11月30日 受験勉強
時刻は、6時15分。11月ももう終わる。そんなことを考えながら、ベットに寝転んでいた。とてもじゃないけど、起きれる余裕がなかった。昨日、ベットについたのは、夜中の2時を過ぎていた。
受験勉強をしていると、その時間になってしまっていたのだ。まだ、完全に志望校が決まっていないだけにどれくらいで受かりそうかはわからない。それだけに自分にどれくらい負担をかけたらいいか。しかし、負担をかけすぎたら、自分が潰れてしまうんじゃないかという心配があった。
自分でもどれくらいが限界か気づいていない。私の体なのに、いつも自分の体じゃないみたい。でも、大学に受かるためには勉強をしないといけない。このバランス具合に、私は、戸惑っていた。
クラスのみんなは、平気で10時間くらい勉強している。なんで、そんなにできるのか私にはわからなかった。私の友だちで最も勉強していたのが、蒼井だ。彼女は、一日決めた量をやってから寝るという1日のルーティンになっている。私には、とうていできない。
蒼井は、最近、休み時間も勉強していることもよくあった。しかし、本人からはしんどいといったようなネガティブな発言は全くない。本番の試験で何点取れるか本当に楽しみのようだった。
そんな、蒼井と真逆だったのが、新谷だった。新谷は、本当にやる気がない。やる気がないというのを通り越して、何を考えているのかわからないというのが本音だった。自由気ままに生きてるとみせかけて、意外と計算高い一面も見せたりする。
蒼井によると、本気になれば、私たちより全然スゴイと言っていた。しかし、本気にならない。それが、新谷のめんどくさいところだった。蒼井によると、新谷が本気になったのは一度しか知らないらしい。その一度もわからないらしい。
真相は、私もわからない。でも、いつかそんな新谷が本気になる姿を見てみたかった。那奈だったら、新谷の本気を引き出せるのだろうか?私は、眠たい目をこすりながら、スマホを取り、時刻を確認した。
眠い、眠すぎる。今日は、とてもじゃないけど、学校に行ける状態じゃなかった。涙が出るくらい、目が閉じそうだ。目だけじゃなく、眉毛につきそうな前髪をクシャクシャにしながら、仰向けからうつ伏せへと寝る体制を変えた。完全に髪の毛のクセがつく。こんなんで外に出られないや。自分の姿を鏡だ見たくない。私は、起きずに再び目を閉じたのだった。




