11月13日 休み
結局、私たちのクラスは、文化祭で合唱練習をすることになった。反対していた寺崎や高田は、何も言わなかった。どういうことだろう?
ー11月11日ー
ここが、新谷の家か。マンションの6階。エレベーターを降りるとすぐに会った。那奈は、着くなりためらわずにチャイムを鳴らした。すると、家にいた新谷は返事をして、ドアから出てきた。
新谷「おお、どうした?」
驚きながら、私たち二人を眺めた。
那奈「どうしたじゃないよ。学校来てないらしいじゃん」
久しぶりに会ったにも関わらず、新谷をイジリ始めた。新谷は、私たちを中に入るように声をかけてくれた。
新谷「そっちこそ、学校来てなかったじゃん」
那奈「まぁね。ハハハハ」
新谷と那奈は、笑い合っていた。少し、話した後、那奈はトイレに行った。
新谷「楓、久しぶり」
私 「うん。元気?」
新谷「もちろん。体調悪いわけじゃないし」
どうやら、新谷は体調が悪いわけではないらしい。
私 「じゃあ、来なよ。早く」
新谷「うーん。どうだろうね。どうなの?アイツら?」
新谷は、この前の話し合いを気にしていた。
私 「誰?」
新谷「寺崎とか」
寺崎かぁ。新谷がいない間も、彼女のリーダーシップは発揮され、文化祭の出し物もほとんど決まっていた。
私 「うーん。よくわからないよ。来ないと出し物決まっちゃうよ?」
新谷「うん。しょうがないよ」
新谷は、既に諦めている様子だった。
私 「えー。来ないんだったら、負けたみたいじゃない?」
新谷「そんなことないよ」
私 「えっー。私は、そう思わないな」
すると、那奈がトイレから帰ってきた。
那奈「何の話ー?」
新谷「楓が学校来てってうるさいっていう話」
相変わらず、那奈と新谷は、笑い合っていた。
那奈「あー。そりゃあ、困ったなぁ。ハハハ」
新谷「楓は、私より那奈がいいかねぇ」
新谷は、私が求めていないと思っているようだ。
私 「はぁ、そんなことないし」
新谷「ええ。そうなの?じゃあ、明日から那奈が学校に来ないなら行こっかなぁー。ハハハハ」
そんなことになると、またクラスがもめる。
私 「なんで、そうなるのよ」
声を大きくして、新谷に話した。
那奈「楓、怒らない。怒らない」
私 「もう、、、」
那奈「だよね。ホナは、なんで学校来ないのよ」
私が聞けないところに、那奈はズケズケと入っていく。