12月11日 年末
那奈「おはよう」
私 「あっ、おはよう」
那奈「どうしたの?」
とても、笑顔で私に質問をしてきた。今日も朝から元気な様だった。
私 「えっ?」
那奈「なんかボッーとしてたから」
私 「ううん。なんでもないよ」
私は、さっきまでやっていた宿題を机の中に入れ、那奈の顔を見つめた。
那奈「また、考え事でもしてたんじゃないの?」
私 「違うよ。年末のこと考えてたのよ」
那奈「年末?」
この前、年末に遊びの誘いが来ていたのだ。
私 「うん。あの、小野田って人からのやつ」
那奈「あー。深雪ね」
何者だろか?小野田と言うと人は。
私 「なんなの?あれ?」
那奈「何もないよ。普通の誘いだよ」
私 「普通の誘いって言われてもな」
那奈「行くでしょ、楓は」
行くかどうかはわからない。
私 「うーん、、、、」
那奈「行きたくないの?」
私 「そういうわけじゃないけど」
行きたくないとは言えない。
那奈「どうしたの?」
私 「なんか、私なんか行ってもなって思うよ」
当日来る予定のメンバーは、小野田深雪、寺崎美桜、林友紀、藤岡真衣、世田優斗、園田尚也。なんとも言い難い人たちばかりだった。同じクラスの寺崎や林たちはいいけど、わざわざ今回また会うのも違うし、小野田や園田たちも全く知らない人物だった。
那奈「知らないから?」
私 「それもあるし、仲良くない人といても仕方ないよ」
いつもの私の悪い癖だ。もっと私が嫌がらずに挑戦していたらこうはならなかったのに。
那奈「まぁ、そう言わずに仲良くやろうよ」
私 「うーん」
なかなか一歩が踏み出せない。けど、そう言っても仕方がない。
那奈「行ってみたら面白いと思うよ」
私 「那奈は、なんで小野田って人と知り合いなの?」
那奈は、後ろ髪を触りながら答えた。
那奈「深雪は、もともとこっちの子だったのよ」
私 「えっ、そうなの?」
そんなことあるんだ。那奈が知っているということは、小学生くらいだろうか?
那奈「うん。小学校までだけどね」
私 「あー。だから知ってるのか」
やっぱりそうか。とは言え、なんでこんなに長く交流が続いているのか、なぜ私たちが呼ばれたのかはわからなかった。
那奈「そうだよ」
けど、それだけじゃ納得いかない私がいた。




