1話 出会いかなぁ?
「ここが俺の生活する教室か」
どうも、達也です。
入学式が終わり自分の教室へとやって来た。
まぁ、さっきは全く違う教室でなんやかんややっていたが……。
「俺の席は……お、あったあった♪ でもあんま良い所ではないな」
この学校は出席番号が男女混合のため、少し面倒だ。
窓から二列ほど離れた後ろの方に俺の席はあった。
正直、こんな所じゃなにもできやしない。
しかし、何か言ったところで変わるわけでもないし我慢するか。そう思い、俺は席についた。
「お前は、年下と年上! どっちが良い?」
席について、いきなり右隣の住人が声をかけてきた。
顔立ちは綺麗に整い、非常に爽やかな雰囲気を醸し出している少年だった。
しかし何故だろう?
彼ほど顔の造形が良ければ、周りにブスやクレイジーな女子……おっと、おしとやかな女子が集まるはずなのに?
「俺はどっちも好きだ!
年下なら舐めるように可愛がるし、年上ならいじめられたい!
いや、むしろ逆のバージョンで年下にいじめられて、年上を舐めるように可愛がるのもありか!」
なるほど!
この少年は女子がドン引きするほど気持ち悪いんだ!
「お前はどっちが良いんだ?」
話したくないな…。
俺の綺麗な純情が汚れるじゃないか。
あ、向こうで女子がこっち見て話している。やばいなぁ。
「なぁ、シカトすんなよ!悲しくなるじゃねぇか!」
面倒だな…適当に答えてスルーするか。
「特にどちらかってことはないよ」
まぁこんなのが妥当かな。
これで満足しただろ。
あとは永遠に俺に話してくるなよ。
「そうか。
お前は……俺と同じなんだな!」
そんなこと言ってねーから!
「お前は友達なんて言葉じゃ収まらねぇ!
これからは、相棒と呼ぶ! よろしく頼むぜ!」
うん、清々しいほどうぜぇ。
こいつ一体何なんだろう?
「そういえば、名前いってなかったな。俺は宮下清志だ。改めて、よろしく頼むぜ!」
「俺は上川達也。
一応よろし――。」
「相棒! ちょっくら他の奴にも話を聞いてくるぜ!」
話を聞いてねぇー。
本当に何なんだろう、こいつは!
次に変態もとい清志が話しかけたのは、俺の席から見て左の住人だった。
眼鏡を掛けて物静かな少年だった。
そいつはただ外の景色を見ていた。無感情で何も考えてないようで…。
「……え、何?」
「お前は何て言う名前なんだ?」
「……木元大輔。」
名前だけ言うとまた窓から外の景色を眺め始めたよ。
「お前は年下と年上どっちがいい?」
「……はぁ」
シカトされてますけど変態清志。
「いいよ、いいよ……。
どうせ俺の問いなんか誰も答えちゃくれねーよ!」
いじけちゃったよ。
椅子の上で体育座りし始めたよ。
メンタル弱いな…。
「俺は達也。木元君。よろしく」
「……大輔でいいよ。こちらこそよろしく」
俺が高校になって、初一人目の友達ができました!
え? 清志? あれは認めねーよ! 変態だから!
まあ、これからは付き合ってくことになるから多少は認めてやるか。
それから数十分ほど大輔や清志と雑談していた。
ガラガラガラ――。
「皆、これからホームルームを始める。起立!」
教室の扉が開く音がした。
誰がやって来たかと思えば教師だった。
「私はこのクラスの担任丸山俊希だ。よろしく」
体は何で作られてるか分からないくらいがっちりして、まるで岩でできた彫刻のような見た目の教師だった。
「……あの教師はあの見た目だから『サイボーグ』と呼ばれている」
大輔がこっそりと教えてくれた。
しかし、あれでサイボーグか……。
ポンコツにしか見えないのはきっと気のせいだ。
「今日は特にないが、明日からは普通に授業が始まる。忘れ物はするなよ。
以上で連絡終了。これで今日は解散にする」
こうして今日が終わり、俺は新たな学園生活の一歩を踏み出した。
この作品は学園コメディーもので書かせていただいているのですが、実はモデルにしている人がいたりいなかったり…
おっと誰か来たようです。
この辺で今回は終わります。
ありがとうございました。|_-))))