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迷宮主ノ物語  作者: 宇多川
0章
3/8

03迷宮生成

4話め。誤字脱字、変なとこあったらお願いします。

 4月2日、午前4時。

 本日のニュース。


 無作為抽出で選ばれた迷宮主数人が迷宮作成を開始、観測局が確認。


 各国の国家元首は迷宮主に対し、様子見をすると宣言。


 国家元首の宣言に対し納得いかない者たちは、《迷宮殲滅戦団》を結成。


 探索者・冒険者・狩人ハンターの組合、迷宮観測局は人材を集め、迷宮治安維持組織、《リンドウ》を結成した。


ーーーーーーーーー

 4月2日、午前7時。


 リリス村から北へ、25キロ地点の廃村。


 私は双眼鏡で高台から天然洞窟の位置を確認後、休んでいるヒスイに視線を向ける。


「迷宮観測局も、大変ですね。観測機材があるのにわざわざ、迷宮設置する所を確認するためにくるなんて」


「たしかに、モニター越しで見るが安全です。ですが、モニターで見るのと現場で見るのは大違いですから。それに迷宮ができる所を見れる貴重な体験、私が立ち会いたいのですよ」



 と、答えるヒスイ。

「変わった人だ」と、呟く私。

 そして、休憩を終えて天然洞窟に続く森の道へと歩き始める。

 森の中を歩いて、10数分。目的地である天然洞窟手前で、私は足を止めヒスイを止める。


 少し離れた場所からでもわかる濃い血臭。


「ヒスイさん、離れて物陰に身を隠してくれ」


「わ、わかりました」


 ヒスイは左の木に身を隠し、私はバックパックから折りたたまれたクロスボウを取り出す。それからクロスボウを組み立て矢をセットした後、前へとすすむ。


 天然洞窟の入り口へ近づくと、血まみれで倒れ絶命している男性と気絶している3人の少年少女。そして、2メートルはある長身、ガスマスクで素顔を隠す男性がたっている。


 私はすぐに手前の大木へと身を隠し、男性を観察する。


 細すぎず、太すぎないバランスのとれた肉体。黒い迷彩服に、腰のホルスターには拳銃、首元には認識票が確認できる。


(あの認識票、兵士。もしくは元兵士? 何らかの任務でここに来ているといった所か? 危険だが、確かめるしかない)


  私は覚悟を決め、男性の前に姿をあらわす。


「おや、この子達の援軍かな?」


「いや、違う。私と付き人は、この天然洞窟に用がある。あんたは、兵士か? 何かの任務で来ているのか?」


 私は警戒し、クロスボウを強く握る。


「まず、私は兵士ではなく元兵士の狩人ハンター。依頼でここに来たが、依頼ほぼすんでいる。倒れている彼らは、仕事の邪魔をしてきて対処したまでだよ」


 そう答え、私を観察する男性。


「せっかく、強そうな君と出会ったんだ。君、私の好敵手になるかな?」


「やっぱり、こうなるか!」


 と、私は叫び男性は襲いかかってくる。私は、すぐ体が反応する。男性へ向け、クロスボウの引き金を躊躇なく引く。

 矢を男性は避け、私はクロスボウを投げつけると同時に、前へ踏み込み男の喉元を貫手で突く。


「躊躇がなく、いい判断だ。だが、甘い!」


 投げたクロスボウが弾かれ、私の貫手は受け流されて、私の右腹に衝撃が走る。右腹に食らった蹴りによって、私は吹っ飛び地面を転がる。私が息を整える時間もなく、私の頭部めがけてカカト落としをする男性。

 私が片手で男性の足の軌道をずらし、転がりながら離れる。


(ジジイを除いて、実戦で戦った連中の誰よりも、強い)


 蹴られた右腹を押さえ、立ち上がる私。

 男性は私との間を一瞬で詰め、肝臓、肺、顔面に狙いをさだめ集中的に打撃をくリだす。

 私は打撃を受け流し男性の左腹に蹴りを入れ、男性は私の右腹を蹴る。


(踏み込みが、甘かった)


「やるねぇ、君。驚いたよ」


 私の反撃に驚いた男性、私は蹴られた右腹をおさえて後退する。男性が、距離を詰めようと近づいたその瞬間、男性の胸ポケットから音がピロリンとなる。

 男性は立ち止まり、携帯端末を取り出す。そしてメールを確認した男性は、戦闘態勢をとく。


「久々の楽しい戦闘の時間は、終わり。どうやら私の連れが、仕事を終わらせたようだ。では、失礼するよ」


 と、戦闘は終わり私はため息を吐く。


「あんた、何者だ」


 私のさいごの問いに、男性は答える。


「仕事好きの戦闘狂。君みたいな好敵手になりうる若者を、殺すには惜しい。名前を聞いても、いいかな?」


「望月紫」


 「・・・・そうか。、望月紫ね」と呟く男性は、この場を離れようとする。



 立ち去る前に、男性は私の全身を舐め回すようにみる。



「直感だが、君とは長い付き合いをするような気がするよ。では、良き人生を」


 男性はそう私に告げ、立ち去っていく。



「生き残った。ヒスイさん、出てきて大丈夫だ」


「いやぁ、おっかないですね。ケガは、ないですか?」


 隠れていた場所から出てきたヒスイは、私を心配する。


「ケガは、特にないです。あの男に殺す気なら、やられていましたよ」



 と、出てきたヒスイ会話をしながら倒れている少年少女の脈や大きな傷はない事を確認する。


(命に別状はない。あの男、私みたいに攻撃したものの期待外れで、大人以外殺す気が失せたって感じか?)


 そう考えていると、ヒスイが殺された男性を見つめ何かに気付く。


「殺された彼、見覚えあります。最近、引退した冒険者で教官の仕事を受けおっていたはず。少年少女達の認識票を見るに、冒険者見習いですから試験か何かでここに来たのでしょう」と、ヒスイは推察する。


「取り敢えず、ヒスイさんは迷宮化立ち会い後、廃村に3人を運び救急隊を呼んでください」


「わかりました」とヒスイは答え、ヒスイと共に私は天然洞窟に入る。


「ダンジョンコア起動」と、私は呟き、ダンジョンコアが胸から体外へとでる。


《天然洞窟確認、登録開始。

迷宮化、開始。

 地下一階、『森林/墓地』を構築開始。

 サブコアを、『望月紫』の体内に生成開始。

 抽選で選ばれた怪物モンスターの召喚を許可。

 その他の機能使用を許可。

迷宮化のため、ダンジョンコアを最深部へ移動します》無機質な声で告げ、ダンジョンコアは地面へと沈んで行った。




 こうして、迷宮化が始まった。

迷宮ができる流れは、次で終わりって感じになりそうです。

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