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焔と雪乃

作者: ウカゲ
掲載日:2026/10/05

復活投稿です。

「焔、待って」


放課後の雪道を、黒いコートの少年――柊焔(ひいらぎほむら)は歩いていた。


その隣に駆け寄ったのは、学校で「氷姫」と

呼ばれる幼馴染――氷空雪乃(ひそらゆきの)だった。


「いっしょに、帰ろ」


「うん」


ーーー

雪乃は白い息を吐いている。


「…………はぁ…」


焔は気付く。


寒がっている。


「…………マフラー使う?」


雪乃、僅かに驚く。


「いいの?」


「いいよ。」


「ふ………」


雪乃は嬉しかった


「ありがと」


焔は雪乃にマフラーを巻いた。


雪乃は目を閉じてスンスンと匂いを嗅ぐ


(ん…………焔の匂い…………)


ーーー


しばらく歩いて、ベーカリーが見えてきた。


シチューパイの匂いが漂ってくる。


「寄っていく?」


「うん。いい匂いするから。」


2人は店に入った。


そして、シチューパイを買って外に出た。


近くのテーブル席に座る。


「ねぇ」


「?」


「半分こしよ」


「ふ……」


焔は少しだけ笑い、シチューパイを半分こ。


そして、食べ始めた。


「ん………おいし……」


「ほんとうに」


「ホカホカする。」


雪乃は立ち上がった。


「ねぇ」


「?」


雪乃は、焔の膝のうえに座った。


そして、焔に身体を預けるようにして……


「あーん」


「ふふ………」


焔は、シチューパイを雪乃へ。


雪乃が、パクっと食べる。


「んふ………」


「よかったね」


ーーー


帰り道、夜だった。


街中がライトアップされていく。


そんな中。


「焔…………」


「?」


「抱きついていい?」


「いいよ」


雪乃は焔に抱きついた。寒かったから。


「ん…………あったかい…………」


「ふ…………」

ーーー


焔がふと立ち止まる。


「雪乃」


「なに?」


「……………これ」


焔は、鞄から、手づくりのお菓子の詰め箱を出し、雪乃に渡した。


「え………くれるの?」


「うん」


雪乃は、赤くなっていた。


とりあえず、お菓子の箱を鞄にしまう。


(焔…………いつも優しい

…………かっこいい…………

でも……なにこの気持ち……)


「雪乃?」


「あっ……!」


雪乃は赤くなりつつも


「……いつも、ありがとう」


そして雪乃は、焔に歩み寄り、

少し背伸びをして――――


ちゅっ。


キス。頬キス。


「……………………」


焔、フリーズ。



雪乃、さらに赤くなる


「……っ! こ、これは……お礼だから! 海外では普通だって、本に書いてあったから!!」


顔を真っ赤にして早口で言い訳


「…………」


「…………なんか言ってよ……!

恥ずかしいから……!」


焔、ゆっくり自分の頬に手を当てた。


「……びっくりした。……でも、嬉しい」


「!!」


雪乃、さらに赤くなって俯く。


「もう……バカ。」


そして、顔をあげた雪乃は、焔の目がやわらかくなっているのに気づいた。


そして――


焔は、雪乃の頭を優しくぽんぽん、と撫でた。


「〜〜〜〜〜〜〜//////!!!!!!」


咄嗟に、焔の胸にぎゅーーっとしがみつく雪乃。


「……もう!」


焔はそのまま雪乃を優しく抱きかえす。


「暖かいね」


すると、焔は、雪乃の頬をじっと見つめたかと思いきや



ふにっ


「……!!?」


雪乃はびっくりした。が、

焔は、雪乃の頬をふにふに触り始める。


「え……!?ちょ…ちょっとぉ……!!」


「雪乃の頬……やわらかいね」


そして、そのまま平手でむに~っとこね出す。


「……ふにぁっ!? ちょっと、焔……!?」


しかし、雪乃も負けじと。


むにっ


「わ………」


焔は少しだけ驚いた。


雪乃の反撃。


焔の頬を引っ張っる。


「……仕返し」


「ふ…………」


ーーー


そして、お互いの家が見えてきた。


「また明日。雪乃」


「うん………。また明日。焔」




雪が、静かに降っていた。


二人の距離は、昨日までと何も変わらない。


……たぶん。


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