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125 朝のパンツと昼のパンツ


 百二十五話  朝のパンツと昼のパンツ



 さぁさぁ本日は金曜日!

 今日の学校生活を終えると夜には結城がうちに泊まりに来て明日はエマたちとハロウィンパーティー!

 なんという充実感だろうか……このダイキの身体に魂が入る前のオレはそういったワクワクがあまりなかったので今とても人生を謳歌してる感じがするぜ!


 

 「ーー……ちょっとダイキ、なに朝っぱらからニヤついてるのよ気持ち悪い」



 登校中、エマが若干冷たい視線をオレに向ける。

 

 

 「気持ち悪いとはなんだ。 お前は嬉しくないのか? 今日行ったら明日は休み……ハロウィンパーティーなんだぞ?」


 「それはそうだけど……あ、もしかしてエマたちのコスプレ姿想像してニヤついてたとかじゃないよね」


 「ギク」


 「ぎく?」



 まったく勘のいい女だな。

 それにしても優香曰くエマたちは自分たちで仮装の準備をしているとは言ってはいたが……どんな衣装なのだろうか。

 

 オレはエマが着そうな衣装を想像しながらエマの全身を眺める。



 「ちょ……何よエマのことジロジロみて」


 「いや、エマってどんなコスプレすんのかなーって」


 「教えるわけないでしょ。 それは当日になってからのお楽しみじゃないの」


 「まぁそうだよな」



 ーー……なるほど、謙遜しないあたり結構自信あるとみた!

 ちなみにオレの予想ではエマの仮装はシスターだ。 オレの目の前で手を組みながら『跪いてエマに懺悔なさい』とか言われてみてぇなグヘヘへへ。



 「あ! 今なんか想像したでしょ! それもわりとエッチなの!」


 「し、してねえよ! てかなんでそういう目で見てるの確定なんだよ!」


 

 オレがエマにツッコミを入れていると隣でエルシィちゃんがオレの服の裾を引っ張る。



 「だいきー、エマおねーたんの、およーふく、気になうーー?」



 あああ、相変わらずの天使の上目遣いだなエルシィちゃん。

 


 「うん、めちゃめちゃ気になる! エルシィちゃんも仮装するの?」


 「すうーー!! エッチーはね、あのねーー……」

 「うわああエルシィ、言っちゃダメ!!」



 エルシィちゃんが何かを言おうとしたところでエマが咄嗟に口を塞ぐ。



 「えー、言っちゃダメーー?」


 「もちろんでしょ。 じゃないと明日ダイキの楽しみが減っちゃうよ? それでもエルシィはいいの?」


 「んんー、それはやーーっ!」


 「じゃあちゃんと黙ってようか」


 

 エマがエルシィに優しく微笑みかけながら人差し指を下唇に当てる。


 

 「わぁったー! だいき、エッチーの、ないしょーーっ!!」



 エルシィちゃんがオレを見上げながらエマの真似をして人差し指を口の前に。 ニコーっと眩しくも純粋な笑顔を向ける。



 「そ、そっか。 そりゃあ、残念だなぁ。 あはははは」



 オレはなんとか冷静を保ちながらエルシィちゃんに返答。

 その代わりに心の中でエルシィちゃんの可愛さについて、ハイテンションに盛り上がることにした。

 


 「しかしあれだなエマ。 お前、オレを楽しませるために何の仮装するか内緒にしてくれてたんだな。 案外いいとこあんじゃねーか」


 「は? そんなわけないでしょ。 そうでも言わないとエルシィが喋りそうだったんだもん」


 

 エマが呆れたような顔をしてわざとらしいため息をつく。



 「もう……ほんっとダイキってそういうことには鈍感だよね。 変態なことになったら気持ち悪いくらいに頭回るのに」


 「お、なんだエマ。 その自分は変態じゃないですよ的な言い方は」


 「だってエマ、変態だとしても周りには見えないようにしてるからダイキとは違うもんねー」



 エマが少し上から目線でオレを見下しながら舌を出す。



 「む、じゃあ言わせてもらうがエマよ」


 「なに?」


 「わりと最初の方から言おうと思ってたんだが……」



 オレは視線をエマの背中の方に向ける。



 「なによ」


 「前に西園寺がやってたランドセルにスカート挟ませて合法露出するやつだが……いつまでやってんだ? もうすぐ学校着くぞ?」


 「えっ!?」


  

 エマは一気に顔を赤面させて後ろを振り向きお尻部分を確認する。



 「ちょ、ちょっとダイキ! 気づいてたんなら言いなさいよ! なんでここまで何も言ってくれないのよ!!」


 

 エマが必死にスカートを引っ張りながらオレを睨みつける。



 「いやいや、お前さ、前に西園寺の見て真似しようとしてたじゃねーか。 だから邪魔しない方がいいのかなーって」


 「あの時はノゾミ見えてなかったじゃない! 今日のエマの……がっつりパンツ見えちゃってたじゃないの!!」


 「あー確かに可愛いクマさんの顔がいっぱいあったな。 てかお前見られるの嬉しいんじゃねーのかよ」


 「だったらもっと見られたいパンツ履くもん! 今日のパンツは見られたくないパンツなの!」



 エマがお尻を抑えながら半分涙目でオレに訴える。



 「いいじゃん別に。 可愛いんだし」


 「えっ!?」


 「ほら、そのクマさんパンツ」



 オレはニヤリと笑いながらエマのお尻を指差す。



 「可愛いって……パンツが!?」


 「うんパンツ。 え、他に何か?」


 「ダイキのバカー! 変態ー!!」



 その後学校に着くまでエマは顔を真っ赤に赤らめたまま一言も発さずに無言を貫いていたのだった。



 ◆◇◆◇


 

 昼休み。

 オレは昨夜からのモヤモヤを晴らすために西園寺を図工室前のトイレに呼び出した。



 「どうしたの福田くん」



 何も知らない西園寺がトイレ前に到着。 オレは周囲に誰もいないことを確認した後に西園寺の手を引きながら男子トイレに入ろうと試みる。



 「あ、待って福田くん」



 突然西園寺が立ち止まったのでオレは頭上にはてなマークを浮かべながら振り返る。



 「なんだ?」


 「あのさ、入るんだったら男子トイレ臭いから女子トイレでいいかな」


 「あー、そういうことねオーケーオーケー」


 

 ということでオレは西園寺の後に続きながら女子トイレへ。

 いつもの最奥の個室に入り、西園寺に要件を伝えることにした。



 「ーー……え、今日はいてるパンツは何かって?」



 西園寺がスカートを軽く掴みながら顔を少し赤らめる。



 「うん。 見せてほしいなーと思って」


 「い、いいけど……なんで?」


 「あれだよあれ。 昨日の夜画像送ってくれただろ?」


 「うん」


 「あれ見てたら実物を拝みたくなったんだよ。 な、頼む!」


 

 オレは西園寺に手を合わせて頼み込む。



 「うん。 じゃあ……こうでいいかな」


 

 西園寺はスカートの裾を掴みながらお腹のあたりまでたくし上げてパンツを見せる。



 「お……おおおおおおお」



 皆さん、神様もいるしエロ女神様も存在しました!

 オレの目の前には昨日送ってくれた写真に写っているのと同じ種類のパンツ!

 


 「ちなみに西園寺、変なこと聞くけどさ……そのパンツって持ってるの1枚だけ?」


 「うん、そうだけど……別のがよかった?」


 「いや、そういうわけではないんだ。 寧ろこれがいい」


 

 オレはその場でしゃがみ込んで目線の高さをパンツに合わせて顔を近づける。


 このパンツが昨日の夜ーー……ゴクリ。



 「な……なにかな」


 「いや、やっぱり実物はいいなーと思って」


 「そ、その……ちょっと福田くんが顔を近づけてるところ見るの恥ずかしいから、私上向いててもいい?」


 

 西園寺が声を少し震わせながら……しかし顔は満たされたような表情でオレに尋ねてくる。



 「おう構わん。 そこまでおれもSじゃねーよ」


 「う、うん。 ありがとう」



 そういうと西園寺は顔を赤らめたまま目を瞑り顔を上に向ける。



 ーー……これは思わぬチャンス到来ですやん。



 オレは静かに目線だけを上にあげて西園寺が完全にこっちを見ていないことを確認。 

 その後ゆっくりと顔をさらに西園寺のパンツに近づけていく。

 その距離僅か1センチもないくらい……では参りましょう、体内エネルギー吸収のお時間です!



 すぅうううううううーーっ



 オレは音を立てないように細心の注意を払いながら西園寺のパンツの香りを体内へと取り込んでいく。

 

 うわあああ、臭かったらどうしようとか少しでも思ってた自分を殴り飛ばしたいぜ……なんだこの甘く癒される香りは。

 これはもはや香水の域!

 この香りに個人差があるのだとしたら西園寺の香りは間違いなく人類トップ勢に君臨するんじゃないか!?



 「な……なんか生温い風が足に当たるよぉーー。 福田くん、もしかして顔近づけたりしてないよね!?」


 「してないしてない……てかお前嬉しそうだけど」


 「だって……だって興奮するんだもん」


 

 西園寺は幸せそうに笑いながら息を荒げている。

 昼休みは後少し……ギリギリまでこの香りを体内に取り込まなくては……!



 「ーー……よし、決めた」


 

 オレは小さく呟く。

 

 もうこれは強力吸引するしかない!

 西園寺もなんか勘付いてるし嬉しそうだしで、堂々としても大丈夫だろ。


 

 オレは深く息を吐いて肺の中に溜まっている空気を限界まで外に排出させ、そしてーー……



 すすすーーーーーーーーんっ!!!



 最早鼻の先が当たるのではないかという距離で音も気にせず大吸引!!

 肺の中が西園寺の香りで一気に満たされていく。



 「ちょ……ちょっと福田くん!? 絶対匂い嗅いでるよね!?」


 「どうだろうな」



 すすすすーーーーーーーーんっ!!!



 「ふ、福田くん……!」



 すすすすすすーーーーーーーん!!!



 「福田くーーん!!!!」



 すすすすすすすすすぅーーーーん!!!

 


 時間が経つのは早いもので、こうして西園寺香水を楽しんでいると昼休み終了5分前のチャイムが鳴り始める。



 「ちっ……もう時間か。 ありがとう西園寺、なんか心からスッキリしたよ」



 オレは満足気に深呼吸しながら西園寺を見上げる。

 するとなんだろう……さっきより西園寺の息が荒い。



 「ねぇ……福田……くん」


 

 西園寺が目をトロントさせながら妖艶な表情をオレに向ける。



 「なんだ?」



 「なんか……また汗いっぱいかいちゃったみたい」



 「ーー……え?」



 そういや香り吸引するのに必死でちゃんとみてなかったなと思いつつもオレの視線はとある一点へ。



 「ーー……!!!!」



 やっぱり西園寺、緊張したんだろうね! 脇とか額みたいに、足の付け根とかが西園寺は汗をかきやすい場所なのかな! 『汗』でびっしょりまるで滝のようだ!!



 西園寺……なかなかの逸材だよ。

 まず嗅覚で楽しませて更に視覚でも楽しませてくれる……そして何よりどれだけの時間見たり嗅いだりしていても飽きることはない。

 それはまさしくテーマパーク!



 オレにとってダブルアトラクション!!!

 


 その後西園寺は数日前にオレがやったパンツパンパンを実践。

 パンパン時に飛び散った汗の雫が時折オレの顔にかかっていたことはオレしか知らない。


 これぞまさしくJS化粧水……。

 それからのオレの肌はいつもより瑞々しく保たれていたのであった。



 可愛い子がかく汗って美しいヨネ!



お読みいただきありがとうございます! 

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感想やブックマークもお待ちしております♪


JS化粧水……とんでもない商品を生み出してしまったようだ 笑

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― 新着の感想 ―
[良い点] 穢れてないJSって(・∀・)イイ!! 中身の穢れだらけのダイキが羨ましいです。
[良い点] 紳士ならYES!ロリータNO!タッチだろ! なんて詭弁です。 大半の紳士がダイキのように小学生に戻ったらYES!ロリータGO!タッチに走りますw だって合法だから! [気になる点] オ…
[良い点] ちょっと久しぶりのエマちゃんのご登場……! 最高にかわいい……! クマちゃんパンツw 似合いそうw いったいどんな仮装をしてくれるのか楽しみですね! そして……西園寺さん!! 汗が………
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