表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
120/733

120 SOS!!


 百二十話  SOS!!




 「ねぇダイキ、エマちゃんが週末にハロウィンパーティーやらないかって誘ってくれたんだけどどうする?」



 ある日の夜、優香が思い出したかのようにオレに尋ねる。



 「え、ハロウィンパーティー?」


 「うん。 なんでもエマちゃんのお家にフランスの方からたくさんお菓子が届くみたいなんだけどね、仮装しながら楽しく食べないかって」


 「ふんふんなるほど仮装ね……って、えええええええ!?!?!?!?」




 ◆◇◆◇



 

 「ーー……さて、どの衣装にしたものか」



 優香の部屋にあるノートパソコンの前。 仮装に必要な衣装を通販で頼んでおいてほしいと頼まれたオレは画面上に表示されている仮装衣装一覧を高速でスクロールしながら考える。

 

 今回注文する衣装はオレ・優香・結城の分。

 オレは適当に選んだからいいとして、1番重要なのは優香と結城に何を着てもらうか……ということだ。

 


 「妄想しろ……妄想しろオレ。 まずは優香だ」



 オレは脳内でいろんな衣装を優香が着ている姿を妄想する。


 スクール水着、小学生、魔法使い、セクシーヴァンパイア、メイド、おしゃぶり赤ちゃん、幼稚園児……ちくしょう全部最高すぎるじゃねえか! メイド服とかありきたりすぎるけど優香が着たら絶対似合う……いやでもここは胸元が大きく開いて下もほぼピチピチのパンツ見たいなドSでドエロいセクシーヴァンパイアも捨てがたい!!

 

 

 「うわあああ決まらねええ……ここは一旦保留にして結城に着てもらう衣装を……!」



 オレはひとまず深呼吸。

 脳内に膨れ上がったいろんな衣装を着ている優香イメージを一旦リセットして下着姿の結城に変更。

 ぶっちゃけ下着姿だけでも興奮して冷静さを失いそうになるのだが、なんとか踏みとどまってパソコンの画面上に表示されていく衣装を脳内で結城に着せていく。

 

 妖精、プリンセス、チアガール、魔法使い、メイド、幼稚園児……ふむ、やはり小学生用だからだろうか、セクシーというよりもキュートタイプの衣装が大半を占めている。

 まぁでもこの中でならチアガールかメイド……。

 チアガールならばぴょんぴょん跳ねてもらってパンツ眺めたいし、魔法使いならその場のノリで魔法とかかけて欲しいかもしれない。 おそらくは結城のことだ……顔を真っ赤にして恥ずかしがりながら魔法を唱えるんだろうな、ぐへへ想像するだけでヨダレが出るぜ。



 「ダイキ、お姉ちゃん後ちょっとしたらパソコン使いたいからそれまでに決められそう?」



 悩みに悩んでいると優香が扉を開けてオレに声をかけてくる。



 「あ、ごめんなさいすぐ決めるよ」


 「ううん、お姉ちゃんの方こそごめんね急かしちゃって。 ちょっと課題で調べたいものがたくさんあるからさ」



 結局時間までに決められないと悟ったオレは仮装衣装の候補を紙に書き出してあみだくじの線を引く。

 ぶっちゃけどれが当たってもオレ得なことに変わりはなかったのでそれで当たった衣装を注文し優香の部屋を後にしたのだった。

 

 え、結果何になったかって?

 それは届いて箱を開けてからのお楽しみ……ということで。



 ◆◇◆◇


 

 「ーー……あああ、いいなぁ」



 オレは自分のスマートフォンでインターネットに繋ぎながら小さく呟く。


 優香のパソコンで【ハロウィンの衣装】やら【女の子 コスプレ】で検索をかけて色々と調べていたのだがやはり思った通りだった……優香が使うパソコンではちょっとエッチな画像も表示される。 つまり年齢制限的なフィルターがかけられていなかったのだ。

 

 それに対してオレのスマートフォンではそういった類のものは検索不可。

 今久しぶりに試してみたのだがやはり無理な模様……



 「まぁオレのスマホの画像フォルダにはそれ以上のものが入ってるから文句は言えないが……」



 そう言いながらオレは画像フォルダを遡っていく。

 もっぱら最新の写真は帰省時に撮った結城や陽奈の浴衣写真や、夜な夜な連写した結城に寝顔、他にも色々……



 「ーー……ん? これなんだっけ」



 さらに遡っていると記憶にない動画を見つける。

 写ってるのは学校の階段部分……オレこんなとこで撮った記憶ないんだけどな。


 そう思いながらもとりあえず動画を再生することに。

 オレは何が映っているのか疑問に思いながら画面に集中した。



 「ーー……!!!」



 なんということだろう……そこに映っていたのはスカートを自らたくし上げて写真を撮っている西園寺の映像。

 そういや西園寺こういうことやってたな……もうやめたって言ってたけどこれはこれで。


 オレはしばらくの間その動画を見つめる。

 だって……太ももやらたまにチラ見えするパンツが非常に優秀で……



 ーー……ん? 待てよ?



 ここでオレはとても最高の考えが頭に浮かぶ。

 西園寺って今結構なドMだよな……てことはパンツ履いてる時は写真送れって言ったら喜んで送ってくれるのでは?



 「ーー……これは言ってみる価値ありかもしれない」


 

 思い立ったら即行動!

 早速オレは西園寺に連絡をとるためにメールを開いて文章を打ち込んでいく。

 そしてオレが送信ボタンに指を添えた……その時だった。



 ブーッ、ブーッ



 「うわわっ!!」



 なんというタイミングだろうか。 

 突然スマートフォンが震えだしたかと思ったら着信通知……それも西園寺からだ。

 オレは焦りながらも画面をタップして電話に出る。



 「さ、西園寺? どうした?」


 『あ、ごめんね夜分遅くに。 今大丈夫かな』


 「別に大丈夫だけど……ちょうどオレも西園寺に連絡しようと思っててさ」


 『私に? なに?』


 「ううん、とりあえず西園寺から言ってくれよ。 オレになにか用があったんだろ?」



 ここはレディファーストだ。

 オレはゆっくりと交渉するために先に西園寺からの話を聞くことにする。



 『あ、うんありがとう福田くん。 あのさ、ちょっとまずいことが起きちゃってて相談したくなっちゃって』


 「ーー……ん、相談?」


 『うん』



 一体なんだろう……西園寺の声から少し焦っているような感じが伝わってくる。

 


 『あのね、私のクラスに堀田さんっているでしょ?』


 「あー、うん」



 オレや三好たちにラブカツオーディションに参加するなって脅迫してきた西園寺や結城と同じクラスの女子のことだよな。

 


 「そいつがどうかした?」


 『私ほら、前に自分で撮ったちょっとエッチな写真とかネットにあげてたの覚えてる?』


 「うん」



 オレが話したい内容もそれ関連なんだよ丁度いいじゃねーか。



 『あれさ、ちゃんと消したんだけど誰かが保存しちゃってて転載してたらしくて……写真に映ってるの私なんじゃないかって言ってきたんだけど……どうしよう』




 「なにいいいいいいいいい!?!?!?!?」

 



お読みいただきありがとうございます! 

下の方に☆マークがありますのでよろしければ評価していってくださると嬉しいです!

感想やブックマークもお待ちしております♪


ちなみになんですが……

優香はどんな仮装衣装になると思いますか?笑

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] ハロウィーン!! コスプレ! わっしょい!! 巫女服、けもみみ! わっしょい!! それは置いておいて、西園寺ちゃん! 良からぬことになってしまいましたな……
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ