11月25日 面談
私は、静かな教室に入っていく。教室の真ん中には、机が置いており、そこには先生が座っていた。私は、そのまま真っ直ぐ進み机に腰を下ろした。先生は、何やらパソコンにうちこんでいた。
先生「山川!」
私 「はい」
目の前にいた山谷先生が話しかけていた。
先生「どうした?」
私 「いえ、少し考えごとしてただけです」
先生の顔を見ながら、面談の気持ちへと切り替えた。
先生「そうか。じゃあ、始めていいか?」
私 「大丈夫です」
先生は、目の前の私が出した志望校表を見ながら、話し出した。
先生「じゃあ、早速だが、進路先はどうする?」
私 「今のところ、関西の大学を考えてます」
私は、志望校表を指しながら、そのまま答えた。
先生「なんで、関西の私学なんだ?」
私 「特に意味はないです。ただ、こっちのほうが合ってるかなと思って」
別に意味がないわけではない。でも、関東より関西のの方が合っているというのは本当だ。
先生「私立でいいのか?」
私 「はい。頑張って勉強してみましたが、国立は難しそうだったので」
この半年間、自分なりに一生懸命勉強してみた。でも、なかなか思うような結果はでなかった。だったら、私立の方がいいかなというのが私の結論だ。
先生「受けることもしないのか?」
私 「はい。3教科に絞って受験します」
記念受験みたいなことはしたくない。
先生「わかった。ただ、関西の私学ももう少し範囲を広げようか」
この大学だと合格率が低いということかぁ、、、。
私 「わかりました」
先生「また、リストアップして渡すわ」
そう言って、資料を直した。
私 「ありがとうございます」
先生「最近は、どうだ?」
最近?
私 「勉強は、そこそこですね」
勉強はな、、、。
先生「下田が戻ってきてから、みんな山川が元気になったて言ってるよ」
急に那奈の話を始めた。
私 「そうですかね?それより、先生は知ってたんですよね?那奈のこと」
先生は、眉間にシワを寄せた。
先生「まぁ、大体な」
私 「教えてくださいよ」
私は、那奈のことが知りたかったので、山谷先生を問い詰めた。
先生「本人からの強い希望でな。なかなか言えなくて悪かったな」
私 「いえいえ」
まさか、那奈がそんなことを言ったなんてな。




