12月31日 UNO
今日が今年の最後という気持ちに全くならない。いつもなら、1年終わりかーという気持ちになってたんだけど。そんな感じがしないのは、受験勉強をしているからだろうか?それとも、他に何かあるのか。明日が、1月1日だと考えると、信じられない。
ー12月26日ー
那奈の必死な姿勢は見ている私には、伝わった。なんで、こんなに必死なのか。それは理解できなかった。それでも、那奈なりの理論はあるんだろうな。
那奈「ありがとう」
宝来が行くと言ったのだろうか?一気に笑顔になっていく。
那奈「はーい」
もうそろそろ、終わるみたいだ。
那奈「うん、あとで」
スマホをゆっくりポケットにしまい、那奈は、小野田と体を抱き合っていた。もしかしたら、小野田のために宝来を呼んだのかもしれない。ここから、話は宝来が来るまでどうするかという流れになっていた。
那奈「じゃあ、待っとこうよ」
わざわざ待つんだ。私には、そんな考えはしないけど、この場では到底言えない。那奈と二人っきりなら変わっていたのだろうけど。いろいろ話しあった結果、UNOをすることになった。UNOを持っていたのは林だった。そう言えば、林とは同じクラスだけどあまり話さないな。寺崎と意気投合しているようだった。久しぶりに行うUNOに、尚也はテンションが上がっているみたいで、それにつられるようにみんなの声も大きくなっていた。私もなんとか笑顔をとりつくろいながら、林がシャッフルする姿を見つめていた。丁寧に7等分に分けていく。
私のところに来たカードは、青色の2、4、5、6。赤色の4。緑色の3。色変えのカードが1枚。このカードがいいのか悪いのか。それは、わからなかった。準備が整った合図を小野田が出した。だんだん、小野田がこの会を仕切っていた。そして、号令とともにジャンケンが始まった。まさかのみんなパーを出し、林だけがチョキを出していた。
小野田「じゃあ、林さんからね」
林 「そうね」
小野田「ようし、始めよー」
林、寺崎、小野田、アイツ、山川、僕、尚也の順番でUNOがスタートした。赤色の5を林が出し、寺崎の寺崎が、青色の5を出し続く。小野田は、青色の2と黄色の2の2枚だしで一気に2枚のカードを減らす。那奈は、黄色がなく1枚カードを引いた。私もない。減るどころかいきなり増えてしまうという展開になった。




