121 天才的思いつき!
百二十一話 天才的思いつき!
以前西園寺が秘密裏に楽しんでいたエッチめの自撮り写真が知らない間に拡散され同クラスの堀田にバレそうだという話を聞いたオレは少しの間黙り込む。
『あ……あの、福田くん?』
電話越しに西園寺の声。
「ああごめん、あまりにびっくりしすぎて理解が追いつかなかった……! てか西園寺、お前マジか」
『うん、どうしよう……』
「とりあえずだ、堀田は西園寺になんて言ってきたんだ?」
『電話じゃなくてメールできたんだけど……その文章キャプチャーして送るね』
そう言うとすぐにメールが届く。
「あ、来たわ。 ちょっと見るぞ」
『うん』
オレは通話をスピーカーモードに変更させて画面を操作。 西園寺から送られてきた堀田からの文章に目を通した。
【受信・堀田さん】あのさ西園寺さん、これネットで見つけたんだけど、この写真に写ってるの西園寺さん……とかではないよね? 髪型とか髪の色が似てるからまさかとは思うけど
そこには画像も添付されていて、開いてみるとパンツが見えそうで見えないギリギリの位置までスカートをあげている写真。
ただ画像的には口元から上は写っておらず、名札も自撮りをする腕でギリギリ見えていない……ここはセーフと言っていいだろう。
しかしこれはどう見ても……
「あー、これはやばいな」
『でしょ』
「うん、まず制服でうちの学校ってバレてて髪で大体の判別ついちゃうもんな」
『だよね……どうしよう』
「どうしようって言われてもなぁ……こればかりはすぐにいい案が浮かぶはずもなく……」
『そっか……ごめんね突然』
「いやいや、いいよ」
なんか起こってはならないことが起きてしまったみたいだな。
「ちなみにさ、堀田に内緒にしてもらうこととかってできるの?」
オレに出来ることといえば堀田の弱みを握って黙らせることくらいしかできないと思うのだが……。
しかしその案を提案してみるも即却下。
西園寺曰く、堀田は口がかなり軽いで有名とのこと……堀田をどうにかしようとは考えない方がいいらしい。
「でもじゃあどうすれば……」
オレが再び良い案がないかを考えていると西園寺が突然話題を変える。
『それはそうとさ、福田くんの用ってなんだったの?』
「え」
『なんか福田くんも私に言いたいことあるって』
「あーー、それはえっと……」
言えるわけねえだろこんな状況で!!!
オレはタイミングを逃した悔しさから枕に思いっきり顔を埋める。
『福田くん?』
「いや……オレのはまぁ別にいいというかそれどころではないというか……」
『いいよ教えてよ。 私だって福田くんに話聞いてもらったんだから』
「まぁあれだ、その……ちょうどお前がそういう写真を撮ってたなーって思ってさ、だからオレにもーー……」
ーー……ん?
オレの脳内でとある作戦が浮かび上がる。
『福田くん? オレにも……なに?』
「おい西園寺」
『あ、はい』
「いい方法思いついたぞ」
『いい方法?』
「あぁ。 とりあえず明日の放課後空けといてくれ」
『え……いいけど、何するの?』
「エッチな写真を撮る」
『えええええええええ!?!?!?』
その後西園寺との通話を終えたオレは、部屋で1人ニヤつきながらスマートフォンに突いてあるカメラのレンズを指の腹で優しく撫でる。
「明日はめちゃめちゃ撮るからな。 気合い入れとけよー」
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そして次回は挿絵描きます宣言!
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