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「皆、困ったことがあったら遠慮無く言うやん。どんな下らん事でもさ。そんでええねんで。一番困ってる君だけ弾かれるなんておかしいやんか」

「………」

「もっと我儘言ってくれたらええのに。君の我儘なんか、全然困らへんよ」

「……だ…」

「ん?」


笠原が小さく、何か囁いた。

聞き取れなくて明崎が聞き返すと、笠原はふるふると首を横に振った。


「何て?」


もう一度、ほんの少し声を強めて聞いたら、笠原は躊躇った様子で口にした。


「……嫌われたら……やだ…」

「……なんちゅーこと言ってんの」


これこそ苦笑いである。

「もうー」と呆れた声を上げて、明崎は笠原の耳元まで口を寄せた。

「大好きに決まってるやんか」と囁けば、笠原がびっくりした様子で、泣き濡れた顔のままこちらを見た。

明崎は何食わぬ顔で、微笑みながら笠原を真正面から見つめる。


「──……!」


目が合った瞬間。

笠原を何とも言えない恥ずかしさが襲った。

顔にたちまち熱が集まる。


「もっかい言ったげようか?」


真っ赤に顔を染めた笠原に明崎が意地悪く聞くも、堪らず笠原は首を横に強く振った。


「何、言って……」

「全くねぇ〜。ホンマ何言うてんのかなぁ、この人は。こっちの台詞やし」

「だって、」

「嫌う訳ないやんか。こんなええ子、嫌う方がアホや」


恥ずかしげも無くハッキリと言い切った明崎を最早、直視出来なかった……


「さて〜。その他心配事を言うなら今やけど。……もう無い?今は思いつかへん?じゃあはい、終了〜。紫己君が大好きでしたってことで終了〜」

「ちょっ、」


強引に話を打ち切られて、笠原は慌てて声を上げた。


「いや〜。俺、そんな紫己君に早速提案を持ち掛けたくて」

「……提案?」


提案とは、一体……?

意外な言葉に驚く笠原に向かって、明崎は1つ頷き話し始めた。


「奏女王に相談するの、どうかなって思ってん」


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