表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
61/75

1月4日 面識

 共通テストは、1月17日。それに向けて、残り13日しかない。あの本番試験でとれなければ意味がない。しかし、あの共通テストは難しい。いくら賢い生徒が多い4組であっても、あのテストでいい点数を取れるのは、4.5人くらいだろう。残念だけどその中に、私は入っていない。沢田、中沢、高田、寺崎。そのあたりだろうか。彼や彼女たちには、部活や生徒会もある。それなのになんであんなに頭がいいのか?私には何もない。ただ学校に行って授業を受けるだけ。こんなに勉強してる私と何が違うのか。最近は、勉強しながらそんなことを考える毎日だった。羨ましい、羨ましい。そんなことを考える私の人生はこれでいいのかわからなかった。


 ー12月26日ー


 世田は、ゆっくりと進んでいく。もう帰るのか。残念だな。那奈は、世田と会いたがっていたはずだ。私は、尚也から離れ世田を追うことにした。ゆっくり進んでいく世田は、どこか元気がなさそうだった。私は、気づかれない様に後ろをついていくことにした。世田は何を考えているのだろうか?那奈は、ずっと幼馴染だったし好きなのかなと思っていた。

 けど、那奈の周りには人がたくさん集まる。それに絶望したんだろうな。なんとなく気持ちが理解できる。私もずっとそうだった。近くにいる人が眩しすぎるとその人から目を背けたくなる。それは、簡単なことじゃない。世田が歩いている先に誰かが見えた。あれは、、、、、、、、、、。小野田だ。私は、隠れながら2人の会話を見ることにした。


 小野田「おう!」

 世田 「うん」


 世田の声は元気がなかった。


 小野田「どうしたの?」

 世田 「いや、もう今から帰るんだ」

 小野田「えー、帰るの?」


 小野田は、どんな気持ちなんだろうか?


 世田 「うん。遅くなるといけないしね」

 小野田「真面目だね」

 世田 「まぁな」


 2人は、どういう気持ちなのだろうか。2人には、それぞれの道がある。そして、もう二度と合わない可能性さえある。そんなことは私でもわかっていた。


 小野田「今って時間あるの?」

 世田 「ああ、少しなら」


 何を話すのか。


 小野田「今度さ、二人でどっか行こうよ?」

 世田 「えっ?」 


 まさかの誘いだった。なんで、誘ったんだろう?2人は同じ小学校だから面識もある。もしかしたら、恋なんてもあるのだろう。私は、そんな展開を想像していた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ