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340 衝撃からの衝撃!!


 三百四十話 衝撃からの衝撃!!



 翌日の朝。

 本日もノーパン登校してきたオレが教室に入ると、これまた凄い状況になっていたのだった。


 扉を開けると各々の席で机に突っ伏している三好・小畑の姿が真っ先に視界に入ってくる。

 多田は……ランドセルはあるから来てるはずだけど今はいない。 トイレかな。


 そんなことを考えながら三好の席の前を通り過ぎようとしたところで、三好がオレの存在に気づいた。



「あ、福田……おはよ」


「おお、おはよう三好……って、ええええ! どうした!? 朝からそんなゲッソリして!」


「あー、それは気にしないで。 ただの筋肉痛……昨日体を動かしすぎただけだから……」


「そ、そうか頑張ってるな。 オレはてっきりアレのせいで席から動けないものだと」


「ううん、それはもう慣れてきたから平気。 それよりも今は放課後までに体力回復させとかないと……」



 三好はそう口にすると、「じゃあ……そういうことだから」と再び机の上にバタリと突っ伏す。

 そうか、そんなに疲れるまで昨日は練習を……。

 オレも何か力になれることがあればいいんだけど。



 そう考えたオレはすぐさまエマに連絡をすることに。



【送信・エマ】なぁ、今日の練習はオレ行こっか?


【受信・エマ】いや、いいわ。


【送信・エマ】なんでだよ! 昨日だって来なくて良いって言われて……オレだってメンバーなんだろ? 力になりてーんだよ。


【受信・エマ】だってパンツ履いてないのよ? 捲れて見られたら嫌でしょう?


【送信・エマ】あっ、察し。



 なるほどそういうことだったのか。

 そうだよな、皆がオレやエマ、少し前の西園寺みたいに不特定多数の人に見られたいわけではないんだ。

 そんな大事なことを忘れてたなんて……オレも大人脳が衰えてきたな。


 オレがそう反省しているとエマからの返信が届く。



【受信・エマ】分かればいいのよ。 室内ミーティングやスカートじゃない時は呼ぶからその時は頼むわ。



 よし!! 任せろ!!!



 エマからのメールで元気が出たオレはまだ時間があることを確認したのでトイレへと向かうことに。

 その時に再び三好たちの席の前を通っていたのだが……



「あ、エマからメールだ。 なんだろ」



 ちょうどオレが目の前にきたタイミングで小畑が体を起こしてスマートフォンの電源をつける。

 その時たまたま画面に設定されていた待ち受け画像が見えてしまったのだが……



「って、エエエエエエエエ!?!?!?」



 オレは思わず声をあげて後退り。



「ん、どうしたの福田」



 小畑が不審そうに尋ねてきたのでオレはガタガタと震える手でその画像を指差した。



「ん? スマホ? これがどうしたの」


「い、いや……スマホじゃなくて、その……壁紙……写ってる人……」



 そこには忘れるはずがない……セーラー服を身に纏い、流れの穏やかな澄み切った川に入ってスカートを軽く捲りあげているポニーテールの女子高生。



「あー、小山楓ちゃん?」


「うえあああああああああああ!?!?」


「え、なに福田、楓ちゃん知ってんの?」



 その小畑の言葉に何故か三好が反応。

「え、誰その楓ちゃんって!」と先ほどの疲れを忘れたかのように身を乗り出して尋ねてきた。



「いやいや佳奈、忘れたの? 昨日スマホで調べてた事務所所属のモデル・楓ちゃんじゃん」



 小畑にそう言われた三好は一瞬沈黙。

 その後に「あ、あー。 あの楓ちゃんか、何さビックリしたじゃん」とわざとらしく笑いながら、ふぅ……と小さくため息をつく。



「えええええ!?!? 2人とも知ってるの!?」



「そうだよ。 昨日スマホで事務所のこと調べててさ、そこでこの楓ちゃん見つけたの。 可愛くない?」



 小畑が「何? 福田ってこういう子が好みとか?」とニヤニヤしながら待ち受け画像をオレに見せてくる。



「ん、あ、いや……確かに可愛いけども」


「例えばどんなところが?」


「そ、そりゃあポニーテールとか目線とか……」


「へぇー、福田ってポニー好きなんだ」


「まぁ……うん」



 ガタン!!



「ん?」



 隣で大きな音がしたので視線を移してみると、顔全体を真っ赤に染めた三好が目を大きく見開きながらこちらを見上げている。



「お、おいどうした」


「な、なななななんでもないし!!!」



 三好はそう答えるや否やプイっと顔を反対方向へ。

 ーー……なんで怒ってんだアイツは。

 オレが不思議に首を傾げていると、小畑が「ねー、福田ぁー」とオレの腕を数回引っ張ってくる。



「な、なに小畑さん」


「佳奈のことなら気にしなくて大丈夫だって」


「そ、そうなの?」


「うん。 だって佳奈、福田がポニー好きって言ったから照れてるだけなんだって。 だって自分もポニーだし」


「あ、なるほ……」



「は……はああああああ!?!?!? そ、そんなんじゃないし!!!」



「えー、違うの佳奈」


「違うに決まってんじゃん!! なんで私が福田を好きにならなきゃいけないのさ!!!」



 グサァ!!!

 三好の言葉がオレの胸に深く突き刺さる。

 別に告白とかしてないからどうってことはないけど、告ってもないのに振られるとかどんな罰ゲームだよ!!!


 オレがそんな心に大ダメージを受けていると、小畑が何やらニヤニヤ。

 その後、煽り口調80パーセント程のイントネーションで三好にこう伝えた。



「いやいや、私別に佳奈が福田のこと好きだからとか言ってないよー? ただポニーだからって言っただけで」


「ーー……」



 三好は小畑の言葉を受けて絶句。

 その後、より顔を赤くした状態でゆっくりとオレを見上げてくる。



「ふ、福田……」


「なんだ」


「ち、違うの私……」


「あぁ。 流石にオレも傷ついたぞ」


「え!?」


「それよりも三好……」



 オレはゆっくりと体を三好へと向ける。



「な、なに?」


「ちょうど今気になったから言うんだけどさ」


「気になっ……!? うん、なに?」


「スカートギリギリまで捲れ上がってて……もうすぐ見えるぞ」


「!!!!!」



 その後三好は大絶叫。


 やはりその時は足が反射的に出るんだな。

 三好はオレに『見るなあああああ!!』と叫びながら目標目掛けて真下から蹴りを入れてきたよ。

 なのでオレももちろん……



「ウオァアアアアアアアア!!! ノーガードオオオォォーー!!!!」


 

 ーー……あ、お腹ね。



 こうして心と体に大ダメージを受けたオレはトイレどころではなくなり……若干内股になりながら席へと戻ったのであった。



 それにしてもエマはあのこと……小畑が小山楓のことを認知してることを知ってるのか?

 今度聞かなければならないな。



「ーー……いててて」

 


お読みいただきましてありがとうございます!

な、なんとか更新できました 笑


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― 新着の感想 ―
[良い点] 小山楓ちゃんのことも認知されてきたようで!! 慌てる三好ちゃんかわいいです!! ポニーテール!! いいぞよ!
[一言] >ノーガード うーん! そろそろなろうUNEIがなぜこの小説を野放しにしているのか わからなくなってきましたねぇ!!
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