表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
桜の境界線  作者: 夏姫
1/1

約束

※残酷な表現が苦手な人は少し覚悟して読んでください。

笠原志乃かさはら・しの16歳、笠原財閥の長女。

長男の和也かずや、ニ男の祐也ゆうや、三男のしずく、四男の征也せいや

そして、長女の志乃。16年間男として育てられてきた、男性が見たら“女”に、女性が見たら“男”に見えてしまうらしい。

着物を着ていて、声が低かったら性別が分かるはずもない。

一人称は“俺”どちらか分からなくなった。

「征也兄様、行ってまいります」

「いってらっしゃい。志乃」

―俺は、三男と四男が話しやすい。

『志乃、おはよう。ちゃんと寝た?』

狐村悠太こむら・ゆうた16歳、稲荷神社の跡取り息子。悠太の兄弟は2人兄弟らしい。

長男のゆう、次男の悠太ゆうた。下に弟の遊紀がいたが病気で亡くなった。

服装は着物と洋服の両方を着る。

一人称は“僕”と“私”ただし、“私”を使うのは臨時巫女の時のみだ。

「寝たよ。お前は心配しすぎなんだよ。悠太」

『だって、志乃が心配なんだもん』

「俺の心配よりも自分の心配しろよ」

『…うん。分かったよ志乃』

―学校では、俺は物珍しそうな目で見られる。

「ね、ねぇ。笠原さんはどうしていつも着物なの?」

「動きやすいし落ち着くから」

「…そっ、そうだよね。ごめんね」

―分かってるなら聞くなって。

『何話してたの?まさか、さっきの女子達…志乃に悪口とか言ってないよね?』

「…(コクン)」

俺は、頷くことしかできなかった。

『ならいいんだ。僕は、志乃のこと心配なんだよ?』

(まさか、この前アイツ等と戦ったとは思えないくらい回復力が強いな)

「…分かってるって」

―俺は、アイツとは違う。悠太はまだ人を殺したことはない。

でも…俺は、もう何人も人を…殺している。

「…の、しの。志乃!大丈夫?!」

―ここは、何処だ?見覚えがある場所だ。

『志乃!本当に大丈夫なの?肩から血が出ていたから…』

「…冷子れいこと悠太か?大丈夫だ。」

「もう、無理しないでよ?アンタ…魘されていたわよ?」

“俺は…人殺しなのか?…分からない!分からないよ!”

―あの言葉の意味は、なんだったんだろう。

―コンコンッ

「…失礼する。入っても宜しいか?」

「…入れ。あずさだろ?」

「分かっていたのか、驚いたな」

『…志乃。僕達、席を外してるから』

「…悪い。冷子、悠太」

冷子は、“大丈夫”といって部屋を出て行った。

「…で?話はなんだ」

「先程、本部から連絡が来たんだが…この辺りに稲荷神社があるだろう?」

「あぁ、悠太の家だ。それがどうしたんだよ」

「これに見覚えは、ないか?」

渡されたのは、いつも神社を掃除していた巫女さんがつけていた

青い蝶がモチーフの髪留めだった。所々壊れている。

「これがどうしたんだ?悠太の家で働いている巫女さんの髪留めだ」

「これを…遺体の女性が身に着けていたんだ。昨日殺害されたらしい」

―殺された?あの人が?嘘だろ?

「残念ながら、嘘ではないよ志乃。犯人も分かっている、こいつだ」

信じられなかった。その写真に写っていた人物が、殺人者だったなんて。

「…セガワ…カズマ…なんでこいつが?」

―俺の意識は、そこで途切れた。









この小説は、少し残酷ですが見るひとによっては、残酷には見えないかもしれません。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ