11月27日 真相
私たちは、いつもと異なるランチの店に来ていた。普段なら、こんな店にはこない。でも、今日は那奈のことについて深く聞いてみたかったから、静かな場所よりも声が飛び交っているような人気の店の方がもかった。店内は、人気のオムライスの注文が殺到していた。私たちは、席に着くなり、どのオムライスにするか考えていた。
那奈「今日は、どうしたの?」
今日は、珍しく私の誘いということもあり、那奈は疑問に思っていたみたいだ。
私 「今日は、那奈のことを聞こうと思ってて」
那奈「えー?私のことー?なになに?」
あどけないことを笑顔をみせていた。
私 「言いたくないことだと思うんだけど」
那奈「おおー?なんだ?恋愛か?」
那奈の恋愛かぁ。それも、興味があるし聞いてみたい。でも、今日はそれじゃない。
私 「違うよ。病気のこと」
那奈「あー。この前の?」
どこかガッカリした様子だ。なんでだろう?
私 「そう。聞いても大丈夫?」
那奈「うん。私たちの間で内緒はないでしょ」
自信満々に話す那奈と笑顔は久しぶりに見た私だった。
私 「ありがとう」
やっぱり、那奈に会えてよかった。
那奈「何、聞きたいことって?」
私 「たぶん聞きたいこと、3つくらいあって」
那奈は、憮然たした表情だった。
那奈「そんなにあるの?」
私は、上手く返せなかった。
私 「うん、、、、。嫌だったら答えなくてもいいから」
嫌われるのが嫌だから、ここまで本当のことを話せなかった。
那奈「わかった」
ただ、那奈はあまり、気にしていないみたいだ。
私 「那奈の病気って、いつからだったの?」
那奈「難しい質問だな。病気自体は、高校1年生の頃からあってねー」
これは、私が思っていた二つ目の質問だった。
私 「そうなんだ」
那奈「そうなの。でも、高校3年生の4月に悪化しちゃってね。もう、手術しないと日常生活送れないくらいで」
今ですら、那奈は暗くなることはなかった。いつもと変わらない那奈。
私 「そうだったんだ」
那奈「うん。でも、今はピンピンしてるよ」
私 「よかった」
安堵を浮かべたのは、私の方だった。
那奈「ちゃんと楓にも話すべきだったな」
私 「そうだよ。聞きたかったよ」
那奈「ごめんね」
これからは、私が那奈のことを守らないと。




