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186 太ももかな?足首かな?【挿絵有】


 百八十六話  太ももかな?足首かな?



 夢のような豪華料理タイムを終えてしばらく。

 満腹状態から少し回復したエマが「さてと……!」という掛け声とともに元気よく立ち上がる。



「ん、どうしたエマ」


「うん! そろそろ温泉にでも入ってこようかと思ってね!」


「なるほどな」



 エマの発言に結城やエルシィちゃんも反応。

 「私も……」、「エッチーもー!!」とエマに視線を向けながら立ち上がると3人で温泉へと向かう準備を始める。



「そういやエマ、先生は?」


「そういやいないわね。 どうせ飲みすぎで気持ち悪くなってトイレにでも篭ってるんじゃないの? ほら、結構なペースで飲んでたわけだし」


「あーー」



 確かに高槻さんの飲酒スピードは新幹線車内でのそれとは格が違った。

 流石は地酒とでも言うのだろうか……他にも普通のビール等も飲んではいたのだが、『地酒美味しい美味しい』とグビグビ飲みまくっていたのだ。

 ーー……日頃のストレスも溜まっていたのかな。 教師って職業、めちゃめちゃ大変そうだし。



 それからエマたちは「じゃあ行ってくるね」とオレに声をかけると3人で楽しそうに話しながら仲良く部屋を出て温泉のある大浴場へ。

 それを見送ったオレは急いでこの下半身の不快感から解放されるため、部屋に併設された洗面所へと駆け足で向かった。



 ◆◇◆◇



「ふぃーー、スッキリしたぜ」



 不快に感じていた何かを全て洗い流し、かつ身体も完璧に洗ったオレは爽快感に満ち溢れながら意気揚々と浴室を出る。

 あまりにも急いでいたため着替えの下着等一緒に持ってくるのも忘れていたがまぁ問題ない!! だってエマたちはみんな温泉に行っていて今ここにはいないのだから!!


 オレは用意されていたタオルでパパッと体を簡単に拭くと、そのまま何も纏わないまま脱衣所の扉を開けて部屋へと足を踏み入れた。

 


「あら、福田くん?」


「え」



 オレの目の前に立っていたのは先ほどまでトイレに篭っていたと思っていた高槻さんの姿。

 まだ酔いが回っているのか顔が結構赤い。 

 ていうか……なんで服を脱いでいて下着姿なんだああああ!?!?

 ーー……あと、でかい。



挿絵(By みてみん)



「えっと……なんでここに? さっきまでいませんでしたよね?」


「あ、そうですね。 ちょっとまだ飲み足らなかったので売店まで買いに行ってたんです」



 そう言うと高槻さんは部屋の隅を指差す。

 そこへ視線を向けてみると確かに袋に入った地酒なのであろう瓶が数本そこに入れられていた。


 ーー……てかまだ飲むのかよ!!!


 オレが心の中でそう突っ込んでいると高槻さんの視線がとある1点へと向けられていることに気づく。

 ……ん? 一体どこを見て……って、ハ!!!!


 オレは急いで両手で恥ずかしいと思われる箇所を隠す。

 そうだった……オレ何も着ていないんだったぁあああああ!!!!



「いや、これはですねあの……!!!」



 オレはどう説明すればいいものかと必死に脳を動かせる。

 しかしオレの脳が素晴らしい言い訳を思いつくよりも早く、高槻さんの方からオレに話しかけてきた。



「福田くんは、温泉に行かないんですか?」



 なるほどそう来たか……となればそのワードから上手く言い訳に繋げてやるぜ!!!



「あー、その、あれなんです。 オレちょっと潔癖でして……温泉には入りたいって気持ちはあるんですけど、知らないおじさんたちがたくさん入った水って考えるとどうしても無理で」


「そうなんですか……確かにこれは予想ですけど、温泉に浸かりながら顔をバシャバシャと洗ったりとかしてそうですもんね」


「ですです!! そういった皮脂が表面に浮かんでると思うとどうしても……」


「それなら仕方ありませんねぇ」



 おおお!! 高槻さんも納得してくれているようだし……これは上手く繋がったのではなかろうか!!!

 オレは心の中で大きくガッツポーズを決める。



「そ、それで高槻さんはどうしてそんな下着姿に?」


「あ、あぁこれですか?」



 そういうと高槻さんは視線を自身の身体へと向ける。


 

「実はまだお酒が抜けてないので、この部屋のお風呂でリラックスしてから飲み直そうと思ってたんです」


「な、なるほど」



 あー、高槻さん。 あまり身体を動かさないで頂きたい。

 その……少し身体が揺れるだけで大きく揺れてるんですよ!!

 何がとは言わないけど……そう、オレの心も揺れてるよ!!!


 だからなんというか……このままでは危険だよね。 何がとは言えないけど隠しきれなくなっちゃうよ。

 ーー……みんなはオレの溢れ出るフェロモンだと思っていてくれて構わないぞ?



 とまぁ、そういうこともありオレは高槻さんの体から目を逸らしながらゆっくりと自分の下着の入れられているリュックへと足を進めていく。

 そして目的地点まであと少し……その時に起こったのだ。 事件が。



「あ、そうだ福田くん、さっき地酒買った時におまけで入浴剤をもらったんですけど……今から一緒に先生と入りませんか?」



 ーー……え。



 無言で高槻さんを見上げると「そんな気にしないでください、一緒に温泉気分を堪能しましょうよ」と高槻さんがオレに酔っ払いスマイルを向けてくる。


 見た所ギャルJK星以上のダイナマイトボディ……そんなの見せつけられたら答えは……答えは決まってるじゃないかあああああ!!!



 ◆◇◆◇



「あー、いいお湯ですね」


「はい」



 浴槽の中……お互い向かい合うように湯船に浸かっているオレと高槻さん。

 なので当然オレの視線はそこへと向かうわけで……



 ニタァ!!!



 す、すごいよみんな。  

 ダイナマイトクラスになると浮かんでるように見えるんだよ!


 こーーれはすごい光景だ。 

 どうしてこんな素晴らしい体系で顔も美人な高槻さんに彼氏がいないのかが理解できない。



「ん? どうかしましたか福田くん」



 オレの視線を感じた高槻さんが激エロな笑みをオレに向けてくる。



「んえ!? ああああ、いや、なんでもないですーー!!」


「えーー? 本当ですか? さっきから福田くんの視線をビンビンに感じるんですけどぉー」



 ニタリと笑った高槻さんがゆっくりとオレに顔を近づけてくる。



 お……おおおおおおおおおおお!!!!!!


 

 オレの目の前すぐのところに高槻さんの顔。

 そして視線を少し下へズラすとダイナマイト!! これはヤバイ……絶景すぎる!!!!

 オレは思わずゴクリと生唾を飲み込む。



「あ、ほらー! やっぱり福田くん、ここ見てたんじゃないですかー」


「え!! あ、いやそのあの!!!」


「福田くんばっかりずるいですよー!! じゃあ先生にも見せてもらおうかなー」


「え……えええええええ!?!?!?!?」



 そう言うと高槻さんの手がまっすぐ伸びてきて握りやすくなっていた何かをガシッと掴む。

 ーー……太ももかな? 足首かな? 足首だ!



「!!!!!」



 それと同時にオレの体がすぐに反応。

 こんなこと生まれて初めてな経験だったためオレは即座に立ち上がり浴槽から飛び出す。



「あらら、福田くんー?」


「ちょ、ちょちょちょっとこれ以上入ってると湯あたりしそうなので先に出ます!!!」



 オレは慌てて浴室を出るとこれまた慌ててタオルで身体の水気を簡単に拭き取る。

 そしてもちろん着替えなんて持ってくるのを忘れていたのでそのまま脱衣所の扉を勢いよく開けた。



「ーー……え、ふ、福田……くん?」



「え……え!!!!」



 まさかのタイミング。

 オレの目の前にはちょうど温泉から帰ってきたばかりなのであろう結城。

 目をパチクリさせながらオレをみるとその視線をゆっくり下へと下ろしていく。



「えっと……どうして?」


「なんでもない、なんでもないんだああああああ!!!」



 オレは結城を華麗にかわしてリュックのある場所へと走る。

 すると結城の後ろから現れたのはエマ。

 顔を赤く染めながらオレの体のある部分を指差す。



「ちょっと!! 何がどうしてどうなったらそんなになるのよ!!!」


「え!!」


「まさかエマたちのリュックに入ってた何かを漁ったりしてないでしょうねええ!!!」


「し……してないしてないよ!!!」



 オレがエマを振り切ろうとするもエマがオレの手首を掴んでそれを阻止。

 ズカズカちエマとともに女子たちのリュックの置いてあるエリアの前まで連行される。



「ちょ……ちょっとエマ!!」


「うるさいダイキ!! 何もしてないって証明されるまでそのままそこで立ってなさい!」


「だからやってねーって言ってんだろ!! てか恥ずかしいんだ……早くしてくれえええええ!!!」



 ほら、結城とか興味津々にめっちゃガン見してきてんだろうがああああ!!!

 これはこれで心地いいけどいやっぱり結城に見られるのは恥ずかしい!!!


 オレはしばらくその状態のままエマの隣で起立。

 やっとエマが「うん……大丈夫そうね」との許しを得たので、オレはトボトボと自分のリュックのある場所へと戻っていく。


 ……もちろん今も興奮はしているけどもういいよ。


 そう思いながら目を瞑り小さくため息をついた……その時だった。



「あーー、だいき、すっぽーぽーだぁー」


「え」



 テチテチと可愛い歩幅で突撃してきたのはエルシィちゃん。

 「ねーね、どうちてだいき、すっぽーぽー?」 と純粋な瞳でオレを見上げてくる。

 後ろからエマが「あーーーっ!!!」と叫んでいるが、もう知らない。



「えっとねエルシィちゃん、オレにもわかんないや。 どうしてだろうね」



 オレはエルシィちゃんにそう答えると再び身体を自分のリュックの方へ。

 とりあえず早く服を着るか……と1歩足を踏み出す。



「ねーだいき」


「ん、どうしたのエルシィちゃん」


「だいき、ここ、どうしたぁー? おもちろいのねー!」



 エルシィちゃんに視線を向けたオレは衝撃を受ける。

 なんとエルシィちゃんがオレの下半身に顔を近づけながらマジマジと見つめているのだ。

 ーー……太ももかな? 足首かな? 多分太ももだ!!



「エ……エルシィちゃん?」


「あはははーー!! エッチー、これみてゆと、おもちろいーー!!」



 エルシィちゃんが「あははは」と笑いながらそこをペチペチと叩き始める。

 もちろん太ももだぞ!?



「ええええええ!!! エルシィちゃあああああん!!!!」



 それからすぐ……だったかな。

 後ろからエマの飛び蹴りがオレの背中に炸裂したのは。



 それにしても色々と……内容の濃い時間をありがとうございました。

 あとあれだ、このエマの蹴りのおかげでいい案を思いついたよ。 


 

今回もお読みいただきありがとうございます! 

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感想やブックマーク・レビューもお待ちしております!!


ダイナマイトも……ありかもしれない。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 先生と入ったのは部屋にあるお風呂かな? [一言] ダイキの真ん中の足は足首や太ももほどの大きさなのか。LCちゃんもこれなら興味持つな。
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