表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
424/733

424 授業中の衝撃


 四百二十四話  授業中の衝撃



「あ、そうそう……前にダイキに話したことなんだけどさ」



 授業中。 エマが突然オレの肩を叩き小声で話しかけてくる。



「ん? オレに話したこと?」


「うん。 ほら、前に相談したじゃない? エマ、モデルするかもしれないって」


「あー、そうだな。 まだオレの中で答えは決まってないんだけど……それがどうした?」



 そう尋ねるとエマがニコリと微笑む。



「ん、エマ?」


「あのさ、昨日ダイキの家でミナミの3次審査通過のお祝いしたじゃない?」


「うん、したな」



 まぁオレは中盤あたりから男1人ということでハブられてたが。



「あの時ミナミがこっそりエマに言ってくれたことがあるんだけどさ」


「うん」


「ミナミね、皆が盛り上がってる時にエマのところ来て『1次もそうだけど2次3次と受かったのはエマのおかげ。 ありがと。 絶対に将来恩返しするからね』って」


「えええ、小畑さんが?」



 ドSの女王らしからぬ発言にオレが若干驚いていると、エマは「それでね」と話を続ける。



「それを聞いてエマ、気づいたんだ。 エマ、まだ鬼マネに恩返し出来てないなって」


「お、おう?」


「だからエマ……ガッツリは流石に無理だけど、私生活に影響のない範囲でモデルやろうって思ったの」



 その後エマは「もちろんここから通える範囲限定だけどね」と付け加える。



「ーー……そうか。 自分で答え見つけたんだな。 すまんな力になれなくて」


「そうだけど……なに? どうしたのダイキ」



 エマがオレに顔を近づけてくる。



「どうしたって何だよ」


「なーんかダイキ、寂しそうだなって思って」


「そりゃあ寂しくもなるさ」



 オレが小さくため息をつきながら答えると、エマが「なんでよ。 別にエマ、ここから離れるわけじゃないのよ?」と不思議そうにオレの腕を突いた。



「んなことは分かってるよ」


「じゃあいいじゃない。 もっとダイキも喜んでよ」


 

 そりゃあオレだって素直におめでとうと言いたいさ。

 でも……でもな。 それってつまり、『あれ』がなくなったということだろ?



 オレが静かにエマの目を見上げるとエマが「なによ、言いたいことあるなら言いなさいよ」と先ほどよりも素早くオレの腕を突いてくる。 


 そうか、なら言わせてもらおう。


 オレはエマに視線を合わせたままこう囁いたのだった。



「だってお前が自分で答えを見つけたってことはさ、ご褒美ないんだろ」



 このオレの言葉にエマは意味が分からないのか「は?」と頭上にはてなマークを浮かばせながら首を傾げる。



「えっと……ダイキ、ご褒美ってなによ」


「いやエマ言ったじゃん。 オレがエマの悩み解決できたらパンツ履いてない状態でスカートの中見せてくれるって」


「ーー……そういえば言ったわね」


「でもそれもうないんだろ? そりゃあ悲しくも寂しくもなるぜ」



 オレは「くそ……直接拝めるチャンスだったのによー」と呟くと、「とりあえずはまぁ……解決できて本当によかったな、おめでとう」と言いながら黒板へと視線を戻す。

 ちなみにエマは「いや、そこまで見たいもんなの?」と若干呆れながらオレにツッコミを入れていたのだが……



「ーー……ねぇダイキ」



 あれから数分経ったくらいだろうか。

 エマがオレの足をコツンと蹴ってくる。



「ん? 今度はなんだ?」



 軽く顔の向きをエマへと向けて尋ねてみると、なにやらエマがクスッと笑っている。

 そしてその目は『下を見ろ』と言うアイコンタクトをしているようで……



「?」



 オレは意味が分からないまま視線を下へ。

 そしてオレは衝撃的な光景を目の当たりにすることになる。



 何とエマがスカートの先を摘んでいて……静かに上へと上げていっているではないか!!!



「!?!?!? え、エマ!?」



 オレがかなり動揺しながらエマを見上げると、エマはもう片方の手の指先を唇に当てる。



「シーっ」


「エ……エマ? なんで!」


「まぁ……そのきっかけをくれたのはダイキだしね。 今回だけ激甘判定ってことにしてあげるわ」



 その後オレが見た景色はこの上ない穢れを知らない世界。



 まるで真っ白な雪景色……皆も雪を見たら少なからず興奮するだろう?

 それはオレも例外ではなく、オレの動物的本能も刺激され一気に興奮度MAX状態に。

 すぐに布が被さったため奇跡的な景色を見れたのはほんの数秒のことだったのだが、オレはそれからもずっとその地点から目を離せないでいたのだった。



「いやダイキ、いつまで見てるのよ。 もう見えてないでしょ」


「ーー……余韻」


「どんだけ変態なのよ……。 ていうかダイキ、興奮しすぎじゃない? 流石にその状態だと席立てないでしょ」


「ーー……休み時間、トイレ行くから手伝って」


「!?!? 手伝っ……!?」


「うん、皆にバレないように上手く隠してくれればそれでいい」


「ーー……あぁ、そういうことね」



 エマが若干顔を赤らめながら手で扇ぎ始める。



「ん、どうしたエマ」


「いや、何でもないわ」


「そうか。 それじゃあ休み時間、頼んだ」


「はぁ……仕方ないわねぇ」




 持つべきものは、理解者なんだなぁ。 BYダイキ




うわあああああ!!! 昨日更新ボタン押したつもりが押せてなかったという事実に気づきました申し訳ないですーー!!!! やってしまったあああああああ!!!!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] ダイキ……お前ってやつは……! 挿し絵がないのが残念!! [一言] よかった、更新されてたぜ!
[一言] 体調を崩した訳じゃなくて安心しました
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ