1月13日 たまたま
那奈がいなくなってから約3日が経過しようとしていた。みんなその話題には誰も触れない。正確に言えば、ふれたくないに近いのかもしれないけど。
真紀「この問題は、どう解いたらいい?」
私 「うーん、、、、、、、、、」
この問題だったら。先に連立方程式を立てるところからいこ。
穂波「へぇー、そうやって解くんだ」
真紀「ちょっとやってみる」
真紀は、熱心に問題を解き始めた。
穂波「みんな難しい問題解いてるねー」
私 「ホナも解けるよ」
穂波「いやー、この問題は解けないかな」
どうやら、ホナは一旦休憩しているみたいだ。
私 「諦めすぎだよ」
穂波「うーん。そうかな?」
私 「そうだよ」
穂波「でも、自分の今のレベルより高いところ目指す人って凄いよね。楓とか本当に凄いよ」
私 「そうかな?」
穂波「なんで、そんなに頑張れるの?」
なんで頑張れるんだろう。自分でもわからなかった。私にとっては、毎日無我夢中で走り抜けてるような感覚だった。たがら、はやいも遅いもない。
私 「なんか毎日必死なんだよね」
穂波「それは、全然わかんないな」
私 「ホナがてきとうに生きてるからだよ」
穂波「そんなことないよ」
でも、ホナみたいに6割くらいで生きるのも憧れるな。
私 「頑張っていきるこしかできないんだよね」
穂波「私とは真逆だよね」
私 「そうだね。逆になんでホナは頑張らないの?」
顎に口をあて考える。
穂波「なんかね、すぐに冷めちゃうんだよね」
私 「さめる?」
穂波「うん。わかんない?」
正直、わかんないな。
穂波「なんか私には無理だなって思ってしまうんだよね」
私 「そうなんだ」
なんか半分くらいわかる。けど、私にはできないな。
穂波「真紀、解けた?」
真紀「うーん、なんか難しい」
私 「どこで、困ってるの?」
真紀「計算しても答えが出ないの」
私たちは、必死に計算する真紀の姿を見つめていた。
穂波「早く解いてよ」
真紀「ちょっと待ってよ」
穂波「早く、早く」
真紀は、穂波に焦られていた。
私 「ホナ、待ってあげなよ」
穂波「えー、無理無理」
私 「じゃあ、ホナも勉強しないと」
穂波「もう、私は飽きたよ」
たしかに、穂波は飽きていそうだな。私はたまたま解けただけだった。




