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#8 スマホがブルブル止まらない

少しシリアス


 

 理津子さんが理恵さんの鼻血をティシュで

 抑えながら呼びかけ続ける


 「理恵、理恵、しっかりして」


 段々と虚ろな目に光が灯り意識を取りも

 どしつつある様だ


「ごめんね、喜んでもらえたら良いなと…」


 心を込めて土下座をしました

 生まれてはじめて土下座をしました


「イヤイヤ、雷兎さんは悪くナイッショ」


和真君が擁護してくれたが理恵さんに

鼻血を出させるなんて僕はダメな奴だ


 「なんて言ったらこうなっちゃったの」


理津子さんが興味津々で聞いてくるが

あのセリフを言うと

回復してきた理恵さんが又ダメージを

受けるかもしれない


「勘弁して下さい、これ以上理恵さんに

 ダメージをあたえるなんてできません」


今夜の放送でライト・サイオーンが

唯一無二の最愛の人、リエンヌに愛を語る

のでそちらを見て頂ければ…


「う〜ん我慢するか」


渋々、我慢してくれた理津子さん


「もう頭上げなって、何も悪い事して

 ないから」


姉ちゃんもシッカリしてきたから

大丈夫だよっと和真君


頭を上げると理恵さんが鼻にティシュを

詰めていた…

見入っていたら


「恥ずかしいから余り見ないで」


そっぽを向く理恵さんにもう一度頭を下げる


「すいませんでした、二度とやりません」


「それはやだよ」


理恵さんからの要望

だけどダメージが酷いんじゃ無いかなと

言うと


「次は堪えて見せるよ」


めっちゃポジティブ、でも理恵さんの

部屋以外ではヤラないほうが良いよね…


「次はまた来週と言うことで良いですか…」


理恵さんを見ると凄く嬉しそうだ

次は鼻血が出ない事を祈っていよう

僕の考えを見透かしたのか


「絶対に次は堪えてみせるから!」


意気込んだ理恵さんの宣言に理津子さんが

便乗して飛び入り参加を表明


 「じゃぁ、ママも参加するよ!」


理恵さんがダメージ受けたときの救護班も

兼ねて参加するそうだ


 「理恵、そんなに凄かったの?」


「しゅごかった、セリフだけじゃないし」


また思い出したのか理恵さんの顔が赤く

目が潤んでいる

雰囲気出すためにセリフに合わせて表情を

作り、身振り手振りて演出したからね


来週が心配だ


立ち直った理恵さんから本気でイメージを

変える気があるのと聞かれた


「あるよ、髪型も変えたい」


僕の顔が最初から見えていれば

理恵さんとの2年半はもっともっと

充実した日々だったはずだ


理恵さんも言ってたようにミリアの言いなり

になり過ぎだった



「髪型は暫くそのままの方が良いよ」


雷兎君の顔はワイルドイケメンなんだよ!

素顔を晒すと手のひら返しで女子が

群がって来るよ

雷兎君の中身を理解することなくね

私は雷兎君はストーカーじゃないよと

何十回も説明してるけど…

全く理解してくれなかった


男子は女子の言いなりだから雷兎君が

モテだしたら絶対に嫌がらせしてくる

私、嫌だよ…雷兎君が酷い目に合うなんて


理恵さんは泣き出してそれを理津子ママが

優しく抱きしめる


「西恩寺君の学校での立場って大変みたい

 だけど原因てわかってるの?」


理津子さんが真っ直ぐ僕を見つめている


「僕のさっきまでの髪型のせいです」


僕が4歳の時にお父さんが交通事故で

亡くなり、それから四年後に母さんが

再婚しました

ロシアの方で僕と同じ歳の娘さんがいて

僕が兄、彼女が妹になりました

そして僕が5年生になる頃、妹が僕に

頭ボサボサの前髪下ろしの陰キャヘアーに

すればいつも邪魔してくる女子達も

来なくなるよって…


 「それからずっと陰キャヘアーです」


あの陰キャヘアーだから悪く言っても

良いだろう

そんな感じですかね

単純に見た目で判断されたんだと思います


オシリのポケットに入れたスマホがずっと

ブルブルかれこれ5分ぐらいかな

マナーモードだからバイブ振動

メールとかだったらすぐに止まるけど

コレは電話だな!


僕が帰ってないから電話してきたんだろう


「スイマセン、ちょっと電話に出ます」


着信者の名前を見ると義妹のミリアだった


宜しく御願いしマッスル

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