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124 汗とパンツと保健の授業!


 百二十四話  汗とパンツと保健の授業!




 「くくく……早速来たぜ」



 西園寺に自撮りパンツをお願いしたその日の夜、西園寺からメールの受信通知が届く。

 中身はもちろん例の物だ。



 【受信・西園寺】おふろ上がったよ、それでこれが明日学校に履いて行くパンツ。 なんかドキドキするね



 添付されていたファイルを開くと紺色生地で中心に小さな白いリボンがつけられているパンツが画面上に表示される。



 「お……おぉ」


 

 なかなかいい。

 パンツはもちろん最高なのだが、西園寺の綺麗な足の付け根や太ももが一緒に写っているところに最上級の尊さを感じる。

 しばらくの間その画像を眺めていると再び西園寺からメールの受信通知が届いた。



 【受信・西園寺】ねぇ見て福田くん、今部屋の中クーラー効いてて涼しいはずなのにまたここ汗かいてきちゃった


  

 再び添付されていたファイルを開くと、どことは言わないが薄っすらと染みになっている画像が。



 「うぉおおおおおう!!!」



 あまりにも突然だったので思わず声が口から漏れる。

 ていうかこいつ散々オレの動物園には来園しにきてたくせに、あっち系のこと何もわかってないんじゃないのか!?!?

 


 「と……とりあえず返信せねば!」



 【送信・西園寺】西園寺、とりあえず分かったから、それもお前のドMみたいにあまり誰かに言うんじゃないぞ


 

 するとすぐに返事が返ってくる。

 やはり女子……返信速度が半端ないぜ。



 【受信・西園寺】なんで? でも汗だよ?

 


 「うわああああなんでわからないんだコイツはああああ!!!!」



 メールを打つのもしんどくなったオレは西園寺に電話をかけることに。

 電話帳をスクロールして西園寺の名前を見つけ出し、素早く電話番号をタップした。



 『あ、もしもし福田くん? 電話にしたの?』



 何も分かっていない西園寺の声がスピーカー越しから聞こえてくる。



 「あのな西園寺、これは人に言ったら恥ずかしい事なんだそれだけは分かってくれ」


 『恥ずかしいの?』

 

 「んーと……そうだな、例えば……うーん、なんと説明したらいいものか」



 言おうと思えばガンガンで説明できるのだが相手は子供……言えない単語が多すぎてどう話すべきかを考える。



 「ほら、あのーー、あれだ。 西園寺、お前保健の授業でそういう事習わなかったか?」


 『保健の授業で?』


 「あぁ。 お前この前の保健のテストって何点だ?」


 『98点だったと思うけど……』



 おいおい高えな。

 まぁでも授業でそういったこと習ってるんじゃないのかな。



 「じゃあどんな問題があったか……とか覚えてないか?」


 『うん大体はーー……』

 

 「例えばなんだ、言ってみろ」


 『えぇ!? ここで!?』


 「あぁ。 そこに答えがあるはずだ。 多分」



 オレの脳からは内容なんてすっ飛んでるため西園寺の記憶力に賭ける。



 『えっと……まず男の子や女の子それぞれにしかない各部位の名前と……』


 「うむ」


 『赤ちゃんがお腹の中にいる時にどうやって栄養をとるか……とか』


 「うむ」


 『ーー……え、あとは男の子の話ばっかりじゃなかった?』


 「ん、そうだっけ」



 オレあまり覚えてないんだけど、女の子関係の話ってあんまりなかった系?

 


 『そうだよ、例えばさ、海綿……』

 「うわあああああい!!」


 『あとはどんな時に男の人の……』

 「うおおい!! そこまで詳しく言わんでいい!!!」



 ーー……はっ!!


 西園寺の口にした言葉で思い出したぞ!

 オレそのテスト中、その問題文をクラスの女子たちが読んでることを考えたら興奮しちゃってそれどころじゃなかったんだった!!

 だからほとんどのその時間を横目で女子たちの表情を見て楽しんでたような……。

 


 『えっと……福田くん?』


 

 少しの間オレが無言だったことに疑問を感じたのだろう……西園寺がオレに声をかける。



 「あぁすまん考え事してた。 ちょっと待ってくれ、教科書ザッと見てみる」



 オレはスマートフォンを耳と肩で挟みランドセルの中から保健の教科書を取り出してそれっぽいところをめくり目を通していく。


 男女の体の違いとその名称……



 「え、女の情報これだけか!!」



 見直してみても体の発達の過程と赤ちゃんが育つ場所の部位しかかいていない。

 


 『ふ、福田くん!?』

  

 「なぁ西園寺、女の情報って教科書でいうと数ページだけだったか!?」


 『うんそうだよ』


 「マジか!!」


 『うん。 私も授業の後友達と話したもん。 なんか私たち女子だけ男子のこと知っちゃったみたいで申し訳ないねって』


 「お……おおぅ」



 なんかその光景を想像するだけで興奮してくるぜ。

 


 「その……やっぱりあれなのか? 女子からしても教科書越しとはいえ見ることができるのって嬉しいもんなのか?」


 『え、恥ずかしいけどそりゃそうだよ。 福田くんだから言うけど、男の人が興奮した時に……って授業した後の数日間とかは女子の間で男子のそこ見るのが流行ってたくらいだもん』


 「まーーじかああああああ!!!」


 『そうだよ。 誰がとは言わないけど……その、福田くんってちょっと前まで私たちの標的になってた時あったでしょ?』


 「うん」



 あのリーダー……ドン・西園寺だった頃だろ?

 なんか懐かしいな。

 


 『あそこにいた子の何人かが授業の後で見たかったなーって喋ってたもん』

 

 「おおおおおおお!?!?!? それもガチ情報なのか!?」


 『うん。 だからその子たち、休み時間とかよく外のトイレに見に行ったりしてるよ』


 「ーー……なにを?」


 『なんか外のトイレって斜めから見たら……見えるんだって』


 

 「ーー……!!!!」



 なん……だと……



 「西園寺、それは運動場近くにあるトイレだよな」


 『うん、そうだけど……なんで?』


 「いや、なんでもない」



 これはいいことを聞いてしまったようだ。

 仕方ないな……皆が望んでいるのなら、出張動物園……やってあげようじゃないか。

 想像するだけで口角がグインと上がる。



 「え、ちなみに西園寺も見たいの?」


 

 できれば予告でもしてやろうと思ったオレは西園寺に尋ねる。



 『うーん、見れたら見るでいいけど、どっちかといえば私は見られたいかなー』


 「な……なるほどな」



 残念。 ここはモブの女子たちで我慢するか。



 「えっと……すまん西園寺、そもそも話題なんだったっけ」



 同学年の女子たちの意外な裏話にテンションが上がりすぎてなんの話をしていたのか思い出せない。



 『え? あれ、なんだったかな。 忘れちゃった』

 


 どうやら西園寺もオレと同じっぽい。



 「んー、じゃあまぁいいか。 電話切るぞ、おやすみ西園寺」



 オレは通話終了ボタンに指を滑らせながら西園寺に別れの挨拶を告げた。



 『うん。 あ、ちょっと待って』

 

 「ーー……なんだ?」


 『あのさ、今気づいたんだけど保健の話してた時くらいからかな? 無意識に私触っちゃってたんだけどね、今めちゃめちゃ汗かいてる! これなにかな、なんか当たるとちょっと気持ちいいんだけど……』


 「ーー……!?!?!?!?!?!?」



 そうだ、その汗の話題だったんだ思い出した!!

 ていうか、どこを!? 場所は聞かないけどどこを!? どんだけ汗かいたの!?!?

 聞きたいけど聞いたら色々と終わりそうな気がするのでオレはあえてそこを詳しく聞かないことにする。


 あれだろ、健全的な推理をすると無意識に足を触ってたらそこがいい感じに気持ちのいい足ツボで、それにより体温上昇して汗をかいたんだろう!

 まったく、良い足ツボ知ってんダナー!



 『ねぇ福田くん、なんか私、頭がフラフラしてきた……疲れてるのかな』


 

 妙に吐息が色っぽいぞ西園寺!

 うわあああこんなの耳元で聞かされたら興奮しすぎて眠れなくなっちゃうよおおおお!!!


 ここは無理やりにでも話を切り上げなければ!!



 「そうだな多分疲れてるんだ! だからもう……!」


 『うん……ごめんね福田くん。 じゃあ私ちょっと……いってくるね』



 ーー……!!!!



 「いってくる!? おい西園寺、いくのか!? どこに!? ……いやどこにではないかもしれないがそこを詳しく!!!!」


 『ーー……え、寝る前におトイレだけど』


 

 ーー……。



 「あ、うんそうだよね普通そういうことだよね。 うん、おやすみ西園寺」


 『……? うん、おやすみなさい福田くん』



 通話が切れた後オレはしばらく無言で西園寺から当初送られてきていたパンツを眺める。

 このパンツが今、まさかのあんな感じになってこんな感じになってるとでもいうのか……?



 「うおおおおおお!! マジか!!! うおおおえいああああああ!!!!」



 明日学校で西園寺に履いてるパンツを見せてもらおう。

 パンツが同じままだったら……嬉しいな。

 


お読みいただきありがとうございます! 

本日久しぶりの休みだったので脳が完全リフレッシュ! 最近は途中で寝落ちしながら……とかだったのですが超集中して書けました!笑

いやー体が元気だと変態脳も動きますねぇ!笑


下の方に☆マークがありますのでよろしければ評価していってくださると嬉しいです!

感想やブックマークもお待ちしております♪


ていうか小学5年生の保健の授業ってどんなのやってましたかね 笑

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― 新着の感想 ―
[気になる点] トイレに行って寝て、汗の乾いたぱんつを履いてそのまま登校…?
[一言] 挿絵プリーーーズぅぅぅ…作者様ほんと俺の性癖いじめてくるよ…最高
[良い点] 盛大にやらかしてくれる西園寺さん。 しゅき……。 今回もえちえち度高めですねw パンツが汗まみれに……(意味深) 小五の保健の教科書は分からないですな……( ノД`)…
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