12月25日 クリスマス
クリスマスということもあり、テレビの中も賑わっているように感じた。私は、画面越しに何か違和感を感じた。明日は、小野田深雪、世田優斗、寺崎美桜、林友紀、藤岡真衣、下田那奈、鈴木尚也の7人たちとご飯に行く。結局、宝来は来ないみたいだけど7人もいれば心配ないだろう。楽しみと不安の両方を抱えながらテレビを見ていた。どうしたら明日を楽しめるだろうか。一番近くにいる那奈頼みであることはわかっていた。私の頭の中を覗くように話しかけてきた。
那奈「ああー。あきたなー」
私 「早いよ。明日、何時に集合するの?」
那奈「そうね。16時くらいかな」
私 「16時かぁ。少し早くない?」
そんなに早くみんな駅に来るのだろうか?私は、疑問だった。
那奈「まぁね。でも、早い方がいいんじゃない?」
私 「そうだね。じゃあ、そこにしよっか」
とりあえず、那奈の意見を受け入れることにした。
那奈「うん。もし、なんか変わりそうだったら言うね」
私 「場所は?」
当日は、個室を用意していると聞いていた。
那奈「一応、駅に来てほしいって言ってたよ」
私 「駅?なんで?」
よくわからなかった。
那奈「深雪と尚也くんは、東京から来るらしいよ」
私 「へぇー。そうだったんだ」
那奈「そうなのよ」
知らなかった。でも、そう言えば昔東京の話をしていたことを思い出した。
私 「じゃあ、駅に行くね」
那奈「もし、駅に遅れそうだったら、直接行くかもだけど」
なにか遅れる予定でもあるのだろうか?
私 「明日、なんか予定あるの?」
那奈「明日、病院なのよ」
少し嫌な予感がしてしまった。
私 「調子悪いの?」
那奈「ううん。定期検診するの」
私 「そっかぁ」
それ以上の返答はできなかった。
那奈「何よ、その顔。何もないから気にしないでよ」
いつの間にか、俺の中で表情に現れていたのかもしれないな。
私 「まぁ、そうだけど」
那奈「大丈夫。明日はいくから」
満面の笑みで私につぶやいた。
私 「わかったよ」
最後は、那奈を信じるしかなかった。
那奈「病院終わったら、連絡いれるよ」
私 「ホント?」
那奈「うん。だって心配するでしょ?」
私 「うん」
那奈には、全てお見通しの様だった。私は、那奈が無事であることを祈るだけだった。




