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#7 乙女の聖域…ワイルド王子の中の人は僕 

展開遅くてごめんでヤンス

でも楽しんで貰えたら嬉しいでヤンス


 理恵さんの強烈なハグ

 又してもBIGバインがみぞおち辺りに

 めり込んで息ができない

 柔らかいのにめり込んでくるなんて

 物理の法則を超えている?


「本当にあの子が理恵の言ってた

 ワイルド王子なの?」


「俺もワイルド王子に見えないけれどね!」


「だろ〜素顔見るとビックリするぞ!!」


 そろそろ限界が近づいているんだけど

 救援の手は無いのだろうか

 後、ちょこちょこ言われてる

 ワイルド王子って何ナノ?


 「不味いんじゃない、ガッチリ決まって

  るよベアハッグ」


 「姉ちゃんのパワーだとヤバくね?」


 「俺は撮影してるから二人で助けてやれ」


 そして救いの手は差し伸べられた

 ヤバい、マジかって言うほどヤバかった

 

「ごめんなさいね、何処か痛い所はないか

 しら」


理恵ママから謝罪を頂いたけど…

ここで痛いなんて言う訳にはいかない

 

 「無…ンとも、ないで…す」


わかってんだろうけど僕のやせ我慢を

理解して受け取って欲しい

まだ泣きべそ顔の理恵さんが心配そうに

見てるから…もう泣かせたくない


 「あっ、そう言うのいいから」


抵抗する間もなくあっとゆう間に上半身裸

 

 「ふひ〜っ、やめてぇぇぇえっ」


真っ赤な顔した理恵さん

メエ〜いっぱい開いた指の隙間か

らガン見してる


「良かった、ちょっと両脇腹が赤くなって

 るぐらいで」


脱がされたシャツと肌着を理恵さんの

弟から渡された

着ようとすると理恵さんからストップが…

ポケットからヘアピンをいくつか出して

僕にしゃがんでと言ってきた 


ヘアピンを使って僕のモサモサ頭を

ドンドン留めて前髪も後ろに流され固定


 「デキた! 後は…」


壁際に連れて行かれ写真撮影…

ナニが…始まるのかわからない


ちょっと離れた場所からコチラを見てる

らしいジムの会員達がモデルみたいだけど

姿勢が悪い、筋肉質だけど細い等、色々と

意見が出ている


眼鏡を外されているからよく見えない

正確には乱視だから見えてはいる

近くだとハッキリと見えるけど… 

1m位離れると輪郭がブレて特に顔の表情

とか読む事ができない


 「「本当にワイルド王子!!」」


2つの声がハモって聞こえる

理恵ママと弟さんだ


「筋肉質だから鍛えないと損だよ?」 


弟さんから勿体無いとの声を頂く

あっ、俺は和真と自己紹介

僕も慌てて西恩寺雷兎ですと自己紹介

理恵ママからも私は理津子で旦那は(めぐみ)

自己紹介の後も僕の体と顔の品評会が

終わらない


「ホントね、顔に身体が追いついて無いわ」


良い顔してるのにねと言われたが自分が

イケメンだとか思った事は無い

それに顔に相応しい身体って…


ミリアにもずっと変顔と言われてたし…


写真撮影が終わり理恵さんが僕の手を

引っ張ってコッチだよと連れて行かれる

自然に手を握られたけど凄い事じゃないか!


僕の心臓が高鳴り過ぎて理恵さんに

聞こえてしまうんじゃないか?

 

 「照れてる照れてる、青春だね!」   


理恵ママ元い理津子さんからの恥ずかしい

コメントが贈られてきた

 

「姉ちゃんの乙女モード初めて見た」


 凄いよ雷兎さんと和真君がニヤリと微笑む



理恵さんも僕も恥ずかしさ全開だ

ついた場所は男性会員の更衣室

 

「中に体重計有るからズボン脱いで計ってね」 


一体何が始まろうとしているのか?

 

 「体重測定終わったら服着て良いよ!」


はい、眼鏡と服を渡されそして


 「いってらっしゃ~い!」


可愛く僕のことを更衣室に送り出す理恵さん

僕も負けじと


 「行ってきます!」


理恵さんの目をジッと見て声をかける

瞬間的に理恵さんの顔が真っ赤かに

僕も同じだ、顔が熱い

和真君が新婚さんかよっと大笑い

ちょっと前にフラレたばかり何だけどとは

言えない…

ゴツいおじさん会員の方々も


 「「「昔は俺もああだった」」」


昔を懐かしむ様に僕と理恵さんを見る

恥ずかしすぎる 

早く行ってと理恵さんが僕を押す

うん、行ってくる、僕も慌てて更衣室へ


 「お待たせしました」


理恵さんが手帳とシャーペンを持って待ち

構えていた 


 「体重は何キロですか?」


理恵さんの問に60キロだよって答える 

理恵さんは小声でブツブツ言ってる

何とか聞き取れたのは夏休み・差が15

体脂肪率が少ないまま・できれば最低でも

3キロ…

何とか聞き取ったのはそれだけ

ソレだけで僕の本能は逃げろと体を

動かそうとする

動いてたまるか!!

僕は坂巻さんから拒絶されるまで

諦めない!!


理恵さんは手帳を見てちょっと口を

モゴモゴしていたけど僕を見て


「今から私の部屋に来てほしいけどいい」


上目遣いで僕をジッと見る理恵さん

ぶっ倒れそうになったけどド根性で

持ち堪える


さり気なく手を握られたけど、あダダダッ

凄い力で握りしめられ手が潰れそうだ

声が出そうになるが必死に堪える

絶対に部屋に連れて行くと強い想いが

ハッキリとわかる


どうか手が潰れる前に部屋に付きますように

と祈りながら引っ張られていく


右端の場所にエレベーターが見える

電子ロックのコンソールパネルのボタンを

理恵さんが素早く数回押すと

エレベーターの扉が開き中に連れて行かれる

無言のまま3階に着きエレベーターを出ると

直ぐ玄関がある

理恵さんはポケットから鍵を出して

ドアを開けて僕を中に入れて鍵を掛けてから

手を放してくれた


でもすぐにガチャと鍵が開けられドアが開き

理津子さんと和真君が入ってきた


「いらっしゃい、西恩寺君」


によによと微笑む理津子さんと和真

メチャクチャ恥ずかしいけど僕は真っ赤かな

顔で挨拶をする


 「お邪魔します!」


和真君が笑いながら姉ちゃんをヨロシクね

と手を振り去っていく

男前だなぁ…ヨロシクって託された

僕も頑張って掴んだチャンスをものに

するんだ


 「雷兎君、コッチだよ!」

理恵さんに呼ばれ後をついて行く

ドアの前で立ち止まり、僕を見て口を開く


 「中を見ても嫌いにならないで、理由を

  話すから」


 ガチャリとドアを開けてドウゾと僕を

 押し込む理恵さん

 すかさず内鍵をガチャと掛ける理恵さん

 絶対に逃がさないそんな意志が伝わって

 くる

 

 部屋の中は僕ダラケだった

 正確には僕と同じ顔したCGアニメの

 主人公ライト・サイオーン

 コミックは8年前にアニメは三年前から

 今も続く不動の人気作品


 「ビックリしたよね」


 理恵さんは僕と出会ったアノ日からの

 出来事を話してくれた


理恵さんは僕に会いたくて何度も坂の上公園

に行った

だけどまたアノ3人のイジメっ子が付き纏い

公園に行けなくなった


暫くしてジムの会員の人が漫画画家だった

らしく1冊ドウゾと貰ったらCG漫画の中に

僕にそっくりな主人公ライト・サイオーンが

いてビックリ


それからキャラクターグッツを集めている

と言うことだった


理恵さんはポスターの主人公の唇左下を

見てとお願いしてきた


手描きのホクロが描いてあった…

だから僕のホクロを触っていたんだ


そう言えばライト・サイオーンの事を

一部の熱狂的ファンがワイルド王子と

言ってた…

ライト・サイオーンの声優は秘密にされて

いて誰なのか分かっていないんだよね…


間違いなく理恵さんなら言いふらしたり

しない!


自惚れかもしれないけどアノ日の僕が

理恵さんの心に住みついていたから

多数の告白を全て断ったんだ


だったら僕のやる事は1つだ


「ライト・サイオーンの声優って僕なんだ」


目を見開き口をパカッと開けて僕を

見る理恵さん

今夜7時に放送されるからライトが唯一無二

愛するヒロイン、リエンヌに語る愛の言葉


「お前の全ては俺の物、俺の全ては

 お前の物だ」


少し声を低くして感情込めて語る

ここ、ポイントです

先輩声優に教わりました


理恵さんは真っ赤な顔でふらふら揺れて

ベタッと座り込んだら虚ろな目で僕を見て

鼻血を出した


ヤバい、慌ててドアを開けて叫ぶ


 「誰か来てぇぇっ」


直ぐ理津子さんと和真君が来て理恵さんを

見てドン引き

虚ろな目だけど幸せそうにエヘヘッ

エヘヘッっと鼻血を出しながら微笑む

様子に何があったんだと理津子さんと

和真君が詰め寄ってきたから話しました


「ワイルド王子の中の人は僕です」













読んでくれてありがたいでヤンス

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