「ん? キミどうしたのー?」



 金髪ギャルJKがストローを咥えながらオレに視線を向けてくる。

 うおぉ美人だ……それにJKにもなるとストロー咥えるだけでめちゃめちゃ色っぽいな。



挿絵(By みてみん)



 一瞬見惚れてしまうも優香のことが気になりすぎているオレの心はすぐに現実に戻り早速本題へ。

 まずは礼儀として「オレ、さっきトイレに向かった福田優香の弟……ダイキです」と自己紹介をする。



「ほへぇー弟くん? でもなんで? さっきゆーちゃん、キミから電話かかってきたって行ってあっち行ったけど」


「ちょっと……聞きたいことがありまして」

 


 

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感想やブクマもお待ちしております♪


●胸糞回にするつもりは一切ありませんので、その辺りは安心してダイキの変態的行動をお楽しみください☆

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