マスクをすると臭いがこもるという皆様へ
皆様、コロナ対策でほぼ毎日マスクを着用されている事と思います。
そんな中、新品のマスクを着用しても、洗濯仕立ての良い香りのマスクを着用しても、直ぐにマスクの中側がムワッと不快な臭い⁈ムレ⁈を感じて、マスクを外したくなる方はいないでしょうか?
そのこもった臭いを改善する方法があります。
先ず、あの臭いの元についてですが、アレは口臭です。
「嘘っ!私口臭なんて無い」と今思われた方も沢山いらっしゃると思います。
ショックだとは思いますが、大切なことなのでもう一度言いますがか、アレは口臭が原因です。
もちろん、口臭と言っても程度がありますから、「おじいちゃん、お口臭〜い!」とお孫さんから指摘を受けたり、課長ったら口の中がドブなんじゃないかしらと顔を逸らされたりするような強いものから、本人も自覚のないような弱いものまでいろいろあります。
生理的口臭という言葉をググって頂ければわかりますが、人は誰しも強弱は有っても、口臭がするものなのです。
その臭いの出口をマスクで蓋をするので、マスクをすると臭いがこもることになるのです。
では、その解決方法ですが、口臭という原因の排除になります。
口臭の原因としては、主に①歯磨きでの口腔内清掃が不十分であること ②齲蝕(虫歯)がある ③歯周病がある ④舌苔がたまっている ⑤においの強い食品の摂取、喫煙などの外的要因 ⑥喉など呼吸器に炎症などの症状や疾患がある ⑦胃腸の疾患 ⑧唾液の分泌不足…などが考えられます。
歯周病、虫歯は、歯科医院への受診、呼吸器、胃腸の疾患については内科への受診での根本治療をもちろんお勧めします。
また、においの強い食品の摂取や喫煙などの外的要因での口臭に心当たりのある方は、その排除をお勧めします。
さて治療はもちろんですが、持病の無い方々の明日からのマスクの臭いを改善するには、口腔内清掃が最も効果的です。
前述のような持病の有る方々も、マスクの臭いの原因が一つとは限りません。しっかりとした口腔内清掃を行なって頂きたいと思います。
特に歯周病、齲蝕のある方は、その一因となっているのも口腔内清掃の不足ですから心して行なって頂きたいと強く言いたいです。
具体的な口腔内清掃についてですが、歯磨き、歯間の清掃、口臭予防を謳った薬用洗口液の使用です。
先ず歯磨きについてです。
歯医者に行った時に、一回の歯磨きに何分くらいかけていますかという質問をされるはずです。その答えで最も多いのが10分くらいというものです。
しかし、10分きちんと歯を磨いている人はほとんどいません。
ちゃんと歯磨きしてますアピールとして何となく出した数字の10分だったり、実際の時間ではなく体感としての10分だったり、歯ブラシを口に入れているだけの10分だったり…。
悲しいことに10分歯磨きをしていると答えた方の大半のお口の中は酷いものです。この口の中の状況でよく10分歯磨きしてるなんて答えたよなって感じです。
もし10分と答えたいなら、時間をしっかり計って歯磨きを行なって下さい。貴方の歯磨き中の時間の流れが、時計の針の進み方と一致しているとは限りません。
さて歯磨きを始める前に貴方の歯ブラシの状態は大丈夫ですか?
毛先は広がったり、ヘタってはいませんか?
歯ブラシを交換してから1か月以上経過してはいませんか?歯ブラシを1か月以上使うのは論外です。日に3回以上歯磨きをする方なら、出来たら10日に1回くらいの割合で交換をして下さい。
毛先がヘタった歯ブラシは同じ時間をみがいても、汚れ落ちは半分以下です。
歯磨きは、磨く順番を決めて、だいたい2本ずつ20回はこするようにして隣の歯に移動しながら磨いていって下さい。それを上の歯の表側、裏側、噛む面、下の歯の表側、裏側、噛む面と行なって下さい。
歯ブラシを大きく動かしたり、あちこち心の赴くままに磨くと、磨き残しが出来やすくなります。ご注意下さい。
テレビを見ながら行うと、手がお留守になったり、一ヶ所だけ磨き続けて他の場所がお座なりになったりします。
歯磨きの時間は歯磨きのことだけを考えて下さい。
貴方が充分にきれいに歯が磨けたと判断したら、口を漱いで、歯の表面を舐めてみて下さい。
前歯の唇側も、上の歯の頬側も、歯の裏側も、どこも同じだけツルツルの感触ですか?
もし感触の違う所があったら、それは磨き残しの可能性が大です。もう一度、歯磨き粉はつけないで歯を磨き直しましょう。
舌はとても敏感なので、慣れれば歯垢検知液などをつかわなくても歯磨きが上手く出来たかどうかを確認できます。
己の舌に自信のない方は、ドラックストアや歯科医院で歯垢検知液(液体のほかにジェル状のものや、カラーテスターのように錠剤もあります)をご購入下さい。
次に歯と歯の間の汚れを落とします。
使うのは、デンタルフロスや糸ようじ、歯間ブラシです。
デンタルフロスと糸ようじは歯の間に糸を通して汚れを取り除きます。歯と歯の間の隙間が狭い方に適しています。デンタルフロスより糸ようじの方が簡易に使えます。
歯間ブラシは歯間が広めの方やブリッジが入っている方に向いています。歯間ブラシは太いものを無理に歯間に入れると歯肉が下がる原因になります。入り辛い狭い歯間には無理に入れないでください。
どれもドラックストアで購入可能です。使い方は各品の説明書をご覧になって正しくお使い下さい。
デンタルフロス、糸ようじ、歯間ブラシなどを初めて使った方は、使い終わったそれらの臭いを嗅いでみて下さい。かなり衝撃的な経験をする方が多いと思います。
ソレがマスクの臭いに繋がるのです。
そして最後に口臭予防を謳った薬用洗口液の使用です。
お勧めはリステリンオリジナルです。これは、辛味の強い独特な味がしますが、リステリンシリーズの中でも殺菌力が強力で口臭の原因になる菌の繁殖を防ぐ力があります。(私の知る限り普通にドラックストアで購入出来る洗口液の中で最強です)
リステリンは、原液のままを20mlを約30秒口に含み、ブクブク含嗽をします。この30秒というのは効果を得る為にも、しっかり時間を守って下さい。
含嗽することで舌苔からの臭いも防ぎます。
リステリンオリジナルがどうしても無理という方は他の洗口液を使用して頂いても大丈夫ですが効果は落ちることをお含み置き下さい。
ここまで書いた口腔内清掃を全て1日3回毎食後にしっかり行なっていただけるとマスクの中の臭いは改善します。
ただし、効果を得るにはしっかり口腔内清掃をしたつもりではなく、ちゃんと汚れが落ちるまでしっかり口腔内清掃を行なって下さい|。
以上、ぜひ試してみてください。
※アレルギー等がある方は洗口液の内容をご確認の上ご使用ください。
※歯ブラシ、デンタルフロス、糸ようじ、歯間ブラシは正しくご使用下さい。