秘密基地のイタズラ
秘密基地の出来事。
裏山にある僕らの秘密基地は、もうすぐ失われていくけど、そこで今日最後の集会をひらいた。
集会といっても大そびれたもんじゃなく、おかしやジュースを持ちいって、飲み食いをして、だべるだけのはずだった。
コウイチが、紅一点のヨモギをからかいはじめた。最初は軽いジョーダンだった。
「やめてよ、コウイチくん」
ヨモギは僕たちを押しのけようと必死に抵抗してきたけど、こっちにはガキ大将で力自慢のダイスケが背後から彼女をがっちりとおさえて、ヨモギをはなさない。力及ばず脇やおなかをくすぐられていく。
「あはは、本当にやめて。笑い死んじゃうから」
しだいにエスカレートしていって、コウイチが膨らみかけの胸をツンとつっついた。
「キャー、コウイチくんのエッチ」ヨモギは足で、コウイチの股間をけると悶絶させた。
しばらくして痛みがおさまったのか、腹を立てたコウイチが、スカートをめくりはじめた。だんだんと僕たちは女のいわゆる、『局部』に興味がわいてきて、ヨモギをおさえている、ダイスケを除いて、誰がパンツをおろすかかりかジャンケンで決めることにした。
「そんなことしたら、本当に明日先生にいうからね!」
ヨモギは泣きそうだったけど、僕らは“興味”という感情で残酷になり、これ以上騒がないように、コウイチはケンジに命令して口をふさぐようにさせた。
そして残った僕とコウイチがジャンケンをして、勝ったほうがパンツをおろすかかりになることにした。
「最初は、グー! ジャンケンほい」勝ったのは僕だった。
コウイチは悔しそうに「さっさと脱がせろ」といわんばかりに顔をクイッとあげて最速する。すると、ヨモギはとっさにケンジの手をかみついてふさがれた口を自由にして、
「やめて、ジロウくん。明日、給食のハンバーグとプリンあげるから!」
そんな様子を見た僕は一言、「ごめん」と謝ってブルマをおろした。ヨモギのパンツはなぜだか血がついていた。
「最低よ!」ヨモギはすごく泣きわめいて、そのうちに偶然きていた大人たちに見つかり、僕らはこっぴどく怒られ、げんこつまでもらった。
後で他の女子の口から知ったのだけど、ヨモギは僕のことが好きだったみたいで、結局心に深いキズを負わせてしまった。
それ以来、口もきいてくれなくなったどころか、クラスのみんなからは「変態」と呼ばれることとなり、何一ついいことはなかった。
大人になるにつれ、あの時の血を思い出すだけで興奮してくる。
読了感謝!